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仲良しクラブでは素晴らしい映画はできない。会社員に理解しづらい映画製作の現場? [映画業界物語]

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仲良しクラブでは素晴らしい映画はできない。会社員に理解しづらい映画製作の現場?

映画製作では監督がスタッフ&キャストを集める。と話すと、こんなことを言う人がいる。

「気の合う人や友達を集めてやるってことだね。それお友達内閣と同じ。気楽でいいね〜」

大抵は会社員がそういう。背景にあるのは会社。どこでも嫌な同僚や分からず屋の上司がいる。そんな人とも仲良くし、頑張るのが仕事だと言う概念がある。それは分かるが、だからこそ本来やるべき作業が分からず屋の上司のせいできなくなったり、嫌な同僚のために時間がかかったりはしていないか?

そんな環境の中で頑張ることは大変なことだが、本来は環境を変え、無駄のないスピーディーな仕事ができるようにすることが大事なはず。でも、社員に環境作りはできない。だから分からず屋の上司や気の合わない同僚と我慢して仕事をする事が「仕事」であり、気の合う人や友達と仕事をするのは「趣味」や「サークル」なのだ。と思い、当て外れな批判をした。和気藹々と楽しく仕事をすると想像してしまったのだ。

             *

映画製作ではスタッフ集めから始まる。気の合う人たちを呼ぶ。会社ではない。わざわざ気の合わないやつを呼ぶ必要はない。僕のやり方を理解してくれている人に依頼する。その方が仕事が早い。本来なら3時間説明せねばならないところが3分で済む。あれこれ語らなくても、分かってくれる。異論を唱えたり、別の方法論を押し付けてくる奴がいては時間がかかるばかり。

映画は時間との戦いだ。今の時代は黒澤明監督のように何ヶ月も粘って撮影できない。そのためには気の合う、そして優秀なスタッフが必要。だが、当初はそれが分からない。撮影が始めると性格が激変する人。日頃は温厚だが撮影だと古い価値観を押し付ける人。いい奴だが仕事が遅い。人間性とは別に様々な問題がある。

その人たちが長年の付き合いであることもあった。友人として付き合っている場合もあった。降ろすとプライベートにも影響する。かなり悩んだが、決めた。長い付き合いでも、友人であっても、問題がある人は次から依頼しない。プライベートでも交流はやめる。

              *

制作費を誤魔化す。嘘をつく。女優にちょっかいを出す。すぐ怒鳴る。実力以上の評価を求める。ギャラで文句をいう。それらも全てアウト。次から呼ばない。若い女優にメルアドを聞きたがる若いスタッフもいるが、それもアウト。そのことで女優が演技に集中できなくなる。

俳優でも、女優にやたら近づく人は注意。撮影中に別の仕事に行く者も要注意。多くの仕事の一つと思うなら他を優先してほしい。スタッフ&キャストに厳しいだけではない。監督自身が一番、自分を律することが大事だ。俳優とは仕事以外では極力会わない。距離が縮まり馴れ合いにならないように。スタッフとも意味なく飲み会をしない。プライベートではなるべく会わない。

              *

「でも、監督って女優と結婚するんじゃない? 若い女優連れて飲みに行ったりするんでしょう?」

よく言われるが、僕は俳優とプライベートでは会わないし、友達付き合いはしない。仲良くなると現場で甘えが出るから。演技がうまく行かなくても「監督は分かってくれるはず...」と思うようになる。以前に面倒を見ていた若手たちがそうなった。映画学校に行くと「監督になると女優と付き合えますか?」と聞かれるが、僕は絶対に女優を彼女にはしない(というか向こうが嫌がる?)甘えが生まれる関係は全てアウトなのだ。

大事なのは気の合う、優秀な人たちと、仕事をすること。仲良しクラブではなく、プライベートには線を引き、ミスや甘えは絶対に許さないこと。そこが素晴らしい映画を作ることが出来る現場となる。



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ワークショプ終了! 俳優業は「本当の自分探し」=弱点と強みを知ることで伸びる? [WS]

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俳優業は「本当の自分探し」=弱点と強みを知ることで伸びる?

昨日のワークショップに参加した俳優たち

から礼状や感想文が届いた。「太田監督はもっと怖い人だと思っていました」とというのもあり笑ってしまう。その俳優さんはFacebook「友達」でもあり、長年僕の書いた記事を読んでくれていた。

確かに、それらを読めば政府批判からアメリカの大統領のこと。社会に対する憤り等、「怖い人」でないと言わないようなことを綴っている。監督で言えば大島渚のようなタイプ?と思っても当然かも?と考えた。

ただ、書く時と違い、

ライブ=人前で話すとき、ワークショップとか講演会は関西人のサガで笑いを取ろうとしてしまう。親しみやすく楽しいことを心がけてしまう。撮影現場でもこちらに近い。活字で伝える時と、声で伝える時は方法論が違う。それぞれが最大限に生きる方向性が必要だと思う。あと、こんな感想も頂いた。

「往往にして指導する側は、演技を技術や完成度で判断してしまいますが、太田監督のコメントは、“のびしろ“ に重点をおいた視点で評価されていることでした。これは特に未完成の方に対しては励まし、プラスの効果を及ぼし得る重要な視点だと感じました。また、作品において、まったく未経験の若い子に素晴らしい演技をさせているのもこの視点あってのものと理解しました」

年長の俳優さんからの感想だが、鋭く見てくれていて嬉しかった。通常ワークショップというのは、現場のリハーサルに近く、脚本のある役を演じて、監督が問題点を指摘するという形。要はその監督のイメージにどう近くか?という現場に近いレッスンとなる。

が、その場合。その監督側の思いを理解し、表現するということがメインとなる。それは他の監督と仕事をした時には「思いを理解する」という方法論が大事ということしか役に立たない。そこで、その俳優の良い点は何で、問題点は何か? つまり、監督とは関係なしに、どんな力を持ち、何ができていないか?を中心に進める。

これは通常のワークショップとは違い

「自己発見」が目的。つまり、演技レッスンというより、啓発セミナー(怪しくないやつね)や心理カウンセリングのようなもの。そのことで俳優は無意識にある「思い」を自覚できる。弱点は本人も気付きやすいが、優れた点は本人は分からないことが多い。当たり前だと思っていたことが人にはできない表現であったりする。

いろんな年齢の役を演じる。

いろんな職業を演じてみる。そのことでどんな役が得意で、何が苦手かが分かる。演技というのは基本、心理学と同じであり、俳優という仕事は「本当の自分探し」。他人を演じていくことで自分を発見する職業だと思える。そんな発想でレッスンすることで、いろんなことを俳優は知ることができる。先の感想はその一端を言い当ててくれて、嬉しく思った。

難しく書いたが、現場ではそのテーマに気づく人はほとんどいない。が、弱点や強みを意識することで俳優は大きく伸びる。僕のワークショップがそんなきっかけになってくれれば嬉しい。ちなみに参加者の俳優陣へ。宿題ビデオは今日、日曜の夜まで配信。復習を兼ねて見て欲しい。では、また、次の機会に!


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「アナと雪の女王2」続編を作ってはいけなかったタイプの映画? [映画感想]

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「アナと雪の女王2」続編を作ってはいけない映画の見本?

ヒット作の続編を作るのは本当に難しい。「でも、その物語の続きを描けばいいだけじゃない?」と思う人は「物語」とは何か?が分かっていない。もちろん、堅気の人が物語を作ることはないので、分からないのが当然。それが血を吐き、魂を抉る作業だとはなかなか分からない。

物語というのは、簡単にいうと「事件」。それも単なる犯罪や事故ではダメだ。その事件が主人公の人生に関係し、それを超えることで成長するというのが物語。なのにヒットすればすぐに続編!となるが、物語には続編ができるものと出来ないものがある。

物語が完結していると、パート2は単なる繰り返しになり面白くならない。単に別の事件が起きるというのも「刑事物」以外ではやりづらい。単に続きを紹介するだけでは物語ではない。だからスピルバーグは「ET」の続編を絶対に撮らない。同じ路線の「コクーン」も撮ってはいけないのに撮ったので、最悪の作品だった。すでに完結した物語から無理やり続編を作ると失敗する。

「アナと雪の女王2」も心配だった。前作の湧き踊る感動を超える。いや、並ぶだけでもいい。そんなレベルの作品を作ることができるのか? 僕も脚本家なのであれこれ考えてみた。仲直りしたアナとエルサの物語をどう作るか? 新たな危機があり、2人してそれと戦う? それでは刑事ドラマ。「アナ」はそんなドラマではなく、姉妹が心の葛藤を超えて仲直りする物語だ。

再び誤解があり、事件となり、また仲直り? これも前作の繰り返しだ。そう考えると物語は完結しており、続編の必要がない。というか続編はできないタイプの作品だ。という訳で映画館で見てきた。予想通り。何をしたいのか?分からない展開がつづく、これは作り手に迷いがあるからだ。

単なる新しい冒険にはせず、両親の存在。そしてエルサの意味が明かされるという展開にしたところは上手。というか、それを外してはダメ。だが、そこに前作のようなドキドキ、ハラハラする。ハッピーエンドを望まずにいられない物語がない。単に過去が明かされるのみ。「共感せずにいられない!」という設定がない。やはり、姉妹が仲直りする物語であり、すで完結しているのだ。

今回は単に「エルサ」の設定を物語として紹介しているだけで、本当の意味で物語ではない。そして歌も前回のように心が踊るもの。心がときめくものがない。「ありのままで」の第2弾を狙った歌もあるが、心に届かない。プロデュサーから「あの路線でもう1回」と言われたが、作曲家は「えーーどーしよう?」という感じで頑張りましたが、という感じの曲。

つまり、今回の作品は全てにおいてスタジオ側から「もう一度!」と言われ、スタッフが無理やり作った作品であり、クリエーター達が心から望む物語を作り上げたということではない。もちろん、ディズニーなので、クライマックスは上手に見せる。が、クリエーターの「思い」なき物語は観客の心には届かない。

あと、火炎ガエル(?)。結局、物語には関わらないのね? 「危ない!」という時にエルサを助けると思ったのに...。続編を作ってはいけない物語はこうなる!という見本になっていた。


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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?⑤(終) =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]

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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?⑤(終) =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?

映画に出演できるということは大変なこと。新人俳優はノーギャラであっても、現場に出れば勉強になる。授業料を払ってもできない経験ができる。なのに、ある新人は

「今回はノーギャラで出たので、次回はギャラ下さいね! 他の役者はギャラもらってるんですから不公平ですよ〜」

と笑いながら言っていた。冗談でもこれはアウト。監督は彼の勉強になるので呼んだだけであり、ギャラを払って呼ぶほどの実力はない。それ以降、彼は声がかかっていない。

会社員やバイトの世界ではない。いや、会社だって実力や経験が認められ、給与に反映される。その意味でその新人はバイト感覚でしかない。誰もができる仕事なので、バイトは時給換算する。それを能力が問われる演技の仕事に当てはめるのは愚かでしかない。

努力し、いろんな経験をし、多くの人の支持を得る。他の人にはできない実力や表現ができる。それが評価されてこそギャラの額が決まる。それが映画の世界。

そして実力ある者が集まるからこそ、いい作品ができる。ただ、バイト感覚でギャラを要求する若手俳優は多い。それで生き残り活躍している奴は見たことがない。それがこの業界だ。

(了)

ー4年前の記事からー


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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?④ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]

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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?④ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?

会社も同じだ。社長から新入社員まで平等。給料や待遇も皆、同じだろうか? 会社でもそれぞれに待遇は違う。実績への評価。

では、社長が偉いのか?というと、これは違う。営業の達人がいて、技術の鉄人がいて、しっかり者の専務がいて、会社が成り立つ。社長だけでは成り立たない。

同じようにドラマの世界も、主役だけでなく、小さな役の存在も大事。「暴れん坊将軍」だって、斬られる侍がいるから成立する。つまり、役には上下はない。どの役も大事だ。

ということを僕はよくいう。例えば会社では社長は高給取り、ヒラはずっと安い。それは責任や実績、貢献度に由来する。同じように人気俳優やベテランはギャラが高い。これは当然のこと。

なのに「太田監督は俳優に上下がないと常々言っている」なんてことをFacebookで書く人がいた。僕が絶対に言わないこと。ま、「役者」と「役」を取り違えたのだろう。***監督はと伏せ字で書くのならとにかく、僕の名前を上げるのであれば、正確に書いてもらいたい。以上の説明を読めば、僕がそんな発言をする訳がないこと。すぐに分かる。

ただ、人はすぐ「平等だ」「人は皆同じだ」という。それはとても大事なことだが、使い方を間違えている人も多い。人は実力や努力。経験が評価される。それは差別ではない。何もできない。経験もない新人俳優はまず勉強であり、実力派と同じ評価や扱いを受けないのは当然。それを差別というのは大間違い。こんな新人俳優がいた。

「何日も撮影に出たのにギャラが安い!」

そう不満をいう者がいるが、バイトではない。ギャラは時給ではないのだ。その辺の話をしよう。

(つづく)

ー4年前の記事よりー


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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?③ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]

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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?③ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?

人間は皆、平等。「あいつは死んでもいいけど、あの人は重要だから駄目」という考えは間違っている。が、人のために役立つ存在は評価され、優遇される。その人の価値であり、評価なのだ。

それを混同してはいけない。俳優で説明しよう。メインキャラを演じる俳優はもの凄い集中力が必要。長台詞があったり、過激な立ち回りがあったり、自分のミスが多くの人に迷惑をかける。作品のクオリティも下げる。替えは効かない。

それに対して小さな役なら、多少の失敗も監督に怒鳴られるだけで済む。最悪は別の役者と交代することで済む。こういうと勘違いして「差別だ。小さな役だって大変だし、集中力が必要!」というかもしれない。が、違う。

メインの役に比べれば、その差は歴然であり、大物俳優、ベテラン俳優と呼ばれる人たちは、そんな経験を何度もして、現在まで来ている。新人とベテランを同じように扱う方が不平等なのである。

実績や実力。そして人気に合わせてギャラの額も決まる。これは「不平等」とではない。小さな努力で済む新人と、長年の経験を駆使して素晴らしい演技を見せるベテランの報酬が同じでは、理不尽。経験だけではない。

若くても人気があれば高額のギャラがもらえる。演技力があれば評価される。そこに「平等」という物差しを持ち込むこと自体がおかしいのだ。一般社会も同じだ。例えば..。

(つづく)

ー4年前の記事からー


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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?② =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]

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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?② =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?

通常の撮影現場では役に上下がある。「この人は主人公だから重要。この人は脇役だからどっちでもいい」ということ。でも、僕の考えは脇役だって重要だし、通行人だって重要。それぞれにドラマがあるという意味。

だから、誰も主人公なのだ。3人の女子高生が登場する物語だとして、通常は主人公は1人、相手役が2人。でも、太田組では全員が主人公だと考える。ただ、その物語を3人同時に描くと観客が混乱するので、1人を選び、その視点から物語を描く。それが一般に言われる主人公。

でも、別の2人の視点から物語を見ればその2人も主人公なのだ。つまり、誰もが重要なキャラクターであり、不必要な登場人物などいない。その意味でどの役も主人公であり。どの役も平等だ。ただ、先の映画ファンは「どの役も平等」というのを「俳優は皆、平等」と勘違いして解釈したようだ。

「役」=「平等」、「俳優」=「平等ではない」。

平等な訳がないし、平等ではいけないのだ。例えば、何十年も役者生活をしているベテラン俳優と、駆け出しの新人は平等ではない。ベテランは実績と実力を持っている訳で、それを尊敬すべきだし、それなりのギャラが払われる。待遇もいい。出てもらうことで映画の格も上がる。

が、新人はギャラが安い。それは演技力に定評もなく、経験も少ない。その俳優が出たからと、ファンが押し掛ける訳ではない。むしろ、現場は若手にとって勉強の場。ベテランと同じギャラ、同じ待遇がある訳がない。なのに、その映画ファンは「俳優は平等だ」というので、話がおかしくなる。もう少し解説しよう...。

(つづく)

ー4年前の記事からー


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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?① =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]

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俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?① =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?

映画の世界の価値観というのは、一般の人になかなか理解されない。その映画界でも太田組の価値観というのは特別。

昔はベテラン・スタッフの人からよく批判されたが、今では多くのスタッフが理解してくれており毎回、クオリティの高い作品を作れる背景となっている。が、やはり一般の人には分かりづらいようで、誤解発言をときどき聞く。先日もこんなのがあった。

「太田監督は常々、俳優は皆平等だと言っている。そこが素晴らしい」

とある映画ファンが書いていた。褒めてくれてるのだが、僕はそんな発言をしたことも、その種の文章を書いたこともない。というのも、そんなことは思っていないからだ。ただ、こういったことはある。

「通常の映画では、この人は主人公。この人は脇役。この人はエキストラと分ける。でも、人は誰もが自分の人生では主人公なのだから、人生にエキストラなんていない。だから、僕の撮影現場ー太田組では誰もが主人公と考える。エキストラと呼ばず、市民俳優と呼ぶ」

これはあちこちで言ってるし、ブログ等にも何度も書いている。が、読んでくれれば分かるように「役には上下はない」という意味。「俳優に上下はない」ではない。その映画ファンが指摘した「俳優は皆平等」でもない。その違いが分かるかな? 

(つづく)

ー4年前の記事からー


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本日は2年ぶりにワークショップ。あっという間の4時間!=彼らとの出会いに乾杯! [映画業界物語]

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本日は2年ぶりにワークショップ。あっという間の4時間!

告知を開始した時は1週間以上、参加申し込みがなくどうなるのか?と思ったが、最終的には結構な数が集まり無事開催。送られてきたプロフィールを見ると、かなりの個性派揃い。年齢も20歳から50歳まで。どう対応すればいいか?とあれこれ考えていた。

が、結果として本当に楽しく熱いワークショップとなった。皆、それなりの実力があり、驚かされること。感嘆することが何度もあった。やる気のある、素質があり、実力がそこそこある役者たちの芝居を見るのは楽しく、心が踊る。彼ら彼女らの芝居を見ながら「どんな映画のどんな役をすれば、魅力が引き出せるか?」を考えつつ、いろんなレッスンをやった。

いつものアレに始まり、オチの場面では皆が「おおーー」と今回も納得してくれた。そして前回、2年前にも参加。「明日にかける橋」にも出演してくれた若手の俳優くんも参加。懲りもせずに....いや、失礼。今回も、来てくれたことは本当に嬉しかった。あれから実力も伸び、大きな可能性を感じた。

昔、太田組俳優部を作ろうと若手を集めて毎月、ワークショップをやっていたこと。以前に書いた。が、結局、甘えが出たり、努力が足りなかったりで、皆、消えてしまった。が、今日集まったメンバーは「やる気」あり「実力」もある。実際に映画やドラマにも出演。そう、あの時の消えて行ったメンバーの延長線。彼らが到達できなかった先を走っているのだ。

時代は変わっても、熱い芝居をしようとひたむきになる俳優たち。。夢を追う彼ら彼女らを見ているとハッピーになる。俳優たちの気づかぬ問題を指摘。良さを確認することで、より高く飛んでくれれば、こんな嬉しいことはない。最近は若い人たちに失望することが多いが、今日のメンバーと会えたことで大きな希望をもらえた。また、来年1月にでも2回目をやりたい。そして、その中から次回作の出演者を選べて、撮影現場で会えること。楽しみにしている。



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太田隆文監督のワークショプ。無事終了。 多くの参加者で大盛況。また来年やります! [WS]


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太田監督のワークショプ。無事終了。

多くの参加者で、大盛況!

あっという間の4時間でした。

感謝。

また、やりますね!


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