SSブログ

明日にかける橋ー編集日記 本編集は最後まで行ったがまだ終わりではない! [「明日」編集]

23674844_1693862554021375_1029505644700267896_o.jpg

編集中というのは葛藤の連続だ。「おおーこれは泣けるなあ。名作になりそうだ〜」と舞い上がることもあれば「あーーダメだ〜。今回は泣けない〜。もう、監督業は無理かあ....」と落ち込むことも多い。年末の上映会に間に合わさなければ!というプレッシャー。多くの人の期待に応えて素敵な作品にしなければならない!というハードル。

しかし、編集していると思う通りに行かないところもある。期待通りに撮れてない場面。写ってはいけないものが映り、映らなければならないものが写っていない。もう、毎日、スパーリングをしているように、打ちのめされる。心が裂け、とめどもなく血が溢れる。1ヶ月かけた粗編集を終え。本編集をスタート。それも折り返し地点を先日超えた。とりあえずの目標は最後まで編集することだ。

というのも12月上旬に音楽入れをするが、12月に編集が終わったのでは間に合わない。音楽家さんが編集した映像を見て作曲する時間が必要なので。それには11月中旬に編集を終えないといけない。なのに、もう中旬だ。本来は2ヶ月かかる編集を1ヶ月半で仕上げようと思っていたが、遅れている。

とはいえ、そんな期間で本来できるわけはないのだが、あれこれ予定を考えると、その期間でやらねばならなかった。同時にクオリティの問題。短期間で撮影した場合はなんらかの問題が必ず起こる。それと対峙しながら、打ちのめされ、落ち込み、失望しながらも、俳優たちの素晴らしい演技に励まされ、折れそうになる心を支え、作業を続けてきた。

まだ完成ではないが、編集が一応、先ほど物語の最後まで行った。だが、作業が最後まで行っただけではダメだ。クオリティが高くなければ。そこで最後のパートだけ。すでに仮のエンドロールは出来ている。仮の音楽をつけ(シナリオ執筆時から決めていた音楽がある)て、プレビューしてみた。

......................凄かった。まだ、前後に余分なカットはあったりするが、ラストシーンの****の表情。そして花火。エンドタイトルが流れ、クレジット。。。。。すごい。。。。目頭が熱くなる。繰り返し、その場面を3回見た。感動のエンディングだ。これなら行ける。多くの観客を今回も感動させられるに違いない。

でも、まだ完成ではない。もう一度、頭から編集。無駄な1秒1コマを切って、よくないカットは別のバージョンと入れ替えたり、風景カットを入れたりして最終編集を始める。

ときどき、気の早い方から「おめでとうございます!」とか「お疲れ様!」のコメントが来るが、それは止めてほしい。そして「最後まで行ったから余裕できたね? 連絡しますー!」というのも、まだ待ってほしい。まだまだ、自分を追い詰めてより素晴らしい作品にせねばならないのだ。気を緩めるわけにいかない。缶詰作業は続く、


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

明日にかける橋ー編集日記 本日は快進撃?! [「明日」編集]

23622055_1693602077380756_4374809432635054631_n.jpg

石松寺のシーンを編集。写真下はその撮影風景。ここも見せ場のひとつ。感動場面。なので、あえて粗編集も粗粗編集にしてあった。なぜか?というと、感動シーンを何度も何度も何度も見ると感動できなくなり、何が感動が分からなくなりる。ときには、感動する要素を気づかずにカット切ってしまうことがあるからだ。

特にクリエーターというのは、繰り返し同じことをすると、新しいことをしたくなり、マニアックになりがち。ファースト・ルックを大切にするためにあえて、粗編集はそこそこにして、本編集で挑んだ。

これまでもいくつか感動シーンがあるが、ここは本当に凄い。編集しながら涙がこぼれ落ちた。鈴木杏ちゃんが本当に素晴らしい。大切なセリフがあるシーン。聞いているだけで胸を打たれる。ま、僕が書いたセリフなんだけど、とてもそうは思えない。彼女の、みゆきの心からのセリフにしか思えないのだ。

本日は快進撃。次の見せ場。蔵ストリートの戦いも編集。ここも名場面。もう、詳しくは言わない。ただ、粗編をしたときに、つながり上の問題があることがわかった。シナリオと動きが違うところがある。それをうまく避けて編集できるだろうか?と心配だったが、なんとか切り抜ける。

とはいえ、このショット使いたいのにあーーというのが、つながりがおかしいので使えないという問題もある。さらに次のシーンへ。「二重坂」そして、このあと、「蛍ストリート」そこで映像処理をしてくれる担当者から連絡。「足りない素材がほしい」とのこと。了解です。


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

明日にかける橋ー編集 映画の構成はRストーンズのライブと同じ? [「明日」編集]

10959457_781064355301204_2969911299850990488_n.jpg

映画はあるシーンだけよく出来ていてもダメ。全体を通したときに意味をなさねばならない。例えると、ロックコンサートに映画は似ている。歌1曲とシーンが同じなのだ。例えばローリングストーンズのライブ。オープニングは「スタート・ミー・アップ」とか「レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トウギャザー」といった「始まるぞー」という元気で期待を持たせる曲が多い。

そして「ギミー・シェルター」とかで中盤盛り上げておいて、「アンジー」やキースのソロをじっくりと聴かせて。そして最後はヒット曲を連打「イッツ・オンリー・ロックンロール」「ブラウン・シュガー」そして「サティスファクション」一度引き上げて、アンコールが「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」でとどめ(?)

そんなふうに盛り上がったり、押さえたり、そして最後にドドドド!と頂点へ。観客は大満足となる。バラードばかりじゃ退屈するが、最初からヒット曲を演奏すると後半が盛り下がる。映画も同じ。オープニングは「始まり」を期待させてスタート。途中で盛り上がるを見せるが、あまり盛り上がるとクライマックスが生きない。最後は怒濤のヒット曲。つまり、ハラハラドキドキの場面の連続。そして感動のラスト。映画もライブも同じ構成なのだ。

だから、ストーンズだって、前半で「イッツ・オンリー・ロックンロール」「ブラウン・シュガー」「サティスファクション」「ジャンピング・ジャック・フラッシュ」とヒット曲を続けて演奏はしない。後半が盛り下がるからだ。といって、前半にマイナーな曲ばかりだと観客は退屈する。途中で新曲も演奏せねばならない。映画でいうと今までとは違ったパターンの展開やジャンルのエピソードを持ち込むこと。

その意味で、あまりにも盛り上がるエピソードは全体を壊す可能性がある。でも、それを押さえてしまってはもったいない。その辺を考えながら、編集をしていかねばならない。


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

明日にかける橋ー編集日記 まず最後のブロックまで、そしてまた頭から? [「明日」編集]

23592404_1693125110761786_8324169443621956066_o.jpg

昨夜はついにカテゴリー(45)の石松寺まで作業。はははは、ここがどの辺なのか?写真を見てほしい。編集室の壁に貼ったカテゴリー表。全50。その中の(45)まで来たのだよ〜。昨日、朝にスタートしたのは確かに木曜日の(?)「実験室」だった。ナンバー(28)つまり、1ブロック半も1日で進んだのだ〜!ははは

しかし、シーンの長さはどれも違う。昨日分は皆、長くないシーンであるのと、力を入れて編集せねばならないシーンが板尾さんの「社前」だけだったいうのもある。それにしても、あのシーンは凄い。板尾創路VS鈴木杏。やはり涙なしでは見れない。この映画最大の泣かせどころだ。なので、あまり語らないでおく。

残るシーン。本日は(45)の図書館からスタート。残るは「石松寺」(ここま見せ場なので時間がかかる)「二重坂」.....あ、大切なシーンが抜けている。「蔵ストリートの戦い」がリストにない! ここも力を入れねばならない場面。おまけに粗編集時ー撮影中に問題があったことーを発見してしまった。うまく繋がるだろうか? 

そのあとが「二重坂」「蛍通り」そして「ラストシーン」である。実はラストの素材は粗編していない。理由はいろいろあるが、それはまた別の機会に。とにかく、終わりが見えて来た。ブロックでいうとあと半分だ。といっても最後まで編集して完成!ではない。また、頭に戻り、細かく確認。前後のシーンとのバランス。全体からの比重を考えて直さねばならない。その前にまず終わりまで行きたい。


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

編集作業の友? [「明日」編集]

23621262_1692402987500665_1874251658565473725_n.jpg



 編集作業の友








nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

明日にかける橋ー編集日記 ラーメン食べてウルトラCを思いつく? [「明日」編集]

23511195_1686707831403514_7657043687472034725_o.jpg

昨夜、シークエンス27「交通事故」を編集。これで全50シークエンスの半分を超えた。シナリオ的にも120ページ中。60ページを超える部分を編集中なので、折り返し地点を超えたことになる。

昨夜のハイライトはやはり宝田明さんの場面。彼でしか話せない長台詞。名優の言葉は重い。そして、その台詞こそが、この映画のテーマを支える大事なものだ。本日は「実験室」場面(写真下)から作業をスタート。ここは藤田朋子さんが出演。前回の「向日葵の丘」のシリアスな役柄とは違い、しっかり笑わせてくれる。

そのあとに来るのが再び板尾創路さんの場面。お寺の前で主人公のみゆきと、ついに対面する。ここは粗編集でも涙なしで見れなかった。そのあとはいよいよ女子高生探偵団(?)のシーンだ。ここはいわゆるモッブシーン(?)編集が大変。このあたりからクライマックスに突入。編集もむずかしくなる。

2人の会話なら、それぞれのアップを交互に見せる編集でいいが、同じ画面に50人もいると、誰をどう見せるか?とてもむずかしい。そんな場面がこのあと、いくつも出て来る。ああ、そうだ。昨夜、苦戦した場面の話もしよう。

あるシーン。またまた板尾さんのシーンだが凄く感動的。それは本当にいいことなんだけど、感動的過ぎて次のシーンに進んでも、たぶん観客はその感動が続いて、次のシーンに入り込めないと思える。そんなことなかなかないのだけど。どうすればいいか? できれば次に無難なドラマのないシーンが来てくれるといいのだが、シナリオはそうではない。

ここが難しい。つまり、シナリオでは観客にAについて考えさせる意図。ところが俳優の芝居が良過ぎて、Bという「思い」を観客は強く受け止める。次のシーンはAについて。でも、観客はBが気になる。ということなのだ。夜中にそれで行き詰まり、考えた。気分を変えようと、夜食を近所の中華料理で食べることにする。このところランチ以外は部屋で食べる(片手で食べるもの!)だが、気分を変える。

誰も歩いていない夜道。1人歩道を歩きながら、あれこれシュミレーションしてみる。チンジャオロースー・ラーメンを食べる。そして帰り道。「それなら行ける!」というウルトラCを思いつく。普通なら別のシーンを撮り足さないと成り立たない問題だが、今回の物語なら行ける。タイムスリップものなら行ける。

とあまり詳しくは書けないが、編集室に戻り作業。何とか行けそうだ。と思っても時間を置いて見直すと「やっぱダメか?」ということある。それは本日確認。では、土曜日ではない「実験室」から今日の作業をスタートする。


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

映画監督に求められる5つの能力とは何か? [地方映画の力!]

21318823_1604844179589880_6195025800521445315_o.jpg


突然だが、「映画監督に求められるもの」とは何か?と考えてみたので箇条書きしてみる。

①面白い物語とは何かを理解している。

②その物語に相応しい俳優を選ぶことができる

③その俳優を魅力的に、物語を面白く撮影する術を知る。

④撮影した映像をどう編集すれば面白くなるか?理解

⑤編集した映像にどんな音楽をつければ盛り上がるか理解

まあ、この5つか? 効果音の付け方とか、CGの使い方というのもあるし、上の5つ全てダメでも、プロデュサーに取り入る素質があれば映画自体は撮れたりするのだが、映画(物語ー作品)を作る能力としては、基本この5つだ。しかし、いろいろあるなあ。ただ、①は優秀な脚本家がいればいい③は優秀なカメラマンがいればいい④は優秀な編集スタッフがいればいい⑤は優秀な音楽家がいればいいーんだけど、

それぞれの優秀なスタッフを使いこなし、やはり監督がそれぞれのカテゴリーを全て理解し、自分なりのビジョンを持ってなければならないんだよなあ。それぞれのカテゴリーにはルールや理屈。論法があるからだ。それは教科書には載っていないし、映画学校では教えてくれない。

そして自分のスタイルというものもある。巨匠のスタイルを真似てもうまく行くとは限らない。また、優秀なスタッフがたくさんいれば5つの内、いくつが出来れば監督はできる。ジョン・フォードだって撮影知識はあまりなかったらしい。優秀なカメラマンがいて素敵な絵を撮ってくれ、撮影が終われば優秀な編集スタッフにフィルムを渡し、旅に出た。

だから、5つとも出来なくてもいいのだが、5つを全てクリアーするのは大変だろう。でも、それが映画監督の本来の仕事なんだなあ。と人ごとのように考える....。


小 2.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。