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メインスタッフがついに参加。撮影に向けて進撃開始! [6月ー2017]

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映画製作スタートからここしばらくまで、半年以上、5人分の仕事をしてきた。監督、脚本、プロデュサー、製作部、撮影部。だが、一つのパートに専念しても大変なくらいの仕事量になってきた。努力する!ではもう無理な状態。あるパートの仕事に時間を費やすと他の仕事ができない。ミスが出る。間に合わない。返事する余裕がない。気付くと深夜。毎度のことだが、そんな状況になっている。

本来、それぞれ専門のスタッフに御願いすればプロフェッショナルたちが問題を解決、前に進めてくれるのだが、撮影の何ヶ月も前から呼ぶと、当然、その期間のギャラを支払わなければならない。それは製作費の上昇を意味する。少しでも削減。節約のために僕は監督だが他のパートの仕事をする。もちろん、その分のギャラはもらわない。だから倹約になる。

それを撮影1ヶ月前まで続ける。だから、次第に電話にも出れない。メールの返信もできないという状態になる。今回もあと2週間ほどで1ヶ月前なのだけど、さすがに仕事量が膨大になり限界を超えている。1人で10人以上からの連絡に受け答えし、資料を作り送り返したり、調べ物をしたり、直しをしたり、段取りをして伝えたりという中で、もう体力と気力の限界を超えそうだ。些細なミスが出る。大切なことを忘れる。感情的になる。これはかなりヤバい。

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そこで今回はあと2週間ほどで1ヶ月だが、この段階でスタッフ数人に参加してもらった。製作部の仕事は今後はプロデュサーに。スケジュールや俳優関連はチーフに御願いする。僕は本来の演出プラン。シナリオ直し。キャスティング等に専念。といっても、本来、製作部がやるロケハンは僕が引き続き担当。近く行なわれるメインロケハンも僕が仕切りをする。だとしても、これでかなり助かる。ここしばらくは精神的に危なかった。

とは言え、余裕ができる訳ではない。引き継ぎにも数日かかるし、監督業だけでも本来、時間が足りないままクランクインということが多い。ここ数週間は技術パートとの打ち合わせも続いている。あのシーンをどう撮影するか? あの場面の照明はどうするか? 単に演出の問題だけではない。***の撮影するなら***の機材が必要。それには***万円のレンタル料。それは厳しいので、別の機材できることをする。。。それでは予定していた撮影法は無理。では、どうするか?...てなことも考えねばならない。

黒澤明監督なら高価な機材だろうが、どれだけ時間がかかろうが、監督が望む絵を撮るために予算も時間も労力も注がれる。が、僕のような監督はそんな自由はない。できる範囲の中で、より安く、より早く。そしてより素晴らしい映像を撮らねばならない。そのためには考えること。考えて考えて考えること。ふと携帯を見ると何十件も着信していたりする。気付くと着信は数日前ということもある。先方も急ぎの用だったりするのに!

なので、少しずつ仕事を分担していくことにした。それでも毎回、クランクインの日に疲労がピークになる。医者から「過労死するから休め!」と言われる。でも、撮影スタート時に休める訳はない。本当の闘いはこれからだ。予算に応じた映画を作ったのでは意味がない。その数倍の規模に見える作品にすることに意味がある。企業が作れば1億円規模のものを数分の1の費用で作る。

当然、監督は4人5人分働かねばならない。僕だけではない、多くのスタッフが命を削り体力の限界までがんばる。それでこそ「感動した」「泣けました」という素晴らしい映画が完成する。今回もそこまで行かねば!

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明日にかける橋ー1989年」市民俳優オーディションにあの子が! [6月ー2017]

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明日にかける橋ー1989年」市民俳優オーディションにあの子が!

多くの市民が静岡県内のみならず、愛知、神奈川からも参加してくれた。そんな中によく知った顔が何人もいた。皆、僕の以前の映画に出演してくれた市民俳優さんだ。

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これはとても嬉しい話。そんなお一人のうたちゃん。「向日葵の丘」で常盤貴子さんの子供時代を演じてくれた。その後、地元で人気沸騰。映画館での舞台挨拶にも来てもらった。さらに地元のCMにも出演。そんなうたちゃんがオーディションに!

本当に嬉しい。予告篇にも登場していた=>https://youtu.be/PlQaC_Rbxi8


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「明日にかける橋」市民オーディション。結果は7月中旬発表! [6月ー2017]

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「明日にかける橋」市民オーディション。結果は7月中旬発表!

280人を超える応募者。ロケ地静岡県のみならず、愛知、東京、横浜、等からも参加してくれた方がいた。プロの俳優さん。そして、僕の以前の作品に出演してくれた市民俳優さんたち。本当に感謝!!!

現在、選考中。それぞれにどんな役が相応しいか? この人には特別に役を作ろうか?と考えたり、地元実行委員の皆さんとも話合い、考え中。ほんと個性的な方が多く、めっちゃ悩んでいます。

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結果は7月中旬にご連絡。まだ、どなたにも連絡していない。あれこれ噂が飛び交っているが、全てこれから。もうしばらくお待ち頂きたい! 撮影は8月。わくわく!

映画の情報はこちらから=>http://ffc2017.main.jp




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僕の新作映画「明日にかける橋1989年」(夏撮影予定)の公式HP [6月ー2017]

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[新月]僕の新作映画「明日にかける橋1989年」(夏撮影予定)の公式HP[新月]

(HP本文より)
映画製作には製作費が必要であり、製作費は映画の規模や出演する役者によって大きく変わります。今回の内容と、主演に考えている女優さんを使った場合、最低でも1億円~2億円の費用が掛かります。しかし市民によるボランティア応援、スタッフ&キャストによる削減等出来る事を協力者全員で行う事で実質3000万円ほどで製作する事が可能になりました。(この映画規模ではかなり破格です。)
これは市民が一丸になり、この映画を完成させようと努力する事から、監督や演者及びスタッフも協力的になりお金ではない価値観で動いてくれるのです。

【製作費の集め方】
 製作費最低3000万円は、すべて市民及び地元企業からの協賛で賄おうとしております。協賛金は1000円から募集、10,000円以上でエンドロールに名前掲載等金額によって様々な協賛特典が付きます。(別紙参照)また、映画の中のシーンに協賛企業(店舗)の看板や商品を、いやらしくない形で映画の中に取り込む等の特典もあり、協賛金を集めやすくするシステムになっています。今、話題のクラウドファンディングも活用していきますが、協力者全員で協賛金を集める事が大事になってきます。 


 HP=>http://ffc2017.main.jp



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速報、映画「明日にかける橋 1989年」に宝田明さん出演決定! [「明日」キャスティング]

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お待たせしました。遠州(静岡県袋井市、磐田市、森町)を舞台にした市民映画「明日にかける橋1989年」ー僕の最新作でもある映画。そのキャスト発表続報。製作発表時にお知らせした田中美里さんに続き、何とあの宝田明さんが出演してくれることになった!

凄いことになって来た。宝田さんといえば誰もが知る大俳優!あの名作、「ゴジラ」(1958)の主演俳優でもある。数々の名作話題作で多くの巨匠たち、本多猪四郎、松林宗恵、伊丹十三らと仕事をし、今も活躍を続ける名優中の名優。

そんな俳優さんが市民が作る市民映画「明日にかける橋」に出てくれることとなった!先にお伝えした田中美里さんといい、素晴らしい俳優さんの出演は映画のクオリティを何倍にもしてくれる。この後もキャストは順次。お知らせする!

宝田明さんの出演作ーゴジラ(1954)青い山脈(1957)暗黒街の顔役(1959)日本誕生(1959)第三波止場の決闘(1960)モスラ対ゴジラ(1964)怪獣大戦争(1965)ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(1966)ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐(1960)世界大戦争(1961)小早川家の秋(1961)続サラリーマン清水港(1962)

キングコングの逆襲(1967)緯度0大作戦(1969)あげまん(1990)ミンボーの女(1992)白鳥麗子でございます!(1995)マルタイの女(1997)監督・ばんざい!(2007)ゴジラvsモスラ(1992)ゴジラ FINAL WARS(2004)


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キャスティングまだ続けている。俳優を呼ぶということ。思い出す逸話 [6月ー2017]

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出演者の発表。なかなか続報をお伝えできずにいるが、かなり決まっている。あと一息まで来ているのだが、最終的な部分でまだ奮闘中。そのために早く依頼したい俳優さんに連絡できずにいる。たぶん「何で俺に連絡来ないんだよ〜」と思っている俳優さんもいるはずだが、ご存知の通り、Aさんが決まらないとBさんが決められないということがある。

しかし、決まった顔ぶれを見るとなかなかだ。とても地方映画とは思えない。といってテレビドラマによく出る有名俳優が複数出演ということではない。役に相応しい実力ある俳優が並んでいるということだ。それによって素晴らしい作品ができる。それが何よりも大事。というのは思い出すことがある。

ある町から映画製作の相談をされたとき、地元の名士と言われる人たちに説明会をした。彼らはこういう「どーせ映画を作るならパーーと派手にやりたい。高倉健とか吉永小百合を呼ぼう!」そんなことをいうので「だったら、10億円くらいの製作費が必要ですよ」と答えると「どこにそんな金があるんだ!」と言われた。

彼らにとって映画というのはリアリティのない夢であり、自分たちが映画を作るという段になっても、憧れや願望を語るだけで、「それに向かって製作費を用意しよう!」ではなく、外部からレクチャーに来た者に対して「どこにそんな金があるんだ!」という本末転倒なことを言い出す。では、いくらなら用意できるのか? もし、本当に健さんで映画が撮りたいのなら、どうやって製作費を集めるのか?ということを考えるべきなのだ。

別の町でもこんな話があった。ある市民団体。年度内の予算が5万ほど残りそうだった。「それでタレントを祭りに呼ぼう!」と考える。当時、マツケンサンバが大ヒット。その松平健を祭りに呼ぼうと考えた。事務所に連絡するとギャラだけで500万ほどといわれらしい。市民団体は答えた「そこを何とか5万円で! それしかないんです」先方はあきれ果てたという。

なぜ、大俳優が田舎の市民団体の残った予算に合わせて仕事をせねばならないのか? 5万しかなければ5万なりのタレントを呼ぶべきなのだ。なのにテレビに出ている有名な人を求める。先の町でも「映画というと高倉健!」というオジさん世代が中心だったので出て来た発想だ。

だが、映画やテレビで活躍するということは本当に凄いことで、そんな人たちは業界でもなかなか出演してくれない売れっ子なのだ。それを田舎の団体が5万で出てくれというのは、何と言えばいいのか? やはり、芸能人や俳優というものがどんなものなのか?というリアリティがないのだろう。

映画祭でも似たような話がある。実行委員たちが自分たちの好きな俳優をゲストで呼ぶ。上映する映画よりそちらに興味が行ってしまう。委員たちはゲストで来た俳優と一緒に飲み会。委員と親しい人たちだけ呼ばれる。でも、彼らは映画祭には来ない。要は好きな俳優と懇意になるために映画祭を利用しているのだ。次第に映画祭には力が入らなくなり「次は**さんを呼ぼう」となっていく。観客はどんどん減る。やがて映画祭は中止。有名なあの映画祭もそんな形で消えて行った。

これらから言えること。俳優は魅力的だし、来てくれれば映画撮影も映画祭も盛り上がる。でも、どちらもファン交流会ではない。映作りであり、映画を観る会なのだ。その辺を勘違い。結果、全てを失うことが多い。その辺もあり、あまり早く俳優を発表するのも問題。「***さんが出るんだ!」「***さんが来るんだ」ということばかりが先行して、市民が作る映画なのに、協賛、応援するより「あの俳優に会いたい!」というノリの人が増えてしまう。

先の映画祭と同じように、上映する映画より俳優を優先してしまう。映画祭も映画製作も同じ。まず、作品だ。作品が一番大事。そのことを認識しないと大変なことになること。大事なのは映画で町の魅力発信であり、古里再発見。僕の作る映画の地元はこれまでに、その種のことで脱線したことはない。その意味で毎回感謝。でも、そのことを毎回、心がけて撮影に臨む。


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監督業とはどんな仕事をするのか?記事が好評。続きを掲載 [映画業界物語]

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こんな声が届いた。「驚いた。監督ってこんな仕事するんだ」「意外だった」「大変だな〜」ということで、もう少し書いてみる。

世間では映画監督というと「撮影現場で偉そうにして、怒鳴っている人」という印象が強いようだ。それは黒澤明監督のイメージ。まあ、そんなタイプの監督は少なくなって来たが井筒和幸監督はその種のタイプと聞く。が、今時の監督は結構おとなしい。

よく言われるのは「映画監督は金持ち」これは明らかにハズレ。ハリウッドの映画監督をイメージしているのだろう。考えてほしい。日本人は年に1本しか映画を見ない国民。おまけに映画が大ヒットして10億円稼いでも監督には1円も入らない。アメリカとはシステムが違う。日本は監督が儲からないようなシステム。だから、ほとんどの監督は貧しい。

例えば監督料を200万円もらっても1年がかりだと、1ヶ月20万円弱となる。大卒サラリーマンよりも安い。その上、毎年映画を撮れる監督はごくわずか!副業をやらないと生活ができないのが映画監督。ちなみに日本映画で監督だけで食えるのは5人ほどと言われる。あの人と、あの人と。。。映画ファンなら名前は分かるだろう。

さて、今回はスタッフ集めの話を書く。監督にとって最も大切な仕事のひとつだ。仕事依頼が監督に来るとスタッフ集めをする。優秀なスタッフを集めないといい映画は撮れない。監督がいくらがんばってもスタッフが優秀でないと、素晴らしい作品は撮れない。ただ、映画界は黒澤組とか、大林組とかいって監督を長とした気心が知れた常連スタッフがいることが多い。初めてのスタッフだと意思疎通がなかなかできず、いい作品を作る以前にコミニュケーションに労力を使う。

ずっと以前、仕事をしたカメラマン。本当にダメだった。センスがないくせに、自分で全てを決めようとして、こちらの意図を聞こうとしない。「カメラはここなんだ!」とカメラポジションを自分で決め、何を言ってもそこから動かない。理由を聞いても意味不明。議論している時間がもったいなく、多くの監督は彼の言う通りにさせるが、大した絵は撮れていない。結果「二度と仕事しない!」と多くの監督は決意する。

撮影前はとてもいい人なのだが、現場に入ると性格が変わる。もう、トランプでいうとババを引いたようなもの。そんな人とでは素晴らしい作品は絶対にできない。だから、何度も仕事をして気心しれた優秀なスタッフを集める。が、これもむずかしい。**組と言ってもヤクザのようにいつも一緒にいる訳ではない。社員でもない。皆、それぞれがフリーでそれぞれが別の現場で仕事をしている。だから、監督は依頼を受けるとまず、彼らに連絡。スケジュールを確認する。

スタッフにはいろんなパートがある。撮影部、照明部、演出部、制作部、録音部、衣裳部、美術部。一番上を技師と呼ぶ。技師さんを決めれば、それぞれが助手を集めてくれる。だが、上記の7パート7人のスケジュールを合わせるのは至難の業だ。優秀な人は依頼が多く忙しい。撮影部は夏OKだが、演出部は秋OKということもある。さらに撮影スケジュールもなかなか決まらないものだ。夏撮影予定が秋になることも多い。

そうなると撮影部に「夏撮影」で御願いしても、秋にズレると先約が入っていて、いつもの撮影部には来てもらえない。撮影部がダメになり、別の撮影部を呼ぶと「いつも一緒にやっている照明部とやりたい」といわれ、すでに決まっている照明部に頼めなくなる。撮影&照明は相性が大事。アメリカでは同じパートである。だから、先に決まっていた照明部に御願いすることはできない。

いつものメンバーが集れば確実にいいものができるのに、そんなことで、全員が集らないことがある。また、こちらが夏から撮影と決まっていても、スタッフがその前に入っている仕事が伸び伸びになると、こちらに来てもらえないこともある。今、やっている仕事を「次があるので〜」と辞める訳にもいかない。そんなこともありえる。

が、一般の人の多くは「監督が1本電話すればスタッフがすぐに集る」と思っている。「AさんがダメならBさんを呼んでくれる」と考える。が、そんなふうにはいかない。撮影が夏なのが、秋にズレた。「ごめんね。秋でよろしく〜」という一般のスポンサーがよくいるが、こちらはてんやわんやの大事件となる。また1からスタッフを探さねばならない上に、夏に予定を開けていたスタッフは夏1ヶ月の収入がなくなるということ。しかし、スポンサーはキャンセル料を払わないと言い出すことがある。

例えば7月撮影と決めたらスタッフは、7月のスケジュールを空けて待つ。なのに9月に延期となると、7月は仕事がなくなる。そして9月は別の仕事が入っているとなると、そのスタッフの生活は大変。スタッフを押さえたあとにスポンサーの都合で撮影期間を変えると多くが迷惑する。死活問題となる。スタッフは生活を賭けて待っている。が、それも理解されずらく「延期になりました!」と平気でいうスポンサーが時々いる。

それは監督の責任でもある。スタッフに声をかけるのは彼らの生活を背負うのと同じ。もし、理不尽な形で撮影中止や延期が行なわれれば、スポンサーに掛け合い、保証をさせる義務が監督にもある。スタッフは監督を信じてスケジュールを空け、他の仕事を断り待っていてくれるのだ。スタッフは社員ではなく、職人。それぞれの分野のエキスパート。技術だけでなく、思いややる気も大事。安いギャラでも全力でやってくれることもあるが、いい加減な仕事だと高いギャラでも真剣にはならない。

とても気難しく、頑な人たち。だからこそ、素敵な作品を作るアーティストなのだ。そんな彼らに仕事を頼むときは1本の電話では済ませない。実際に会ってシナリオを渡し、なぜ、今回の映画を作るか?を詳しく説明し、納得してもらった上で引き受けてもらう。もし、納得できない作品なら受けてもらえないし、安いギャラでは引き受けてもらえないだろう。彼らが参加してくれるということは大変なことなのだ。僕の映画が毎回高い評価を受けるのは彼らが参加してくれるからである。

その辺も一般には理解されずらい。電話1本ー業者に電話すれば飛んで来るくらいに思っている。工事現場の日雇いに近い印象しかなかったりする。分かりやすく言えば、「七人の侍」だろう。腕はいいだけでなく、思いもある侍。名誉や金のためでなくても闘いに参加してくれる侍。そんな侍を探すのがスタッフィングなのである。それが監督にとって、最も大切な仕事のひとつである。


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「明日にかける橋」の市民俳優オーディションパート2を今週末に受ける皆様へ御願い [6月ー2017]

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「明日にかける橋」の市民俳優オーディションパート2を今週末に受ける皆様へ

今週末に「明日にかける橋」市民俳優オーディション②③が開催される。ロケ地である静岡県袋井市でだ。すでに受付は締め切られ300人近い応募を頂いた。僕の映画では最高記録の人数。それも県内だけではなく、遠方からの応募もある。毎回、多くの市民が参加。本当にありがたい。

僕の映画では毎回、市民の皆さんに出演してもらう。通行人のようなエキストラだけではなく、台詞のある役。名前のある役。有名俳優の相手役をする役まで、いろんな役を用意している。どれを演じてもらうといいか?を決めるために、市民俳優オーディションを開く。

台詞がうまい人はそんな役を。台詞が苦手でも存在感ある人はそれが生きる役を。刑事。探偵。主婦。いろんな役がある。高校生。小学生の役もある。どの役が相応しいか?映画界で行なわれているのと同じスタイルでオーディションをする。

すでに締め切ったので、今から応募はできないが、すでに応募した方は、ぜひ、僕の過去の作品をDVDで観ておいてほしい。近所のTSUTAYAやGEOに行けば置いてある。

「向日葵の丘 1983年夏」
「朝日のあたる家」
「青い青い空」

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そうすると、僕がどんな映画を作る監督か?分かってもらえるし。自分たちが演じる姿がどんなふうに映画になるのか?も想像しやすくなる。

市民オーディションの審査は僕自身が行なう。みなさんとお会いするのを楽しみにしている。


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「明日にかける橋」は今、支援御願いしている段階。なのに何で「撮影どーですかあ?」なんてコメントが来るの??(再掲載) [6月ー2017]

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【「明日にかける橋」は今、協賛金を集めている途中。支援御願いしている段階。何でこんなコメントが来るの??】

多くの人から激励を頂いている。ありがたい。でも、こんなコメントも来る。「公開が楽しみです!」「大阪の映画館で観ます!」「スポンサーがついて良かったですね!」或は「撮影はどうですかあ?」ー???? まだ「明日にかける橋」は完成していない。いや、撮影も始まっていない。いや、製作費も集っていない。地元の方々が今、町中を駆け回り寄付を集めてくれているところだ。目標額が集らなければ撮影はできない。だから、もの凄くがんばってくれている。

そして今回の映画にスポンサーなどついていない。市民映画。大手の会社が出資する映画ではない。初期段階から「市民映画。寄付を集めて作る映画」とお伝えしている。なのに「製作スタート」というと「スポンサーが着いた!」と思う人がいるようだ。同じように「製作スタート」というと「映画館で公開される!」と思う人もいる。でも「朝日のあたる家」のときは多くの映画館から上映拒否。お蔵入りの可能もあった。今回もどうなるか分からない。

そんな状態で「公開楽しみです!」「大阪の映画館で観ます!」と言われると、もの凄く違和感を感じる。一般の方は「製作スタート」=「映画館公開」と思うのだろうが、作る側からすると、「妻が妊娠した。でも、死産の可能性もある。心配だ。でも、いい子が生まれるようにがんばろう!」というときに「成人式が楽しみですね〜」「高校の卒業式には行かせてもらいますよ!!」と言われた気持ちになる。

こんなこともあった。映画がようやく完成。でも、映画館で公開できるとは限らない。いくつもの館に交渉。やっと、東京1館で上映が決まったことを発表したら、こんなコメントが書き込まれた「DVDになった見せてもらいます!」一瞬、嫌がらせかと思った。が、その人のプロフィールを観ると以前から応援してくれていた方だった。というのは、映画人は映画館の大スクリーンで観てもらうことを一番の目的として映画を作っている。それを映画館公開前に、DVDになってから観るといわれるのは本当に悲しい。

ラーメン屋さんに「店、オープンするので食べに来てください」と言われて「カップラーメンになったら食べます!」というのと同様なのだ。だから僕も当初、頭に来て「だったら、観ないでください!」と答えてしまったことがある。その人はビックリして、僕が何を怒っているのか分からなかった。申し訳ないことを言ってしまった。一般の人には理解し辛い。「映画はDVDで観るもの!」と思っている人も多いだろう。でも、映画人からすると「映画館で観るほどの作品ではないのでDVDで十分」と言われた思いがするのだ。

それに映画館で上映されたからとDVDになるとは限らない。僕の「青い青い空」はDVD化に6年かかった。「朝日」3年。映画館公開=DVDではない。それどころか、映画が完成されても映画館で上映されるとは限らない。「お蔵入り」といって上映されずに終わる映画もたくさんある。

そして、東京の映画館のみで上映。地元のみで上映というのもある。それを「大阪で観る!」「名古屋で観る!」と言われると......そのコメントを観て「大阪公開が決まっているんだ〜」と間違った連鎖が広がる。地元では皆、真剣に寄付集めをしてくれているのに、そんなコメントを他の人が読むと「あー製作費は集ったんだ」と思われ「寄付はもういいね」と思われるかもしれない。期待のコメントが悪意のコメントになってしまう。

映画作りは分かり辛い。理解されにくい仕事だ。誤解されることがとても多い。ただ、前々から応援してくれている人たちから、そんなコメントが入ると淋しいし、本来は期待のコメントなのに間違った情報を拡散することにもなる。そして、その種のコメントを書き込む人の多くは以前から僕の映画を応援してくれている愛ある人であり、悪意は全くない。だからこそ、悲しく、この記事をあえて書かせてもらった。

僕の最新作「明日にかける橋」は製作スタートを発表した段階で、今、まさに地元の方々が製作費を集めるために、夏のような気温の中、市民の皆さんを訪ね寄付を御願いしてまわってくれている。寄付が集らないと万が一のこともあり得る。そして寄付が全額集って初めて真夏の撮影。そして編集。試写会。宣伝。ここまで来てようやく映画館公開だ。さらにDVD化と、ひとつひとつ、粘り強く交渉し、勝ち取って行かねばならない。長い長い戦いなのだ。それが映画作りである。

寄付を頂ける方はこちらをご覧下さい。協賛機は全国から受け付けています=>
http://ffc2017.main.jp/finance.html




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「明日にかける橋」撮影準備ーいよいよ戦闘態勢になって来た! [6月ー2017]

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夏の撮影を控えてスタッフもほぼ決まり、それぞれとの打ち合わせが始まった。ある日は撮影部、照明部と相談。例えばクライマックスの橋をどう撮影するか? カメラマンと相談して撮影方法を決める。それに従い照明部がどれだけライトが必要か?考える。が、巨大な橋を照らし出すには巨大なライトがいくつも必要になる。と、ライトを借りるのにかなりの費用が必要。照明部の人員もかなり必要。人件費も上がる。だが、予算は限られている。どうすればいいのか? その種のことを打ち合わせする。

同時にキャスティングもまだ続いている。電話1本では決まらない。ピザの注文ではないのだ。依頼をしてもなかなか返事をくれない事務所もある。断るのなら早く断ってくれた方が次の俳優に依頼できる。そう思いやっと連絡が取れたら「やる方向で考えています!」との返事。先方もいろいろあるようだ。ルーズで返事をしないのではなく、大きなイベントがありスタッフの手が回らないこと。事務所内で出演についてあれこれ議論されていたということもある。

見積りも作らねばならない。寄付で集る総額から「何にいくら使うか?」を計算する。通常、映画の製作費は3分の2は人件費。これが一番高くつく。だから、いかにスタッフを減らすか?ということが課題。通常は各パート4人+ドライバーだ。つまり5人。これを2人にすることで人件費を削減する。が、それはつまり2人で5人分働いてもらうということだ。よほどのことがないと、そこまでスタッフはやってくれない。

厳しい状況での映画作りだが、そこを地元が応援支援してくれる。宿舎に限りなく安く泊めてもらう。食事を作ってもらう。ボランティア・スタッフとして参加してもらう。車両を貸してもらう。そんなことでかなり製作費を削減。そんな地元の熱い応援に応えてスタッフはがんばる。こうして地元とスタッフが協力し合って撮影することで、限られた予算で、企業映画並みの作品ができる。集った額だけで作るとテレビの深夜ドラマのようなレベルしかできないが、通常なら1億2億かかるものがその何分の1かで出来る。

他にも美術部は多額の費用が必要。照明部もいろんな機材がほしい。撮影部だって移動車や多くのレンズがほしい。でも、そのリクエストの全てを聞くと費用が足りない。どこにいくら配分するか? また、スタッフを保険にいれねばならない。事故があるかもしれない。交通費もかかる。車で行くのか?ロケバスで行くのか?車両を借りるといくらか? キャストはやはり新幹線で呼ばねばならない。いろいろかかる。そしてスタッフ全員が一気に集まり打ち合わせする訳ではないので、僕があちこちに出向き、1人1人と打ち合わせする。

通常、見積りはプロデュサーの仕事だが、僕はプロデュサーも兼ねる。撮影現場ではさすがに無理なので、ラインプロデュサーがいてくれるが、予算削減に1番有効なのは僕が7人分働くこと。今週末は地元で市民俳優オーディションが2回。ついでにロケハンや宿舎探しもせねば。帰京したら、いよいよ、プロの俳優を集めてのオーディションをせねばならない。こうして撮影前にいつも倒れる寸前となるのだが、闘いは始まったばかりだ。




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