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「明日にかける橋」未公開スチール紹介 越後はる香さんの場面 [ロビーカード紹介]

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「明日にかける橋」未公開スチール紹介 越後はる香さんの場面

最後の日曜かもしれないので奮発。3連打で未公開スチールシリーズをアップ。このシリーズで一番人気は越後はる香さん。「いいね」がいっぱい寄せられる。ということで、これまで公開していないものを紹介。

映画観た方はどこのシーンか分かるね? 他の写真と違い制服ではなく、私服。そして自分の部屋。彼女は今回が映画初出演。初芸能活動。そうは思えない堂々とした演技を見せてくれた。

いよいよ、ららぽーと磐田の上映も最後の1週だと思える。もう8週間もやっているのだ。本日21日が最後の日曜日かも。たぶん、次の金曜日が最終日だ。

決めるのは映画館だが、早めにお伝えしないと「えー、次の日曜に行こうと思ったのに〜」ということになってしまう。ぜひ、本日! 

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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされて打ちのめされること=そこからが本当のスタートだ。 [映画業界物語]

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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされて打ちのめされること=そこからが本当のスタートだ。

俳優になるには「鋭い感受性」が必要という話。いろんな角度から書いた。例えば「鋭い感受性」=怖がりというのは当てはまる。夜怖くてトイレに行けない子供。これは想像力が豊か。「お化けが出るんじゃないかな?」というイマジネーションが働く。でも、大人になるにつれ現実的になり想像力を失う。なのに怖がりというのは、表現の仕事に向いている。

センスがいいというのも大事。おしゃれというのも感受性の成せる技。ただ、一流ブランドが好きというのは違う。そのセンスに惹かれるのではなく、一流ブランドだから好きという人も多いからだ。

就職希望がマスコミとか外資系とか大手銀行という人たちと同じで、そこでしたい仕事があるというよりブランドとして憧れているだけのことが多い。それと同じで高級ブランドを持つことで「自分が一流になった」と思いたい種の人々。決して「感受性」がある訳ではない。

ついでにいうと「俳優ブランド」に憧れている人もダメ。俳優だけでなく、作家でも、歌手でも、「私は特別。人とは違う」というプライドを満足させるために、その種の仕事をしたがる人も多い。

芝居が好きなのではなく、テレビに出て、キャーキャー言われ、大金を稼ぎ、有名になる。そこに憧れているだけの人がとても多いのだ。要は注目を浴びて、虚栄心を満たしたい。強い自己確認をしたいという人たち。

もちろん、それが動機でスタートして成功する人もいる。しかし、多くは芝居がしたい。歌が歌いたいーではなく、有名になりたい。チヤホヤされたいが目的なので、辛い稽古をしたり、下積み生活に耐えたりというのを嫌がる。手軽にデビューしたい。

だから、大手プロダクションに入りたいとかいう。その手はまず成功しない。高級ブランドが好きな人たちと同じ。高級品を身にまとうことで自分も高級になったと思い込む。楽していい気分に浸りたい。そんなタイプなのである。表現の仕事は無理。

別の角度からも説明しよう。かなり昔になるが、ある俳優事務所=小さなところ=の社長が会ってほしい新人がいると言われ、訪ねたことがある。その新人は木村拓哉風のイケメン。社長はいう。

「どうです? かっこいいでしょう? キムタクに似ているし!」

確かにかっこいい。その上、腰が低く好感の持てる青年。社長は嬉しそういう。

「売れると思うんですよ。ドラマに歌。今、踊りのレッスンもさせています」

でも、ダメだと思った。木村拓哉に似ているということだけで、もうアウトだ。この世界。オリジナリティや個性が重要視される。すでに売れている人と似ているようではダメ。「そっくりショー」に出るのならいい。コンパに行けば、女の子たちが「わー似ている〜」と騒いでくれるだろう。

でも、仕事に繋がらない。彼がドラマに出て、どんな反響があるか?「あの人、木村拓哉に似ているね?」で終わり。テレビ局が「キムタクに似ているからゴールデンのドラマに出演してほしい」とは言わない。紛らわしいだけだ。しかし、社長はこう考えた。

「キムタクに似ている」=>キムタクは人気がある=>彼もカッコイイ=>だから、彼も人気者になる。

それは間違い。似ていることは全てにおいてマイナスなのだ。かつて、日本の芸能史上で似たような俳優がブレイクしたことがあるか? 高倉健に似た有名俳優がいるか? 勝新太郎に似た役者がいたか? 松田聖子に似た歌手がブレイクしたか? 山口百恵にそっくりのタレントが活躍したか? NOだ。この世界は個性。似ているだけでは認められない。

いかにして自分の個性を探し、それを磨き、打ち出すか? それが多くの人に支持されたときにブレイクする。例えば、勝新太郎さん。最初は二枚目で売り出した。が、同期に市川雷蔵がいた。とても敵わない。勝の映画はヒットせず、雷蔵ばかりがもてはやされた。彼は考えた。

「雷蔵にあって、俺にないもの。俺にあって雷蔵にないもの...」

やがて彼は一冊の小説を見つめる。この主人公。腹黒く、やり方の汚い。酷い男。それでいて、どんどん成功し偉くなる。悪の魅力。「これは俺にしか演じられない」と、所属する映画会社に直談判。映画化を実現する。

それが「不知火検校」だ。「座頭市」のルーツとも言える作品。そこから人気爆発。3つのヒットシリーズを持つ超人気俳優へと進んでいく。他にはいない自分しかない個性を見つけ、それを発揮したのである。そもそもスターというのは代わりが効かない。唯一無二の存在。誰かに似ているというだけでアウトなのだ。でも、その社長と同じような勘違いをする人は多い。

「この女優より私の方が可愛い。この子が売れるなら私は俳優になれる」

社長と同じだ。可愛いだけで俳優業には繋がらない。その子が売れているのは別の理由があるのだ。こんな勘違いもよくある。テレビで有名俳優の演技を見ている。欠点をいくつも見つけた。こんなことにも気付いていない。これで仕事来るなら私も女優で行けるわーこれも大きな間違い。

何度も説明したが、インプット作業ばかり(たくさん見ることで見る力が育つ)で、欠点を見つけることができても、アウトプット作業(自身で表現すること)も磨かれていないと、表現の仕事はできない。「欠点を見つける」=「私ならできる」にはならない。

インプット作業の勉強をしっかりしている人ほど、そこに陥ってしまう。人のことはいえない。僕も経験がある。監督デビュー前、生活のために居酒屋でアルバイトをしていた。親方からホタルイカの骨抜きという作業を頼まれた。骨を抜かないと生で食べられない。目の前で実際にやって見せてくれた。

親方はいとも簡単に骨を抜く。「わかりました!」と、皿ごとホタルイカを受け取り作業。が、全くできない。骨が抜けない。親方が楽々とやることができない。様子を見ていた親方が「もういいよ!イカが緩くなっちまう」と取り上げられた。

見ていると簡単そうでも、自分でやるとできない。「表現」の仕事も同じだ。親方は若い頃から見習いとして働き。20年以上も板前として仕事をしてきた。そこにイカを食べたことしかない僕が、見よう見まねで作業をしても簡単にはできないということだ。演劇も同じ。

そして自分で演じたことがない人ほど「あの女優下手ねえ〜」「全然ダメだね。才能ないね!」とか上から目線でいう。それが素人ならいい。だが、もし、俳優を目指そうという人なら、その言葉を吐いただけで失格。そして、ろくに演技をしたことがないこともバレるだろう。経験があればそんなことは言えない。シナリオの世界でも同じだ。プロデューサーという人たちはよくいう。

「この脚本をほんと酷いよね。才能ないんじゃない? 俺が書いた方がまだマシだよ。直してやるか?」

そのシナリオを直し、ライターに見せる。

「ほら、良くなっただろう? お前もっと努力しろよー」

しかし、ベテランの脚本家はいう。

「Pは勘違いをしている。ゼロから作品を作り出すことは本当に大変なことだ。どんな駄作でも、表現者なら踏みつけるような言い方はできない。形になったものの欠点を探し、直すことなんて簡単。それができたから、俺の方ができるというのは完全な勘違い。それこそ誰でもできること。ゼロから生み出すことは本当に大変で、尊いことなんだよ」

本当にその通りだと思う。ほとんどのプロデューサーは自分で書いた経験がない。だから偉そうにいえる。直すことなんて簡単だ。つまり、そのPも勘違いしているのは

「酷いシナリオだ」=>「俺が直してやろう」=>「ホラ、良くなった」=>「俺の方が書く力があるんだ」=>大きな勘違い。直すのは簡単。ゼロか物語を生み出すことが一番大変。
芝居をしたことがない奴がプロを批判する。「私の方ができる?」と勘違いする。それは芝居経験がないから言えることだ。

これも僕自身経験がある。10代には日本映画の巨匠をバカにしていた。が、学生映画を撮ってみて、どんなクソみたいな映画より、自分の作品がダメなこと。映画にすらなってないことを痛感した。そこから

「では、どうすればプロのような画面が撮れる?」

と考え、勉強を始めた。後輩にも大口を叩く奴が何人もいた。シャアが聞いたら、あの名セリフを連発するだろう。=ガンダムを知らない人。毎度、すみません=そんな後輩が何人かいた。

「今、シナリオを書いています。できたら太田さんにも見せてあげますよ」

30年以上前の話だが、未だに彼はシナリオを見せてくれない。書きあがったという話も聞かない。こんなのもいた。

「俺が作る映画は10億くらいが妥当だなあ〜」

でも、彼は結局、映画監督デビューさえしていない。若い頃は皆、インプット作業ばかりして、勘違いが加速。

「俺は凄い。プロの連中なんてダメだ…」

と気持ちばかり膨れていく。でも、一度、失敗すれば現実を知る。己を知る。そこからスタートすればいい。ただ、友人たちもそうだが、こんなことをい出だす。

「10億出してくれたら、いつでも映画を撮ってやるよ」

「主役以外はやらないよ」

何だかんだと言い訳をして行動せず、先の友人もシナリオを書き上げることもできず、歳だけとっていく奴がたくさんいた。彼らのほとんどは

「俺は外の連中と違う。才能がある。やれば大ブレイク間違いなしだ」

という何の根拠もない高いプライドを持っていた。が、なぜ、行動しないのか? 内心。あるいは無意識に不安も感じているからだ。

「もし、ダメだったらどうしよう? シナリオを書いて認められなかったらどうしよう?」

日ごろから偉そうなことを言っている。プロを否定し、友達にも上から目線。なのにシナリオが認められなかったら、あるいは舞台に立ち、芝居を見た友達が「意外に大したことないなあ」と言われたらどうしよう。

そんな恐怖も感じる。だから、行動に移さない。作品を作らなければ、批判も否定もされない。いつまでも高いところにいられる。そうやって歳を取り、仕事をするチャンスを失うのである。

そんな人たちを本当にたくさん見てきた。でも、「表現」というのは、否定されようと、批判されようと、形にせねばならない。そこからがスタートなのだ。シナリオを書く。映画を作る。舞台に立つ。そして批判を浴びる。正しい批判と間違った批判を区別する。自分が本当に正しいと思う声だけ聞いて、考え、反省して、次に備える。その繰り返しだ。

なのに作家志望の友人。執筆しようとせず、「まず出版社にコネを作る。次に資料を集める。編集者と仲良くなる」そんなことばかり言っていた。「2流の**書店は嫌だ。大手の**社なら出してもいい」そんなことは作品が出来てからいえ。結局、彼は小説を書かなかった。こんな女優の卵もいた。

「大手***事務所に所属してCMの仕事をしたい。写真集を出して、月9に出て、ハリウッド映画にも出ようかな〜」

妄想の前にまず芝居しろと叱ったことがある。その子がいうのは、中学生の夢と大差ない。

「将来、東大を受験して、卒業て、テレビ局に就職して、俳優と結婚して、田園調布の大きな家に住んで、1年に何回か海外旅行するの!」

 それと同じだ。その子はこうもいう。

「でも、最初に深夜ドラマとか出てしまうと、二流だと思われるので、ゴールデンのドラマでデビューしたいんです...」

もう、無理! バカな主婦の発想だ。我が子を有名幼稚園に入れて、名門のエスカレーター学校に入れて、大学まで….それと同じ発想。そんなことで役者にはなれない。

先の大手**社から本を出したいというのと同じ。要は芝居がしたいのではなく、ブランドにこだわっているだけ。「私は他の人と違う」という勘違いなプライドを捨てられないのだ。「表現がしたいのか?」「プライドに見合う立場になりたいのか?」まず、そこを考えた方がいい。

大事なことは、一度酷い目に遭うこと。プライドをズタズタにされること。地面に叩き落とされて、自身の力を思い知ること。そこから考えて、どうすれば見返せるか? 認められるか? 必死に考えて、技を磨くこと。そこからが本当のスタートになるはずだ。

「詰まらないプライドは捨てろ。プロとして素晴らしい演技をするというプライドを持て」

せっかく、素質があるのに、詰まらないプライドで全てを失う人たちもいる。だから、しのごの言わずにまずは、カメラの前で芝居する。舞台に立つ。ゴールデンのドラマでなくていい。自主映画でいい。帝国劇場でなく、下北沢の小劇場でいい。実際に芝居をすることだ。そこから全てが始まる。


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僕がFacebookを続ける意味。なぜ、返事ができないか?を今一度、説明。 [my opinion]

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僕がFacebookを続ける意味。なぜ、返事ができないか?を今一度説明させて頂く。

多くの人はFacebookを「友達との連絡」「つながり」「交流」のツールとして使っている。或いは趣味同じくする人たちが語り合うための場。いろんな使い方をしている。僕の場合。いずれでもなく、2つの目的のためだ。

① 自身の映画の宣伝、アピール。

② 関係者、応援してくれる方への報告。

あと、②の延長で映画監督や俳優を目指す人たちの参考になる話、映画ファンの方々に喜んでもらえる業界の話等も書く。

ストレートにいうと、Facebook上で交流したり、友達を探したり、語り合ったりということを目的としていない。以前、いろんな方から質問や提案。お誘いを頂き、トラブルになったことが何度もあったからだ。例えば、

「今回の映画で大変だったことは何ですか?」「俳優の***さん。プライベートでもいい子ですか?」

そんな質問が数多く寄せられた。最初は答えていたが、同じ質問をいろんな人が何度も何度もしてくる。こんなのもある。

「新作は大阪でも上映しますか?」「東京の上映は何時からですか?」「新宿ではどこで上映していますか?」

自分で調べろーー! 或いは

「次回作はどんなものが撮りたいですか?」「DVDにはいつなりますか?」

必要な情報はFacebook等で告知している。また、1つ質問に答えると。次々に、いろんな人が質問をしてくる。延々と1時間も答え続けたことがある。

「イベントに来てください!」「寄付をお願いします!」「署名をしてください!」「シナリオを読んでください!」「歌を聴いてください!」

という連絡も山ほど来た。ひとつひとつ丁寧に返答していたら1日が終わってしまう。中には

「ダメならダメと返事してくればいい! 5分もあれば返事はできるでしょう!」

と激怒する人もいる。でも、10人から連絡がくれば50分だ。5分で返事できないものも多い。仕事で多忙なときにそんな時間は取れない。こんなこともあった。

「映画観せていただきました。感動しました。すばらしかったです。***のシーンは涙が止まりませんでした。どんなふうにして撮影したんでしょうか?」

とのメッセージ。嬉しくなった。**のシーンは特に力を入れたので、そこを指摘してくれるのは感謝。最初の頃は詳しい返事をした。すると

「では、***のシーンはどうですか?」

とか、延々と質問が続く。途中で止めようとすると、

「そんな人とは思いませんでした。悲しいです」

とか言い出す。或いは途中から批判に変わり

「でも、**のシーンは本当に酷い出来ですよね。ご自分でもそう思ってますよね?」

と、最初から批判したくて誘いだすために「感動した」と連絡くる歪んだ人もいた。知能犯。ムカつく!そんなことがありFacebook、メッセンジャーも含めて質問に答えることを止めた。

書いた記事について、あれこれ批判してくる人もいた。これはどなたでも経験あるだろう。僕の記事に賛成でも反対でもそれは構わない。議論をしたいわけではないので、いちいち反論を書き込みをしないでほしいとも告知した。

「親切で言って上げているのに!」「あんたは何もわかってないね!」「その性格直した方がいいよ!」

とか反発があったが、会ったことのない人から。特に顔写真もなく基本情報もなし。何者か分からない。そんな人に批判されても敵わない。覆面をかぶった人に言われてるのと同じ。いい気持ちはしない。悪意のある人、常識のない人、悪気はないが思い込みが激しい人、いずれも返事したがばかりに勘違いされ、攻撃的になったり

「失望した!」「裏切られた!」

といい出したり。そもそも不満を感じるなら僕の記事を読むな!と思えた。が、そんなことを書くと「友達」がいなくなるのではないか?と思え、かなり長い間我慢していた。だが、限界を超え、2度ほどFacebook自体を休止したことがある。

いろいろ考えて、再開したとときに、はっきり告知した。交流はしない。質問には答えない。しかし、大きな拒否反応はなく「友達申請」もどんどん増えて、現在では3773人となっている。皆、事情を理解してくれたのだ。本当にありがたい。

それ以降。質問やお誘いは激減。しかし、ときどきお知らせをしないと、新しい友達には事情が分からず「上映時間を教えて下さい」という連絡が来る。また、事情はご存知のはずの顔見知りの方からも、頼みごととか、質問とかが来ることもある。「顔見知りならいいか?」というと別の問題がある。一度会っているだけに、親しみを感じてくれる。こちらも無視し辛い。

が、返事をすると長年の友人のような態度を取るようになったり、あれこれ頼みごとをしてくるようになることが多い。また、監督業というのはいろんな事情がある。例えば、新作がスタートしても、すぐにはFacebook上で発表できない。

「新作準備につきお返事出来ません」

と書くとバレるし、嘘の理由も嫌だ。シナリオを書くときは携帯を止め、メールも見ない、ただ、死んでいると思われてはいけないのでFacebook記事はアップする。そんなときは誰であろうが、メールでも電話でも返答しない。

常識で考えれば失礼なことだが、いつも書いている通りに、シナリオの霊が去ってしまうと書けなくなるからだ。編集のときも同じ。その種の集中する作業。そんなときに、知り合いであっても、メッセージをくれたり、イベントに招待してくれても返事はできない。でも、知り合いでカタギの人はこう思うかもしれない。

「撮影のときだけ手伝わせておいて、あとは知らん顔か?」

そうではないのに、そんなことで縁を切られたり、恨まれたりもした。シナリオも書いていない。編集でもない。けど、返事ができないこともあった。過労でダウン。自宅入院状態のときだ。公表すればあれこれ問い合わせが来る。

「大丈夫ですか?」「病院は行きましたか?」

と、病人にそんなことを聞いてどうする。寝込んでいるのに返事期待しているのだろうか? だから、伝えない。でも、Facebookが止まると「死んだかもーー!」とまた騒ぎになるので、過去の記事やシェア等をアップ。カモフラージュしておく。そんなときに連絡が来て「***会に来てください」ー返事はできない。

なので全てを含めて、元気でも、病気でも、執筆中でも、編集中でも、知り合いでも、知らない人でも、メッセンジャーやFacebook上では、お返事はしない!という形にさせてもらっている。ほとんどの人に悪意はない。それは分かっている。最初はこう思うのだ。

「感動作を作る人だ。いい人に違いない。私のような者が質問しても、お返事をくれると思うなあ」

何人かが連絡をくれる。僕が返事する。嬉しい!「じゃあ、これも訊いてみよう!」その内にエスカレート。主演女優さんの恋の噂。ワイドショーで報じているけど本当かな? その辺からおかしくなってくる。

個人なら絶対に訊かないことでも、ワイドショーのレポーターはそれを訊く。それが商売だ。芸能人もテレビに映るのを意識して、宣伝になるので答える。が、一般の人はそれを見ていて、芸能人にはそんなプライベートな質問をしてもいいと錯覚するようになる。それを訊いてくる。

僕にとっては、俳優は仕事仲間。その人のプライベート。知っていても話せない。が、それが分からず。「そんな人とは思わなかった」「そんなことくらい教えてくれてもいいのに」と勘違いする人も出てくる。

よく街で芸能人を見つけ、手を振る人がいる。振り返してくれれば「きゃー」と喜ぶが、無視されると「偉そうに。もう応援しない」と思ったりする。でも、なぜ、芸能人は会ったことない人に愛想をしなければならないのか? その人が勝手に

「あの人なら、手を振り返してくれる。いい人だし」

という思い込みを持ってしまうことでそうなる。ファンの集いではない。しかし、一般の人は芸能人に勝手な期待をして、勝手に失望する。名もなき僕のような映画監督に対してでもそんなことが多々ある。

つまり、Facebookの場合。変に答えるからトラブルになる。答えなければ問題は起きない。それが分かってきた。悲しい話だが、そんなルールを作った。友人はいう。

「それ以前に無名でも映画監督がFacebookをすること自体が間違ってんだよ!誰だって面白そうだからと寄ってくるよ。いきつけの喫茶店に監督がいる。と分かれば、話してみたい!と思うのが人。一番悪いのはお前だ」

その通りかもしれない。著名な監督や有名俳優はツイッターをやっても、Facebookはやらない。敷居が低く、気安くアプローチできるからだ。だから、友達作りにはいいが、一線を越えてしまうことも多い。

僕だけではないサラリマーンの知人でも変な奴に付きまとわれて困ったことあるという。下手な扱い方をすると、犯罪にまで進展する可能性も感じ。実際、Facebookを辞めた友達も多い。

僕も映画の仕事でなければ、止めてもいいと思うのだが、宣伝ツールとしては続ける必要もある。それと、僕が書いたような記事でも、俳優の卵や映画監督志望者の役に立ったという話を聞くと嬉しい。映画学校では学べないことを学んだといってもらえることもある。

映画だけでなく、心救われたといってくれる人もいた。宣伝だけでなく、そういう話を聞くと嬉しく思う。とりあえず、そんなことで続けているので、期待せずに読んで頂けるとありがたい。



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映画宣伝の極意。SNSで拡散。やるとやらないで大違い! [地方映画の力!]

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映画宣伝の極意。SNSで拡散。やるとやらないで大違い!

映画の宣伝というとテレビのスポットや新聞広告を思うかもしれない。が、それらは莫大な費用がかかる。インディペンデント映画ではとて出来ない。が、Facebook、Twitterを使えば無料で宣伝ができる。

例えば独立系で大ヒットした映画「野火」(塚本晋也監督)は公開前だけではなく、上映中も毎日、何度もツイートを発信していた。そのことで今、どこで上映しているか伝わる。「今時の客はHPを観て時間調べる人は少数派。上映時間や場所までツイートして上げないと映画館に来てくれない」と「野火」の宣伝担当の方から教えてもらった。

だが、これがなかなか出来ない。無料で発信できても、1日に何度もとなると手間がかかる。その手間を惜しむ人が多い。宣伝会社でも公開前日に1通くらい。社員なので他にも宣伝する作品を数多く抱えているからだ。地方映画の場合も地元実行委員会の人たちは堅気なので朝から晩まで仕事。無料で宣伝できるのにSNS発信をしないことが多い。忙しいだけでなく、宣伝の重要性を理解していないケースもあるからだ。

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だから、毎回、僕自身が率先して毎日、10回以上のFacebook記事とTwitterを発信している。下手な宣伝会社のアカウントより僕の「友達」や「フォロワー」の方が多いので効果あり。でも、地元にはあまり浸透しない。地元市民で「友達」「フォロワー」は製作委員会メンバーが中心。その人たちはすでに情報を知っている。それ以外の人に伝えることができない。

が、今回は地元メンバーの多くが僕の記事をシェア、リツイートしてくれる。これなら地元でも情報拡散。3倍4倍の効果がある。さらに、地元メンバー自身も記事を書きツイートをしてくれる。それも毎日だ。その繰り返しが今回の「明日」大ヒットに繋がっていると思える。

これがなかなかできない。先日紹介した後輩監督の地元でも、委員会メンバーがなかなかそれをしてくれないと嘆いていた。Facebookの「シェア」なんてボタンをクリックするだけなのに関係者は「いいね」ばかり押すという。それで応援しているつもりになるのだが、ほとんど意味がない。

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「いいね」は「陰ながら応援しています。いつも記事読んでますよ」というのと同じ。何かそこに日本人の体質も見えてたりする。「消費税値上げは嫌だ!」「戦争法案ダメだ!」と思いながらも口には出さず、デモにも参加しない。具体的なアクションは起こさない日本人。行動するのは一部の人だけ。

デモに行けというのではない。自分たちが作った映画。自分が感動した映画。多くの人に伝えたいという気持ちがあるなら「いいね」ではなく「シェア」をしてほしい。でも、今回の「明日」地元メンバーはそれをしてくれている。とても大きい。それは単に地元市民に上映情報を伝えるだけではない。

上映していない街。すでに上映が終了した街の人たちにも「明日にかける橋」は「まだ上映していますよ」「8週間のロングランですよ〜」と伝えることができる。もちろん、その人たちは近所で「明日」を見られる訳ではなく「へーー凄いなあ」と思うだけだが、のちのち、DVDが発売されたとして、衛星放送で放映されたとき「あ、あの映画だ。観てみよう」と思ってくれる。

また、そこから興味を持ち、検索する。「へーー明日にかける橋って市民が作った映画なんだ。それもおばちゃんたちが中心。静岡県かあ、ふ、く、ろい...って街が舞台? あと、磐田、森町?へー初めて聞く地名だなあ」ということで、街もアピールできる。単に映画情報を発信する以上の効果があるのだ

だから、Facebook、Twitterで情報発信は、とても意味がある。関係者の皆さん。ガンガンお願いします。これは地元で「明日」を上映している間が有効。その間に全国に映画とわが町を伝えよう。おーー。



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明日にかける橋ー未公開スチール公開 宝田明さんの場面 [ロビーカード紹介]

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明日にかける橋ー未公開スチール公開 宝田明さんの場面

元祖「ゴジラ」の主役であり、アメリカでも多くのファンがいる名優。出演頂いたことが未だに信じられない。そんな宝田さんの撮影現場の写真を紹介。

ららぽーと磐田。いよいよ、最後の週末上映と思える。日曜日は明日が最後かも? 明日は11:50〜から1回上映。お見逃しなく!



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なぜ、尊敬すべき先輩は時代からズレてしまったのか?② =年齢だけではない。情報がなくなると人は老いる。 [my opinion]

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なぜ、尊敬すべき先輩は時代からズレてしまったのか?② =年齢だけではない。情報がなくなると人は老いる。

昔、お世話になった尊敬すべき人たちが近年、首をひねるような意見を言うことがある。という失礼千万な記事を先日書いた。理由は年齢。50代以上。それ以上の方もいる。時代からズレてしまったのではないか?と考える。

でも、以前から一目も二目も置いていた方々。ショックだった。父親に再会したアムロのような気持ちー「ガンダム」知らないと分からない話だがー結論として、年齢。そしてスピードが加速する時代に付いていけなくなっていると考える。

それからも、あれこれ思いを巡らせて別の側面に気づいた。例えばHさん。ある業界で活躍していたが、事情で故郷に帰った。この10年ほどお世話になり、いろいろ教えてもらった。が、最近は話すと、違和感があり、へ?ということをいう。その背景を考えた。もう60代という年齢があること。同時に田舎に引っ込んだというのも大きいかもしれない。今までは都会で仕事をしていたのに、今や田んぼと畑の町だ。

東京なら渋谷を歩くだけでも、若い人のファッション。巨大な看板。新しいビルがオープン。再開発計画で町が変化していく様子。いろんな情報が溢れている。そこからいろんなことを知り、考える。

「今どきの子はこんな趣味なんだ。こんな店に今は列ができるんだな。何だ〜このお菓子は? 見たことねえ。この店。変わってるなあ。どこの国の料理なんんだ?」

とか、考えるが、田舎で仕事をするHさんのまわりには田んぼと畑しかない。町には若い人がおらず、顔を合わせるのはお年寄りばかり。話題も限られてくる。テレビはニュース番組しか見ない。Facebookはやっているが、たまにアップするだけ。

こうして考えると東京暮らしの時代に比べて、圧倒的に情報量が減っている。情報はたくさん持っているとか、情報が早いということが大事ではない。生の情報。つまり一次情報が大事。町で見かける若い人たち。そこからファッションや髪型。会話の内容。そんな情報を受け取ることで時代を感じることができる。

対して、田舎の生活はお年寄りと田畑。近所の人との会話しかない。情報はテレビニュースのみ。それも二次情報。「今、***がブーム」とか言っても、どこかの企業が製品を売るために広告代理店が作ったニュースかもしれない。

太平洋戦争でも、アメリカは徹底して日本を調べ分析して戦いに臨んだ。一方日本は日露戦争時代からの教本通りの戦いを続け、物量で負けても精神的には日本人は強いという発想で戦いに挑んだ。戦争でもビジネスでも同じ。ターゲットを知らないと正確な判断はできない。戦争以外でも同じ

「これからの時代はインターネットだ!」

というには、自身がネットを利用しているだけではなく、自分が知る多くの人もネットを使っていることを知っていなければ確信を持っていえない。また、それが一次的なブームでなく、永続的に続くものであるということも感じているはず。もし、田舎に住み。周りの人は誰もパソコンを持たず、携帯は皆ガラケー。テレビで「パソコンが売れています!」と報じても

「何だかんだいってもテレビだよ。そんな簡単にパソコンの時代にはならなよ〜」

と考えるかもしれない。それがパソコンどころかスマホの爆発的な普及。東京で電車に乗ればすぐに痛感する。だが、田舎に住み。電車に乗らない。移動は車。付き合いは近所の年寄り。若い子はいない。となると「まだまだテレビの時代だよー」という意見をいってもおかしくない。これがたぶん、Hさんの背景なのだ。

尊敬すべき先輩であり、何度も相談に乗ってもらい、いつも鋭い答えをくれた。が、この数年「え?」というような意見しか言わないのは、年齢だけでなく、そんな環境が影響しているのだろう。例えば僕が「これからはネットの時代ですね。ネットで宣伝大事ですね」と言っても、Hさんは

「違うよ。やっぱテレビだよ。ネットなんか意味ないし、すぐに廃れる。俺のまわりじゃ誰もやってないしさ」

という感じなのだ。これは仮の話であり、実際とは違うが、あのH先輩が、そんなズレたことをいうなんて…。ショックを受け、アムロのお父さんを思い出した。

僕にとっては尊敬すべき先輩だが、新しいものを受け入れにくい年齢になっていること。新しい情報が得られない地域に住んでいること。まわりは皆、高齢者。田んぼと畑ばかり。考えると、時代から取り残されない方が不思議かもしれない。たぶん、そういうことだろう。

もう一人の先輩。Nさん。彼は今も東京に住んでいる。若い頃からお世話になっているが、この数年ズレを感じる。なぜだろう? 考えてみた。彼の場合。個人事業をしている。同僚は皆、昔からの仲間だ。テレビを見ない。スマホは持っているが、パソコンはない。

50代。ニュースはヤフーニュースを見る程度。Facebookはやっていない。仕事は製品作りなので、お客と直接合わない。作業は昔からの仲間と。さて、どこに原因があるのか?

彼もまた人生において、いろいろ教えてくれた人の1人であり、叱ってもくれ、アドバイスもくれた。これまで納得できないことを言われたことはない。が、やはり数年前から「え?」という発言がある。原因のひとつはやはり年齢だろう。50代とはいえ、やはり新しいものをどんどん吸収できる年齢ではない。むしろ、これまでに経験した古い価値観で生きているはず。

思い出してみる。彼は数年前に重い病気をした。そこから変わったのか? 趣味も考えた。映画は好きだが、テレビは見ない。音楽も聞かない。読書も好きではない。新聞も読まない。最近は仕事、仕事。若い人とも接することはない。他業種の人とも接しない。政治にも興味がない。

今、気づいたが、彼は普通のサラリーマンと同じ生活をしている。50代の会社員といえば今流行りファッションとか、芸能界で誰が人気とか分からなくなっている歳。そう考えるとズレてくるのは当然? 逆にいうと時代を反映した意見を言えるための背景のなにがあるか?というと「東京で生活している」しかないのだ。 

何かが彼の中で変わったのだ。病気だろうか? これは確証有るわけではない。が、病気以降は内向きになった気がする。以前は飲み歩いたり、遊んだりしていていた。仕事より遊び。だが、今は仕事熱心、飲みに行ったりしない。

仕事以外の他業種の人たちと交流もあった。でも、病気のあとは仕事一本。つまり、先のHさんと同じ。新しい情報が入ってくる環境がなくなった。だから、古い情報しかなく、古い価値観でものごとを考える。時代に即した新しい判断ができない。だから、ズレた意見をいうようになった。それではないか?

念のために付け加えるが、新しい情報を持っていることが大事ではない。その情報をもとに考えることで、現実に即した意見が持てること。戦争で例えると、敵の勢力を正確に把握していれば、自国の軍事力と比べて戦えるかどうか?を判断できる。が、古い情報しかなければ、その後軍備拡張していても気づかず、間違った判断になる。ビジネスも同じだ。

では、自身を振り返ってみる。「僕は時代からまだズレていない!」と言い切る自信はない。時代からズレるというのは「表現者」にとって致命傷。映画でも、歌でも、芝居でも、小説でも、「素晴らしいものが評価される」というのはあるが、「素晴らしい」とは何か?というと表現力だけでなく、「時代を反映しているか?」ということだ。

例えば80年代前半は流行ったのはパロディだ。過去の名作を皮肉るようなものがウケた。代表的なアニメは「Drスランプ」「うる星やつら」それが後半になると、少しひたむきに真面目になる。ヒット作は「ドラゴンボール」「めぞん一刻」。前者はどちらも鳥山明。後者はどちらも高橋留実子である。

漫画家たちは時代の流れを敏感に感じ取り、その時代にふさわしいものを描いていたのだ。時代を反映しているからこそ、多くの人がその作品を喜んでくれる。人々は時代を意識していないくても、反映があるものを支持する。

90年代はホラーが流行った。「リング」から始まり、「呪怨」が大ブレイク。映像業界は猫も杓子もホラーだった。ホラーは不安の時代に流行する。あのときは平成不況(ま、それは今も続いてるが)古くは「エクソシスト」の頃のブーム。あの頃はオイルショックだった。その次は….詳しく書くと字数がどんどん増えるので省略。とはいえ、作家が

「今、こんな時代だからこれがウケる!」

とか言って作品を作る訳ではない。今の時代に生きている作家だから当然、時代を感じて生きている。作品には当然それが反映される。それを観客は感じるのだ。つまり、時代を感じる力をなくした作家が作った作品は支持されない。

それは作家が趣味で作っただけの作品になってしまうからだ。しっかりと時代を感じてなければ、感動してもらえる作品は作れない。今回の「明日にかける橋」はとても好評なので、まだ大きくはズレていないと思うのだけど、いつズレてしまうか? は分からない。

Hさんのように急に田舎で生活するとかなると、どうなるか? 僕もNさんのようにテレビをあまり見ない。新聞も読まない。シナリオ、編集の期間は人と全く会わない。話さない。ううううう、危険だ....。ただ、映画という仕事をしていると、若い人と接する。今回も若い俳優が多かった。

越後や長澤は16歳17歳だ。そんな越後が尾崎豊を聴いていてびっくり。僕が若い頃に聴いていたアーティストだ。同世代のオジさんにいうとこう言われた。

「今時の若い奴は尾崎なんて聞かないよ、笑っちゃうだろうね?」

でも、越後のような10代が存在するのだ。また、映画を作るといろんな人に出会う。今回もロケ先に皆さんには大変お世話になった。そこでおばちゃんたちがいかにパワフルで行動的か?を痛感した。他の業界でも、実はおばさま方にお世話になった。鋭く聡明な方々で、映画の応援をしていただいた。

それに比べてオジさんたちはどこに行っても消極的な方が多い。そんな日本の現状を知ることができるのも映画という仕事をしているから。

シナリオを書くとき、いろんなことを調べる。書道、原発、1983年。今回は1989年。バブル経済についてもあれこれ調べた。劇中に登場する「大日本銀行」のキャッチコピーを「世界に広がる大日本銀行」にしたのは、いろいろ調べて、バブル期の海外への融資は都市銀行より地方銀行の方が遥かに額が多かったからだ。全然知らなかった。

また、「戦中の教育」と「現在の教育」の共通点もあれこれ勉強していて気付いたこと。原発問題も調べると、日本という国の構造まで見えてきた。電力会社があれほどの力を持っていたこと。知らなかった。

それ以来、すぐに映画を作る訳ではないが、あれこれ調べている。その種の本を読む。情報を探す。特に安倍政権は疑問が多い。彼の家系を知りたくなる。奥さんは大手菓子メーカーの娘ーなるほど。総理は祖父・岸信介のことはよくいうが、なぜもう1人の祖父の名前を上げないか? 彼もまた政治家であるのに….。そして故郷・山口県のこと。

背景に存在する日本会議とは何か? 日米合同委員会? 日米地位協定? 日米原子力協定? その辺を探っていくと、北方領土問題に繋がってきた!? さらに沖縄問題も関わる。

すぐに映画にできる訳ではないが、ニュース番組ではなかなか扱わない、その種の事実を見つめることで、いろんな疑問が解け、今の日本と世界が見えて来る。また「朝日のあたる家」を作ったことで、いろんな業界の人が、いろんな情報をくれる。「え? 本当ですか?」というような話も聞く。陰謀論とかいってスルーしてはいけない事実もある。

映画業でなければ、この歳で、こんな勉強をすることもなかっただろう。でも、そんなふうに新しい情報を吸収する、現実を見つめる、そんなことを続ければ、時代からズレずにいられるのではないか?

しかし、あれほど鋭かった人たちが…..正直悲しい。昔からバカな奴もいて、今もバカというより。尊敬すべき人が、あまりにズレた意見をいう姿。本当に寂しい。でも、それが老いるということなのだろう。そして僕にもいつかそんな日が来るはず。そんなことを考えている。



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「明日にかける橋」未公開スチール紹介 板尾創路さんの場面 [ロビーカード紹介]

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「明日にかける橋」未公開スチール紹介 板尾創路さんの場面=撮影風景

撮影初日。この場面がクランクイン。袋井市の自動車修理工場ロケ。本物です。この日も本当に暑かった。今はもう思い出。さて、ららぽーと磐田の上映。8週目を迎え、たぶん、明日からの土日が最後の週末上映と思える。

まだ観てない方。もう一度、観たい方はぜひ、この機会に。「DVD出たら見よう!」という方。出るかどうかは分かりません。僕の監督作「青い青い空」の場合は5年もかかったし、DVDが出ない映画もたくさんある。なので映画館上映。お見逃しなく。5.1chステレオ音響。大スクリーン。

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「明日にかける橋 1989年の思い出」予告編ー市民俳優編 [再掲載]



「明日にかける橋 1989年の思い出」予告編ー市民俳優編





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時代は変わるーなぜ、尊敬すべき先輩たちが時代からズレていったのか?その理由 [my opinion]

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時代は変わるーなぜ、尊敬すべき先輩たちが時代からズレていったのか?その理由

今回は少し変わったことを書く。映画監督って、やっぱヘンだね?と思って読んでくれると助かる。

最近、強く感じるのは、同世代の人たちの大きな変化だ。いや、それ以上の世代も含まれる。そして最近ではない。ここ10年? 20年くらい感じ続けていることだ。ただ、人が同じであり続けることの方が特殊。成長し、老化し、進歩するのが人だ。学生時代、就職してサラリーマン、結婚して夫になり、子供ができて父となり、子供が独立して、また夫婦2人になる。会社での立場も、新人から、課長になり、部長になりと、昇進しているはずだ。

そんな環境に人が順応して行けば、変わるのは当たり前だろう。逆に僕の場合は、就職もせず、結婚もせず、子供もおらず、10代のときと環境に大きな変化がない。10代は学生映画。今は商業映画を監督している。当時は大学生の友達と撮影していたが、今はプロの人たちと撮影している。そんな違いだけ。友人たちは成長し、僕は精神年齢17歳のままということなのかもしれない。

でも、同世代。特に先輩たち、以前は尊敬すべき存在で、いろんなことを教えてもらった人たちの変化を強く感じる。ストレートにいうと、その人たちの判断力が極めて鈍くなっている気がする。とても失礼な話だが、「え? どうして?」「なぜ?」と思うことをいう。1人2人ではない。何人もいる。

昔は「あーなるほど。そうですね…」と納得する意見を言ってくれたのに、今は「え? 違うでしょう」と感じることが多い。多少の意見の差ではない。根本的に間違っている。「そんな結論になるはずがないでしょう?」ということが多い。長年、お世話になった人なので、反論して揉めたくないし、といって従える意見ではなく、スルーするしかない。

説明がとても難しいが、同世代に分かる例えをするなら、お父さんと再会したアムロ(?)のような気持ちだ。モビルスーツを開発した優秀な科学者の父が酸素欠乏症で脳をやられ、古臭いパーツを持ち出して「これをガンダムにつければパワーアップするぞ」というシーン。アムロは呟く

「父さん。そんな古いものを今更….」

それで敵のジオン軍に勝てる訳がない。と、父を見つめ、アムロが悲しむのだが、何かそれを彷彿とする経験というのが近い。あの場面。そう、「機動戦士ガンダム」の1シーン、10代に見たが強い印象を受けた。今、考えても机の上で考えたエピソードとは思えない。

監督の富野由悠季さんの実体験ではないか? アニメ業界の先輩、先駆者、そんな人が若き日の富野さんにものすごく古臭いアイディアや技法を提案する。

「昔は凄い人だったのに、どうしちゃったの?」

と複雑な思いをした。あるいは太平洋戦争中のエピソード(彼はよく当時のエピソードをもち入る)に似たような逸話がある。アメリカと対戦するのに、当時の日本軍は日露戦争時の戦法を踏襲。その方法論で戦争を進めていた。という時代錯誤な事実とか。そんなことをモデルにした場面だと思える。

それに似たこと。この10年ほど、よくある。昔からバカな先輩もいる。「古いんだよ! バカ」と思えた人はたくさんいた。が、「この人、凄いなあ。鋭いな〜」と思えた先輩たちが、あまりにも古臭い発想で「これしかない」というふうに力説する。

悲しい。どーしてしまったの?と言いたくなる。反論したくなるけど、先輩を全否定することになる。そう思いながらも、ある人に反論すると、怒り出し「だったらいい!」という形で話を打ち切られた。そんな態度を取る人じゃなかったのに…。

もしかしたら、僕が頑固で固くになったのか? いや、それは昔から。それでも先輩たちの意見には納得した。では、やはり先輩や友人が変わったと考えてみよう。業界だけでなく、お世話になった方々。いろいろだが、僕より皆、年上だから50代以上だ。すでに60代の人もいる。

その年齢に原因あるのかも? 僕の中では10年、20年とお世話になっている、尊敬すべき人。でも、今、60代だとしても20年前なら40代だ。でも、今は60代。それより上の世代もいる。

老化かもしれない? 歳を取ると経験値は増えるが、若い頃の体験や価値観を元に考えるので、新しい時代にそぐわなくなってくる。それは10代の頃に痛感した。親や教師たちがいうこと。間違っているしか思えなかった。当時の日本映画も時代錯誤甚だしいものが多かった。観たいと思うものがない。

それは僕だけの意見ではなく、同世代の映画ファン共通の思い。当時のオヤジ監督たちが作りたいとものと、若い観客が観たいものが大きくかけ離れていたのだ。古い価値観を振り回し、若い観客が望んでいない作品を作り続けていた。

僕は19歳で映画業界の仕事をスタートさせた(その後、留学で中断したが)当時のベテラン・スタッフたちはこういっていた。「最近の若いやつは***なんだ」とかいうが、まるで当たっていない。今、何が人気か? 誰の歌が流行っているか? も分からない。「昔はよかった」を連発する。あーこんな人たちが作る映画だから、若い人には受けないんだ…と生意気に思ったものだ。

それが少しずつ古株の監督たちが死んで行き、映画界も世代交代が行われた。作品の出来不出来は別にして、この20年で日本映画は大きく変わった。先輩たちも同じだろう。以前は若く、鋭い感覚を持っていたが、歳を取り、新しい時代から少しずつズレて行き、当時の映画人と同じように古い価値観を振り回しているのではないか? 

両者に共通するのは、状況把握ができていないということ。だから、間違った結論を導きだし、納得できない意見をいうことになる。感性のアンテナが錆びている。新しいものを吸収できない。

どうすればいいのか? しかし、これが人のさだめなのかもしれない。歳を取ると誰しも頭が固くなり、新しい時代を感じることができなくなる。古い価値観を捨てられない。結果、間違った意見をいってしまう。もちろん、個人差はある。30代からズレてしまった友人もいる。70代でも鋭い人がいる。仕事にもよる。安定した仕事をしている人はズレやすい。マスコミ関係、情報に常にさらされている人は老化しにくいだろう。地方と都会も違う。

だとしても、いずれズレて来る。感性のアンテナが錆びてくる。商売を見ていても、あまり年寄りの社長がいつまでも、その座に居座っているところは業績が悪い。その会社を興し、業績を上げ、大企業に育て上げた人だとしても、歳を取り、時代についていけなくなる。古い価値観でしか対応できない。でも「俺は間違っていない。ここまで来れたのは自分の判断が正しかったからだ」と思う。が、それは昔の話。新しい時代に乗れていない。

スーパーのダイエーがそうだった。他のスーパーが当時、消費税3%(そんな時代の話)還元セールというのがウケて、業績を上げた。当時の消費者は3%安い。消費税を払わなくもいい!ということに飛びつき、大好評だった。が、ダイエーは「うちはもともと安い! そんな必要はない」と、やらなかった。一般市民の発想=つまり世情をダイエーは読めなかったのである。小売ナンバー1企業だったダイエーもその辺から転落。消えて行った。

ソニーも同じ。ウオークマン、ラジカセ、テレビ、ラジオ。世界を席巻した日本企業。ニューヨークのタイムズ・スクエアにデカイ看板を出していた。が、今はそれもない。世界で一番売れているのは韓国の電気メーカー。僕の部屋も80年代はソニー製品だらけだった。ウォークマンは歴代ソニー。でも、今はアップル。

探したが今はソニー製品はひとつもなかった。盛田昭夫の死後。何人か社長は変わったが、起死回生は出来ていない。これは企業自体が老化しているのだ。社員の奢りはあちこちで聞く。

そう考えると、尊敬すべき先輩たちも同じなのかもしれない。一時は業界で、あるいは一般社会で大活躍。いろんなことを教えてくれた。が、年齢的にやはり、時代に追いつけなくなったのだろう。50代というとさほど年寄りという印象はないが、僕自身が50代になってしまったからそう思うだけであり、10代のとき50歳というと「ジジイ」だと感じたことを思い出す。60代の先輩。それ以上の世代は余計にそうなる。

しかし、他人事ではない。僕自身も急速に老化しているはず。実際、朝早く目が覚める。長時間寝れない。新しいものを受け入れにくい。10代のときに見ていた業界の先輩たちのように、今、誰が人気あり、何が流行っているか?も分からない。

当時は「バカじゃないの?」と思ったが、今、僕がまさにそのバカである。ただ、80年と違い「解りやすい人気」というのが今はない。あの頃は人気者といえば松田聖子でオーケーだったが、今は国民的人気アイドルや歌手というのはいないし、ジャンル別に細分化されている。より把握しづらい時代ではある。

あと、僕自身の感じ方でしかないのかもしれないが、今の時代。物凄く大きな転換期に差し掛かっている気がする。80年代、90年代の変化程度ではなく、戦後最大のというか、戦後以来の大変革の時代を迎えようとしているように思える。トランプ大統領の登場。南北朝鮮問題。落ちるところまで落ちた日本政府。孫正義の計画。プーチンの存在。ネットの躍進。テレビの衰退。この数年で大きく世界が変わるような予感がする。

それを具体的に説明する材料はまだないが、だからこそ、鋭い先輩たちでさえ時代を把握しきれなくなって来たのかもしれない。まあ、もしかしたら、僕自身が一番、老化し、時代に置いていかれるだけかもしれないが…? ただ、言えるのは「時代は変わる」ということだ。ボブ・ディランは正しい。

(つづく)

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和歌山県からもお祝いが届きました。 明日にかける橋 祝[黒ハート]?上映、第8週 目に突入! [10月ー2018]

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和歌山県からもお祝いが届きました。

明日にかける橋 祝[黒ハート]?上映、第8週 目に突入!

映画を作った実行委員会ー堅気のおばちゃんたちー

の努力と奮闘の成果。。


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