なぜ、ブログ記事を書き続けるのか? 甘い夢と厳しい現実の間に [「明日」編集]
僕のブログ記事。いろんな人が読んでくれている。友達や関係者だけでなく、将来は映画監督になりたい若者。映画ファン。俳優の卵。新人俳優。ある人がくれたコメントがある。
「他の映画監督や映画人が書かない現実や本音が書かれていて、とても勉強になります。これからもそんな記事をぜひ書き続けてください!」
往々にして業界の人が書くと綺麗ごとで飾った文章が多いのは確か。特定の人を批判するのはよくないが、撮影現場で現実に起こる事件や困難、そして問題点を指摘、分析、伝える映画人は少ない。また、映画関係の本を読むと演出論とか映画評論が多い、現場のことを伝えるものはあまりない。
そんなことで、かなり厳しい話や苦労話&残念な映画界の現実も記事の中で伝えている。「ネットで愚痴をいうな!」という先輩もいたが、愚痴ではない。ただ、嘆くだけでなく、どう解決し、新しい方法論を見つけて行くか?も書いている。そのためにまず現実を把握しようと記事にするのだ。どうも年配の人には辛い面を見せずに、美しい夢だけを伝えることがいいことだと思う面がある。だが、監督や俳優を目指す人にとって大事なのは現実を知ることだ。
そんなことをあれこれ書いていると評判がよく、多くの人が読んでくれている。「明日にかける橋」ブログの方は先月は最高で1日1781アクセス。少ない日で170アクセス。まだまだ少ないが「向日葵の丘」「朝日のあたる家」ブログは最盛期には毎日5000アクセス超え。何度もSo-netブログー映画カテゴリーで1位になった。Facebookは「明日」のことしか書かないのに先月1ヶ月で60人「友達」が増え、現在3067人。フォロアーが949人だ。
ブログの方も次第にアクセス数が増えており、先月(10月)の総計は7,657人がブログに訪れ、 22,102ページが読まれている。映画カテゴリーでは現在25位。数を自慢しているのではない。これは全国公開に向けての宣伝活動なのだ。映画の記事を読んでくれる人が増えればそれだけ「明日にかける橋」という映画の存在を知ってくれる人が増えるということ。
テレビ、新聞でバンバンと宣伝する企業映画に比べて、僕が監督する地方映画は巨額な宣伝費をかけられない。本来、映画宣伝は億単位の費用で宣伝する。でないと、なかなか映画の存在を知ってもらうことがむずかしい。だから、せめてブログで長期間に渡り発信することで「明日にかける橋」という映画を伝えたい。
基本的に映画監督たちはブログをしない。自分で宣伝もしない。映画公開直前に期間限定でブログをしても、その段からではフォロワーもアクセス数も増えない。1年前、2年前から地道に続けてこそ、知名度が上がるのだ。そのためには読者が喜んでくれる記事を書かねばならない。その意味でも綺麗ごとや自慢話ばかりでなく、悔しい話や情けない話。厳しい現実やり切れない状況も描く。
それは、他の業界にも言えることであり、何かステップアップするきっかけにしてもらえるものでもあるはず。そんな思いも込めて毎日、記事を書き続ける。
「明日にかける橋」完成披露上映会チケット発売中! 12月下旬にロケ地で先行上映 [告知]
「明日にかける橋」ロケ地での完成披露上映会チケット発売中!
●全国の映画館公開は来年の夏以降の予定。
今回はロケ地での完成披露の先行上映です。
ロケ地に近い方で早くご覧になりたい方はぜひ!
12月23日(土)磐田市 福田中央交流センター ①14:30 ②18:30
12月24日(日)袋井市 メロープラザ ①10:30 ②14:30 ③18:30
12月25日(月)袋井市 月見の里学遊館 ①14:30 ②18:30
12月27日(水)森町 ミキホール ①9:30
1席1500円
=監督や出演者の舞台挨拶も予定されていますが、日程はお待ちください。=
お近くの販売所、チケットぴあ、またはお知り合いの実行委員から、
ご希望の日時のチケットをお早めにご購入頂きますようよろしくお願い致します。
◎磐田市観光案内所 (JR磐田駅北口)
磐田市中泉1-1-5 0538(33)1222
営業時間 9時〜18時
休所日 月曜日
◎森町役場 産業課森町観光協会 静岡県周智郡森町森2101-1
TEL(0538)85-6319
※役場内の為土日休業、10時〜17時営業時間内のみ
◎袋井市観光協会 静岡県袋井市高尾1211-1(JR袋井駅北口正面)TEL(0538)43-1006
※年中無休、10時〜17時営業時間内のみ
◎picnic 袋井市中新田
◎Cafe & Bakery げんらく 袋井市岡崎
◎リラクゼーションハウスわにわに袋井市可睡の杜
◎髪処samasama 袋井市袋井
明日にかける橋ー編集日記 連続活劇のスタイルも取り入れる? [「明日」編集]
昨夜も午前2時頃まで作業。今朝も間もなく作業をスタートする。現在、後半戦。それもクライマックスの粗編集を続けている。結構、盛り上がるので編集していて楽しい。このパートはまさに連続活劇である。
連続活劇というのはクリフハンガームービーとも言われ、映画がまだ短編を複数上映していた1930年代(?)に流行ったジャンル。それを復活させたのがスピルバーグの「インディ・ジョーンズ」シリーズである。「スターウォーズ」や「バック・トウ・ザ・フューチャー」もそのスタイルを持ち込んでいた。
日本でも実はそのスタイルを持ったドラマが昔はたくさんあった。白黒時代のテレビドラマ「月光仮面」「少年ジェット」「海底人8823」等がそうだ。「果たして、運命はいかに!」で次回に続くというスタイル。漫画でいうと石ノ森章太郎や永井豪もそのスタイルのものが多い。というか、そもそもが手塚治虫である。
たぶん、手塚さんも昔の連続活劇を見て、その種のスタイルを漫画に取り入れたのだと思える。僕もその手の作品が大好き。アメリカのテレビドラマ「24」もそれに準じる手法なのだろう。単なるアクションものではなく、謎、旅立ち、危機、友情、恋、絶体絶命、脱出、罠、大逆転、大団円という展開。ハラハラドキドキしながら、主人公を応援せずにいられなくなる。そもそもで言えば「西遊記」も連続活劇だろう。
しかし、今回の「明日にかける橋」は家族ドラマ。「え?何で連続活劇?」と思われる方もいるだろう。物語というのはいろんな要素がある。例えば「刑事ジョンブック 目撃者」は刑事ものなのだが、基本はラブストーリーであり、親子の話でもある。そして西部劇である。それが見事に融和。名作となっていた。まあ「目撃者」のモデルとなったであろう西部劇「シェーン」も単なる西部劇ではない。
その「シェーン」をモデルにした日本映画が「遥かなる山の油呼び声」(山田洋次監督、高倉健)だ。そんなふうに別のジャンルのスタイルや手法を持ち込むことでひと味違う物語になる。今回は一部に「刑事ドラマ」パートががある。「あぶない刑事」や「太陽にほえろ」的なものではなく、連続活劇的演出を取り入れてみた。
実は本来、僕が一番好きなスタイルなのだが、これまでの3作品ではそれを全く実践していない。唯一が「ストロベリーフィールズ」だけ。「果たしてマキの運命やいかに?」「そして理沙は夕陽を見つめることができるのだろうか?」「乞う、ご期待」という演出をした。ー青春映画なのだけど。それがとても好評で連続活劇スタイルなのに涙と感動が倍増した。
その意味で今回は12年振りの連続活劇演出を取り入れた。「果たして、みゆきは弟を助けることができるのありましょうか?」「そして、未来の父母の運命やいかに?」という感じだ。それで思い出したが、その種の元祖が子供の頃に見た「新・八犬伝」だ。NHKで夕方から毎日放送していた人形劇。
ハラハラドキドキしながら、毎日テレビにかじりついていたのを思い出す。坂本九さんのナレーションが素晴らしかった「波瀾万丈、荒唐無稽。謎はますます深まって、果たして犬塚志乃は無事、名刀村雨を取り戻すことができるのでしょうか? 次回より始まる第4部琉球篇に御期待ください」という名調子を今も覚えている。話がそれたが、そんなスタイルも少しばかり取り入れて編集作業はまだまだ続く。