俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?④ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君? [映画業界物語]
俳優業、役に上下はないが、俳優には上下がある?④ =そして俳優業は時間給ではない。勘違いする新人君?
会社も同じだ。社長から新入社員まで平等。給料や待遇も皆、同じだろうか? 会社でもそれぞれに待遇は違う。実績への評価。
では、社長が偉いのか?というと、これは違う。営業の達人がいて、技術の鉄人がいて、しっかり者の専務がいて、会社が成り立つ。社長だけでは成り立たない。
同じようにドラマの世界も、主役だけでなく、小さな役の存在も大事。「暴れん坊将軍」だって、斬られる侍がいるから成立する。つまり、役には上下はない。どの役も大事だ。
ということを僕はよくいう。例えば会社では社長は高給取り、ヒラはずっと安い。それは責任や実績、貢献度に由来する。同じように人気俳優やベテランはギャラが高い。これは当然のこと。
なのに「太田監督は俳優に上下がないと常々言っている」なんてことをFacebookで書く人がいた。僕が絶対に言わないこと。ま、「役者」と「役」を取り違えたのだろう。***監督はと伏せ字で書くのならとにかく、僕の名前を上げるのであれば、正確に書いてもらいたい。以上の説明を読めば、僕がそんな発言をする訳がないこと。すぐに分かる。
ただ、人はすぐ「平等だ」「人は皆同じだ」という。それはとても大事なことだが、使い方を間違えている人も多い。人は実力や努力。経験が評価される。それは差別ではない。何もできない。経験もない新人俳優はまず勉強であり、実力派と同じ評価や扱いを受けないのは当然。それを差別というのは大間違い。こんな新人俳優がいた。
「何日も撮影に出たのにギャラが安い!」
そう不満をいう者がいるが、バイトではない。ギャラは時給ではないのだ。その辺の話をしよう。
(つづく)
ー4年前の記事よりー
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