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第1線で活躍する有名俳優の共通点① ベテランは毎回全力投球する? [映画業界物語]

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第1線で活躍する有名俳優の共通点① ベテランは毎回全力投球する?

僕の映画。最近は第1線で活躍する有名俳優が数多く出演してくれている。松坂慶子、長門裕之、津川雅彦、宝田明、板尾創路、常盤貴子、藤田朋子、田中美里....と凄い面々。未だに、これらの皆さんに出演してもらえたことに驚く。

以前、こう考えていた。人気俳優は忙しいし、大手プロダクションに所属している。事務所はうるさいし、売れている人はいろいろ難しいことが多い。低予算作品だと、バカにしたり、下に見たりして、真剣に演じてもらえないのではないか?

だが、それは大間違い。第1線で活躍する俳優。そしてベテランや大御所俳優、出演頂いた人たちの中で誰1人として手抜きをした人はいない。全員が全力で演じてくれた。あるベテラン。テレビを見ていると、気に入らない作品だとパターンの演技でこなす人だと思っていた。

それが、ご一緒したら、全力で演じてくれた。別の有名俳優は僕の様なチンピラ監督の言葉をメモし、役作りをしくれた。僕が映画ファンだった10代の頃から活躍する方だ。なのに、超真剣。監督が若かろうとベテランだろうと、その言葉に耳を傾け役作りをする。思うに、ベテランの俳優は毎回、そんな姿勢で演じるからベテランであり、第1線で活躍できるのだろう。

「低予算映画だから、この程度の芝居でいい。監督が若手だから、いつものパターンでこなすか?」

そんな風には考えない。対して俳優の卵たち。事務所に依頼されたワークショップに行ったとき、こんな感じだった。

「レッスンで真剣には演じませんから」

「次の事務所公演。あそこでがんばっても意味ないしね」

「俺は全力出したらスゲーんだぜ。でも、ここぞというときにしか出さないけどね?」

大御所が低予算映画でも全力で芝居しているのに、新人が事務所主催の公演だから、全力では演じないというのは、間違っている。いや、その若手は大成できないということだ。たぶん、ベテランや大御所は若い頃から全力で演じていた。だから、今があるのだと思える。

(つづく)



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