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第1線で活躍する有名俳優の共通点⑤ 終 俳優以外の仕事をしない? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点⑤ 終 俳優以外の仕事をしない?

そんな時代を背景として芝居が出来る若手俳優が増えた。バラエティには出ない。歌も歌わない。映画とドラマだけ。もちろん、相変わらず、テレビで売ろうとする大手事務所も存在する。が、昔のようには行かず、内部分裂を起こしたり、時代に逆行している。

僕の映画に出てほしいのは、そうしたタイプの芝居ができる俳優さんだ。だから、事務所がどこか?も考慮のひとつ。大手かマイナーかではない。モデル系、お笑い系の事務所はちょっと考える。

もちろん、俳優裸足のタレントさんもいるので、事務所で全ては決めない。あれこれ考えて依頼する。とにかく、芝居に命を賭けている人たちと仕事するのは楽しい。

僕が書いたシナリオをどう解釈し、表現してくれるのか? 出来る俳優さんは何もいわなくても正解を見つけ演じてくれる。これまでに「えーーそれは違うでしょう?」という人は皆無。俳優さんは超真剣に考え、役作りをし、現場に来てくれる。

今回の記事をまとめてみる。ベテランの人たちは手を抜かない。俳優の卵たちの方が全力で芝居しないことが多い。今の時代は兼業はダメ。俳優、歌手、タレント等を掛け持ちする人は芝居ができない。バラエティには出ない俳優。CDを出さない俳優が横道になった。最近はテレビドラマさえやらない若手も多い。映画のみ。もちろん、事務所の戦略もあるが、そのタイプは本格派が多い。

そんな俳優たちと仕事をすると、いいものができる。その手の女優さんとは何人も仕事したが。若手男優とはあまりしていない。が、その手の人たちともいつか仕事をしてみたい。時代は変わる。俳優のあり方も変わる。今は俳優業しかしない人たちが輝く時代だ。

(了)


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第1線で活躍する有名俳優の共通点④ 90年代はCM出身の女優がブレイクしたが? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点④ 90年代はCM出身の女優がブレイクしたが?

90年代はCMで売り出し、そこから俳優へというパターンがあった。そのためには激烈な企業CMのオーディションに合格する必要があった。

そしてCMは15秒、30秒の世界。そこで魅力を発揮せねばならない。だが、その手のタレントは2時間の映画ではもたない。15秒なら輝くが、2時間だと飽きてしまう。

僕もその手のCMで人気が出たアイドルタレントと仕事をしたことがあるが、まさにそれ。可愛いが、持たない。もういいか...と思えて来る。例えばアメリカ映画で、最初、美人でもなく、パッとしない女優さんが、映画を見ている内にどんどん魅力的に見えて来た経験はないだろうか?

それが女優なのだ。だから、90年代にブレイクして大人気だったアイドルタレントが3人いる。3Mと呼ばれた。名前は上げないがM1さんも、M2さんも、M3さんも、映画の代表作がない。

M3さんは個性派に転じようとがんばっているが、厳しい。当時はCMでブレイク。十代でいきなり主演デビューみたいなこともあったが、今は演技力のある俳優が求められる。

先に書いたが70年代は売れれば他の分野に進出した。歌手で売れれば、映画、テレビドラマ、バラエティ、ラジオ番組、CMと、いろんなメディアに出ることが売れている証しだと思われた。

山口百恵は歌、映画、ドラマ、CM。いずれでも大ヒットを取ったが、80年代の松田聖子は全制覇していない。歌とCMは大ヒットだが、映画とドラマでヒットは取れなかった。90年代の3MはCMだけ。歌もドラマもそこそこ。それは能力の差ではなく、時代がマルチタレントを求めなくなったということ。

近年は観客が俳優は俳優。歌手は歌手と分けて受け止める。可愛いだけで歌が下手なアイドルのCDは買わない。アイドルが出ているからと、主演映画を見に行かない。テレビには出ないアーティストも増えた。

昔は矢沢永吉とユーミンが代表だった。が、そのタイプが増えた。昔はテレビに出ないと売れないという時代だったが、今はそ違う。芸能の世界も細分化され、売れれば何でもやるという形は廃れてしまった。(つづく)


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第1線で活躍する有名俳優の共通点③ 問題がある俳優事務所の共通点? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点③ 問題がある俳優事務所の共通点?

モデルクラブから俳優事務所に転じた会社も問題あり。芸人もモデルも、多く仕事を入れた方が儲かる。だから、映画撮影の日でも、別の仕事を入れることが多い。

事務所がそれだから、俳優もそれが普通だと思うようになる。あとがあると集中して芝居ができない。そのために元モデルクラブの事務所では演技派が育ちにくい。綺麗で、イケメンでも、芝居がダメな役者が多い。

その点、昔から俳優中心の事務所は映画作りに理解がある。演技に集中しやすいようにバックアップ。映画とドラマ以外の仕事をさせないところも多い。バラエティに出たり、歌を歌ったりさせない。番宣のときだけトーク番組やバラエティに出演させる。出来る俳優が所属する事務所の多くはそんなスタンスだ。

低予算でもいい映画なら出演させる。芸術映画もOK。いかにも売れ線だが低俗な作品には出さない。バラエティも宣伝以外はダメ。テレビにも出ないことで高級感を作り、CMの仕事で稼ぐ。この手の事務所も多い。

70年代は前回説明したが、俳優の人気が出ると、歌手デビュー。「全員集合」にゲスト出演。テレビドラマ。CM。ととにかくメディアに露出させた。逆に、人気が出た歌手もドラマだ。映画だ!と出演。大して芝居ができない若手が主演した。稼げるだけ稼ごう!というスタイルが主。事務所の方針だけでなく、観客や視聴者もそれを望んだ。

それが今は映画にしか出ない俳優が多い。テレビにはほとんど出ない。歌も歌わない。バラエティにも出ない。俳優業に専念。今、人気の若手俳優たちはほとんどが、その路線。

もちろん、J系のタレントたちはドラマや映画で主役を張っているが、それら作品は内容的に評価はされない。テレビ番組にゲスト出演して朝から晩まで宣伝してヒットを取ろうとするが、1年経つと忘れられる作品でことが多い。

その意味で映画を中心に、俳優業に専念する若手俳優たちの時代がやってきたのだと感じる。

(つづく)



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第1線で活躍する有名俳優の共通点② 全力で芝居をしないある種の人たち? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点② 全力で芝居をしないある種の人たち?

後輩監督が作った映画にお笑い芸人が出演したころがある。テレビでも活躍している人で、名前を思い出せなくても、顔を見れば誰でも知っている芸人さん。お笑いだけではなく、俳優としてもときどき仕事している。だが、現場では評判が悪かった。撮影中もジョークを言って、現場を湧かせたりはするのだが、真剣に演じていない。

「こんなもんでいいでしょう?」

という感じなのだ。演技が冴えず監督が「もう一度、行きましょうか?」というと「えー、もう一度?」と不満そうにいう。監督がそういうのは演技がよくないからだ。なのに芸人さんは

「あれで十分じゃない?」

と思っているから、そんな言葉が出る。そもそも、演技がOKかNGかは監督が決める。NGということは十分ではない。なのに、その芸人は監督の判断に不満を漏らした訳である。後輩監督はいう。

「彼は俳優業をアルバイト的なものだと思っているようでした。お笑いは本業だから真剣にやる。でも、俳優業は違う。自分は知名度があるし、出演するだけで意味がある。マジに芝居する必要はない」

その芸人はまとめ撮りをして、2日で帰って行ったという。撮影中も

「3時までに終わるかなあ〜。**の番組収録あるんだよなあ」

と気にしていたらしい。映画より、演技より、テレビのバラエティ番組出演が大事なのだ。その芸人が出た後輩の映画を見たが、文化祭映画に出た高校生のような芝居。顔が売れているからまだいいが、そうでなければ単なる大根。

芸人さんはお笑いに命をかけている。もの凄い努力をする。僕もよく知っている。が、演技に命をかけない。本業ではないから。また、芸人さんが所属する事務所はお笑いがメイン。ドラマや映画に対する理解が少ない。

会社自体も「映画はアルバイト」と考えている。撮影日にテレビの収録を入れ、5時出しとか言って来る。じっくりと撮影できない。「早く片付けて局に行かなきゃ!」となってしまう。

(つづく)



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第1線で活躍する有名俳優の共通点① ベテランは毎回全力投球する? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点① ベテランは毎回全力投球する?

僕の映画。最近は第1線で活躍する有名俳優が数多く出演してくれている。松坂慶子、長門裕之、津川雅彦、宝田明、板尾創路、常盤貴子、藤田朋子、田中美里....と凄い面々。未だに、これらの皆さんに出演してもらえたことに驚く。

以前、こう考えていた。人気俳優は忙しいし、大手プロダクションに所属している。事務所はうるさいし、売れている人はいろいろ難しいことが多い。低予算作品だと、バカにしたり、下に見たりして、真剣に演じてもらえないのではないか?

だが、それは大間違い。第1線で活躍する俳優。そしてベテランや大御所俳優、出演頂いた人たちの中で誰1人として手抜きをした人はいない。全員が全力で演じてくれた。あるベテラン。テレビを見ていると、気に入らない作品だとパターンの演技でこなす人だと思っていた。

それが、ご一緒したら、全力で演じてくれた。別の有名俳優は僕の様なチンピラ監督の言葉をメモし、役作りをしくれた。僕が映画ファンだった10代の頃から活躍する方だ。なのに、超真剣。監督が若かろうとベテランだろうと、その言葉に耳を傾け役作りをする。思うに、ベテランの俳優は毎回、そんな姿勢で演じるからベテランであり、第1線で活躍できるのだろう。

「低予算映画だから、この程度の芝居でいい。監督が若手だから、いつものパターンでこなすか?」

そんな風には考えない。対して俳優の卵たち。事務所に依頼されたワークショップに行ったとき、こんな感じだった。

「レッスンで真剣には演じませんから」

「次の事務所公演。あそこでがんばっても意味ないしね」

「俺は全力出したらスゲーんだぜ。でも、ここぞというときにしか出さないけどね?」

大御所が低予算映画でも全力で芝居しているのに、新人が事務所主催の公演だから、全力では演じないというのは、間違っている。いや、その若手は大成できないということだ。たぶん、ベテランや大御所は若い頃から全力で演じていた。だから、今があるのだと思える。

(つづく)



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