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プロの俳優のためのワークショップ。講師・太田隆文監督ー2年ぶりに開催予定 [映画業界物語]

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プロの俳優のための太田組ワークショップ。2年ぶりに開催予定

前回は映画「明日にかける橋」の撮影前だったので、映画の準備とワークショップの準備が並行してしまい大変だった。それでも前回、参加者の中から3人、映画に出演してもらった。監督にとつても実力ある俳優と出会える大切な機会だ。

ちなみにワークショップは演劇の基礎を学ぶものではなく、それなりにやっている経験者。プロの俳優を鍛えるもの。映画出演や舞台経験のない方は遠慮願っている。それと、こんな思いもある。

オーディションでは俳優を選ぶが時間が短い。たいていは1人、10分〜15分ほどしか時間を取れない。下手すると10人一緒で1人で5分ということもある。俳優にすれば

「30分あれば本当の実力が見せられるのに!」

という人もいるだろう。実力あるのに緊張するという人もいる。だから、数分で起用に芝居ができる小粒の人が選ばれがち。時間をかければ凄い演技をする役者も多いはず。そこで毎回、3時間を超えるワークショップを実施。徹底的に芝居をしてもらう。

そして、その人の個性、魅力を見出すと共に、何が足りないか?どんな努力が必要かも指摘させてもらう。

開催は11月中旬から下旬。会場は山手線の駅から近いどこか。ただ、参加したからと出演できる訳ではない。それは理解して頂きたい。前回出会った3人はなかなか、頑張った。今回も実力派と出会えること。期待している。

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太田隆文監督プロフィール

1961年生まれ。「スターウォーズ」のジョージ・ルーカス監督らハリウッド監督の多くが学んだ南カルフォルニア大学(USC)映画科に学ぶ。

「ストロベリーフィールズ」(2005年 佐津川愛美、谷村美月)
「青い青い空」(2010年 波岡一喜、鈴木砂羽、松坂慶子、長門裕之)
「朝日のあたる家」(2013年 並樹史朗、斉藤とも子、いしだ壱成、山本太郎)
「向日葵の丘 1983年夏」(2014年 常盤貴子 田中美里、藤田朋子、津川雅彦、芳根京子)
「明日にかける橋 1989年の想い出」(2017年 鈴木杏、板尾創路、田中美里、藤田朋子、宝田明)

地方を舞台にした感動作を作り続け、全ての作品は海外の映画祭で上映。大物俳優や国民的俳優が数多く出演。また、太田作品に出演したのちの大ブレイクしたのが谷村美月、芳根京子ら。出演はしていないが、最終候補に残った若手俳優も、その後、NHKの朝ドラ等に出演。新人発見の監督と言われる。



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他人の批判で「私はダメだ」と思ってはいけない。自分のいいところを探せ!②「才能ない」といわれるが、その意味は「私の趣味には合わない」と分かる? [映画業界物語]

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他人の批判で「私はダメだ」と思ってはいけない。自分のいいところを探せ!②
「才能ない」といわれるが、その意味は「私の趣味には合わない」と分かる?

(2015年の記事から)

「このシナリオはおもしろくなかった!」

といわれるのはいい。が、作家に対して「才能がない」というのは、根本的な否定。脚本家や監督を目指していれば大いに傷つくだろう。そんなことを平気でいう人がそこそこいた。

しかし、その業界人たちがいうのは「私の趣味に合う、面白いシナリオではない」「趣味が合わない」というだけ。それを本人たちが自覚していない。「私は面白くない」=>「書く力も創造力もない」=>「才能がない」と安易に言っているだけだと分かって来た。最初は業界の人に全否定された....と落ち込んだが、背景が分かってくると少し気が楽になる。

そして多くの業界の人にシナリオを読んでもらっていると、否定する人が共通して使う言葉があることも分かってきた。もちろん、当時の僕のシナリオは大したものではない。否定、批判されて当然だ。が、批評を聞いていると「あれ?」「何で?」というものが多かったのだ。

「なんか詰まらない!」「大したことない!」

一般の人が映画を見て、そう批判するのは自由。だが、映画業界で仕事する人が同じレベルの批評をするなら問題だ。なぜ、詰まらないのか? 何がダメなのか? それを分析し、テーマを推察して、それに従って作品が成功した、失敗したを判断。言葉にすることが、彼ら彼女らの仕事なのだ。

旅行に例えると「沖縄に行きたい!」と言っているのに「だったら、電車で行くのが早いわよ」とアドバイスしたり。あるいは「北海道に飛行機で行きたい!」というのに「それじゃ九州へは行けないよ」と批判する。

つまり目的地(テーマ)がどこか?を把握しないと、批判もアドバイスもできない。映画も同じ。テーマを把握した上で、それが描けているか?を判断するのが本来の批評。それができない人が業界にはとてもとても多いこと分かって来た。

「才能ないと何度も言われたけど、実は見る目がない人が多いんじゃないか?」

そんな人たちの批判を真に受けて、落ち込んでいてはいけない。プロだろうが、ベテランだろうが、業界の大手で働く人だろうが、当て外れな批判をする人たちの言葉を受け入れても、何らプラスにならない。そのことが分かって来た....。

(つづく)


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他人の批判で「私はダメだ」と思ってはいけない。自分のいいところを探せ!①「才能ないんじゃの?」という無神経な業界人たち [映画業界物語]

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他人の批判で「私はダメだ」と思ってはいけない。自分のいいところを探せ!①
「才能ないんじゃの?」という無神経な業界人たち

(2015年の記事から)

もう、20年ほど前になるが、アメリカ留学から戻り、映画監督デビューを目指してシナリオを書いていた時期がある。自分で考えたオリジナル・ストーリーをシナリオに。まだ、パソコンもない時代なので、原稿用紙に手書き。

夜、アルバイトを終えて帰宅。朝まで執筆。昼前に起きてバイトへ。という生活をしていた。が、シナリオを読んでくれる業界の人は少なく、読んでもらっても全否定の批評が返って来た。

最初の頃はショックで「やはり、僕は脚本家に向いていないのか...」と落ち込んだ。でも、何度もシナリオを見てもらっていると気づいたことがある。まず「才能ないんじゃない?」という人がいた。

日本の映画学校にいたときもそうだったが「俺、才能あるのかな?」とか「あいつは才能あるよ」という言い方をする者が多かった。ただ、彼らの言葉を集約すると「才能」があれば脚本家や監督になれるというもの。

「俺には才能があると信じたい」

そういって頑張る友人もいた。が、多くは「努力」をせず「才能」があるはずだから、やっていけるという発想。それは違うだろう。「才能」は「超能力」ではない。何の経験も努力もなくして感動できる物語が作れるはずはない。と僕は考えていた。

あとあと正解であることが分かる。その話は以前に書いた。現在、映画監督の仕事をし、様々な業界で活躍する第一線のアーティストとお会いすると、まさにそのことを痛感する。「才能」なんてない。「センス」や「素質」を持つ人が物凄い努力をして素晴らしい作品を作るのだ。

当時から「才能」という言葉を使う人は胡散臭いと思えた。注意して聞いていると、そんな人は自分で何かを作ったことのない人が多い。そして「才能ないんじゃないの?」という人の多くは、僕が書いたシナリオに「魅力や興味を感じていない」という意味であることが分かってきた....。(つづく)


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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること⑨終=まずは実力をつけること。実績を作ること? [映画業界物語]

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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること⑨終=まずは実力をつけること。実績を作ること?

表現の仕事をする上で大事なことは、一度酷い目に遭うこと。プライドをズタズタにされることだ。地面に叩き落とされて、自身の力を思い知ること。そこから考えて、どうすれば見返せるか? 認められるか? 必死に考えて、技を磨くこと。そこからが本当のスタートになる。

「詰まらないプライドは捨てろ。プロとして素晴らしい演技をするというプライドを持て」

ということだ。以前、出版関係の人からこんな話を聞いた。今やベストセラー作家となった京極夏彦、宮部みゆきも、最初は小説を書き出版社に持ち込んだが、読んでももらえなかった。編集者の引き出しに入れたまま半年近く!

「リング」で大ヒットを飛ばした作家さんも、幾つもの出版社に持ち込んだがダメ。それが角川書店の名編集者の目にとまり出版された。つまり、実力ある作家たちでも、その力を理解する編集者との出会いがなければブレイクすることはできなかったということ。

実力があっても、それを認めてくれる業界の人との出会いがないとプロにはなれない。ロック歌手の尾崎豊だって、須藤晃というCBSソニーのプロデュサーと出会わなければデビューできなかったかもしれない。業界にだって見る目のない人たちがとても多いのだ。

つまり、スタートをしてからも様々な障害や壁が続く。なのに、「俺はスゲーんだよ」と何の実績もない者が豪語するだけで何もしないで、業界の人たちが振り向く訳がない。しのごの言わずにまず、カメラの前で芝居する。舞台に立つことが大事。

ゴールデンのドラマでなくていい。自主映画でいい。帝国劇場でなく、下北沢の小劇場でいい。実際に芝居をすることだ。それを続けることで実力も付き、注目もされる。

作家志望なら書く。映画監督を目指すなら学生映画を作る。それを続けることで実力をつける。そして実績を作ること。何もしないでいて、いきなり名演技をしたり、名作を書くことはできない。(了)


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>俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること⑧=表現をブランドを勘違いする人たち? [映画業界物語]

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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること⑧=表現をブランドを勘違いする人たち?

でも、「表現」というのは、否定されようと、批判されようと、形にせねばならない。そこからがスタートだ。シナリオを書く。映画を作る。舞台に立つ。そして批判を浴びる。正しい批判と間違った批判を区別する。自分が本当に正しいと思う声だけ聞いて、考え、反省して、次に備える。その繰り返しだ。

なのに作家志望の友人。執筆しようとせず「まず出版社にコネを作る。次に資料を集める。編集者と仲良くなる」そんなことばかり言っていた。「2流の**書店は嫌だ。大手の**社なら出してもいい」そんなことは作品が出来てからいえ。結局、彼は小説を書かなかった。こんな女優の卵もいた。

「大手***事務所に所属してCMの仕事をしたい。写真集を出して、フジテレビの月9に出て、ハリウッド映画にも出たいな〜」

妄想の前にまず芝居しろと叱ったことがある。小学生が夢を語るのとと大差ない。

「将来、東大に入って、東京のテレビ局に就職して、俳優と結婚して、田園調布の大きな家に住んで、1年に何回か海外旅行するの!」

 それと同じ。その子はこうもいう。

「でも、最初に深夜ドラマとか出てしまうと、二流だと思われるので、ゴールデンのドラマでデビューしたいんです...」

もう、無理! 愚かな主婦の発想が「我が子は有名幼稚園に入れて、名門のエスカレーター学校に入れて、大学まで….」それと同じ発想。そんなことで役者にはなれない。

要は芝居がしたいのではなく、ブランドにこだわっているだけ。「私は他の人と違う」という勘違いなプライドを捨てられない。「表現がしたいのか?」「プライドに見合う立場になりたいのか?」その手の人はまず、そこを考えた方がいい。では、何が大事なのだろう?

(つづく)



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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされれること⑦=豪語するが何もしない友人たちの背景? [映画業界物語]


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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされれること⑦=豪語するが何もしない友人たちの背景?

20歳前後の頃、映画監督や俳優を目指す友人たちには、こんなことをい出だす奴がいた。

「10億出してくれたら、いつでも映画を撮ってやるよ」

「主役以外はやらない!」

何だかんだと言い訳をして行動せず、脚本家志望の友人もシナリオを最後まで書き上げることもできずにいた。彼らのほとんどは

「俺は外の連中と違う。才能がある。やれば大ブレイク間違いなしだ!」

という何の根拠もない高いプライドを持っていた。では、なぜ、行動しないのか? 実は内心。あるいは無意識に不安も感じているからだ。

「もし、ダメだったらどうしよう? シナリオを書いて認められなかったらどうしよう?」

日ごろから偉そうなことを言っている。プロを否定し、友達に対して上から目線。なのにシナリオが認められなかったら、俳優志望なら舞台に立った時、芝居を見た友達に「意外に大したことないなあ」と言われたらどうしよう?

そんな恐怖も感じる。だから、行動に移せない。強がりを言い続ける。シナリオも書かず、舞台にも立たず、作品を作らなければ、批判も否定はされない。いつまでも高いところにいられる。そんなことを言っている内に歳を取り、仕事のチャンスを失う。いや、それらはまだいい方で、もっと凄い奴らもいた。誰もが呆れかえるようこと。マジでいうのだ?

(つづく)


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