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ある若手女優さん。状況把握力が凄い。=天才少女の考え方? [映画業界物語]

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ある若手女優さん。状況把握力が凄い。=天才少女の考え方?

テレビ、映画で活躍している若手女優。僕もお仕事をしたことがある。彼女は毎回、違うタイプの演技をする。声の出し方まで違う。天才的な俳優。だが、凄すぎて、それに気づかない人が多い。だから、一般の映画ファンの評価はあまり高くない。そんな彼女に芝居をするときの注意点を聞いたことがある。

「そうですね。まず、リハのときに、周りの人の芝居を観ます。この人はこんな感じ。あの人は力押し。こちらはマイペース。その中で私が考えて来た演技をした場合。どうなるか?考えます。相手役の女優さんも同じテイストの場合もある。どちらもマイナス。と言って、相手に芝居を変えろとは言えない。また、マイペースでそのパターンしかできない人もいる。だから、周りを見渡して、テイストが被らない。それでいて、相手の芝居を受けて返せるスタイルの演技をするんです」

可愛い顔して、そこまで考えていたのか!当時17歳。これは状況把握能力がズバぬけているのだ。俳優は表現の仕事だ。表現をするのにもあれこれ考える。が、それだけではダメ。プロレスと同じで、相手の技も受けないといけない。それができず、自分ばかりが前に出る俳優もいる。が、彼女は状況を把握した上で、自分の演技も考え抜き。周りに合わせて修正して演じてしまう。

観ていると分かるが、周りに遠慮しているのではない。周りを立てているというもの少し違う。周りの状態を把握した上で、それらを否定せず、かつ、自分の芝居が一番目立つ演技を選んでいるのだ。まさに天才少女。彼女は10年以上経った今もテレビ、映画の第1線で活躍。俳優業は状況把握能力が重要であること。よく分かる話であった。


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本日は午前10時の映画祭。「アラビアのロレンス」完全版。 DVDも持っているが、 また見てしまった [映画感想]

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本日は午前10時の映画祭。「アラビアのロレンス」完全版。

1963年。すでに3回ほど見た上にDVDも持っているが、

また見てしまった。映像が本当に素晴らしい。

今回気づいたが、「続悪名」と同じテーマ。



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クリエーターは理解されてはいけない。理解されないから作品を作ることができる? [映画業界物語]

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クリエーターは理解されてはいけない。理解されないから作品を作ることができる?

人は「理解されたい」という欲求がある。自分を理解してくれる人がいると嬉しい。理解されないと寂しい。という思いはそこから来ている。

一番身近にいる両親に理解されないことで不良になる。その思いが満たされないことが原因だろう。だから、喧嘩したり、暴れたり、万引きしたりして注目を集め、認められようとする。芸術を志すのも実はそんな反動の一つだろう。理解されたくて絵を描く、歌を歌う。小説を書く。同様の行為だ。

僕も多分、同類。昔から人に理解されない。小学生の頃はクラスの人気者で友達もたくさんいたので、認知欲求は満たされていたのだろうが、理解されることがあまりなかった。「あいつは変わっている」と言われた。漫画ばかり読んでいるとか、おかしなものを集めるとか、変わった趣味もない。

中学、高校になっても同じで、上京したら「関西の人は変わっている」と言われ、留学すると「日本人は変わっている」と言われた。関西も、日本も関係ない。要は理解できないということだ。その変人度は国際級ということ。これは自慢できるかもしれない。映画界は変人の集まりだった。でも、そこでも「変わっている」と言われた。アル中でもない。ギャンブル狂でもない。極度の女好きでもない。時間は守るし、犯罪にも手を染めない。が「変わっている」と言われる。

ある時、何度かお仕事をした先輩スタッフ。技術系。信頼できる人で、僕を理解してくれるので応援してくれていると思えていた。が、監督デビューを目指し、相談した時に言われた。

「要は、何でもいいから1本撮ってしまえばいい!と思ってんだろ?」

と。信じられなかった。その言葉を解析すると「何でもいいから」=「こだわりなくどんな映画でもいい」「撮ってしまえばいい」=「監督デビューすれば、こっちのものだ!」という意味だろう。

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僕には強いこだわりがある。観客が感動する。涙する。ドキドキハラハラするのが映画。それを作るために監督になりたい。だから「監督になれれば何でもいい。どんな映画でも撮れればいい」という思いは全くない。もちろん、そんな輩もいる。「監督と呼ばれたい」「尊敬されたい」「何でもいいから監督になりたい」要はある種の大学生が「どこでもいいから一流企業に就職したい」と考えるのと同じ。個人的に最も軽蔑するタイプ。

先輩は僕の思いを理解して応援してくれていると思っていたが、作品にこだわるより肩書きが欲しいだけの若い奴らと同じに思われていたのだ。かなり落胆したが、もうかなり昔の話。人はなかなか理解してくれないことをまた痛感した。

最近は自身が理解されなくてもいい。作品が支持されればそれでいいと考える。これがもし、身近な人たちに理解され、ハッピーなら映画を撮る必要はないのだろう。理解されないからこそ作品を作る。それがクリエーターの原動力になっている。俳優も、作家も、歌手も同様なのだ。



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映画のタイトルを決める時。様々な観点からベストを選ぶ? [映画業界物語]

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映画のタイトルを決める時。様々な観点からベストを選ぶ?

映画のタイトルを選ぶとき。多くの人が集まり、一番支持があるものを選ぶのはダメという話を前回書いた。趣味嗜好だけで選んでしまう。みんながいいというものより「皆が嫌いではない」になりがち、それは最大公約数。多くの人にアピールしない。アートというのは不思議なもの。だが、論理的に考えることもできる。

僕がタイトルを決める時。考えることがいくつかある。まず、物語を象徴しているか? タイトルと結びつくか?だ。「明日にかける橋」は時間を超える「橋」が出てくる。「向日葵の丘」は向日葵が咲く丘がキーになる。そんな風に物語と関連する言葉があることを重要視する。

次に覚えやすいか? 人はなかなかタイトルを覚えてくれない。なのに長いもの、ややこしいものにすると、さらに覚えてくれない。覚えてもらうには印象的な言葉や物語をイメージさせるものが大事。

「深夜にようこそ」というタイトル。何で深夜なのにようこそなの?迷惑じゃないか?と思うが、それがコンビニの話と分かれば「なるほど」と思える。そんな風に何で?と思わせることも大事。「東京の日本人」だと当たり前だが、「巴里のアメリカ人」だと、ドラマが生まれる。

3番目に大事なのはお客さんの印象。僕の映画は家族で見られるものが多いので、「殺人」とか「戦慄」とかいう言葉は使わないようにする。「恐怖」「殺人」とかも同様。おばあちゃんが「恐怖の殺人者」見てきたよ!とは言いづらい。子供も同様。残酷な映画だと思えてしまう。だから、文芸調のタイトルにして、誰でも憚らずにタイトルが言えるものを選ぶようにしている。

最近、好評だったのが「19**年」シリーズ。「明日にかける橋」が「1998年の想い出」「向日葵の丘」が「1983年夏」それぞれがサブタイトルである。単に「明日にかける橋」だけでなく「1989年」がつくことで、当時の物語と分かる。その時代を知る人は懐かしいと感じるし、知らない人でもバブル時代。日本が元気だった時代とか想像することができる。

そんな風にタイトルを聞くだけで「ああ、そういう物語ね」と思ってもらうことも大事。そんな風に趣味嗜好だけで選ぶと「これが好き」「これは嫌い」になり結論が出ずらい。そうではなく映画のターゲット。宣伝方法。内容が伝わるか?という観点から考えることが大事なのだ。


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映画のタイトルの決める時。気をつけること。民主主義ではいけない!? [映画業界物語]

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映画のタイトルの決める時。気をつけること。民主主義ではいけない!?

みんなで決めない!ということ。え?何で?と思う人も多いだろう。「民主主義の社会なんだから皆で決めるべきだ」とかいう人もいるだろう。しかし、映画とか音楽とかクリエイティブなものに民主主義を持ち込むと失敗することが多い。

学生時代に8ミリで映画を作ろう!という時に、みんなでタイトルを決めようとした。それぞれが思いついたタイトルをあげる。それらには個人の趣味が出る。例えば天国が舞台の映画なので「ヘブンストーリー」いやいや、漢字がいいと「天国物語」今時は英語だよと「H EVEVN STORY」それならまだ共通点があるが「雲の上の人たち」「あの世の日々」「死んだらこーなった」とか、同じ物語でも、個人によって「このタイトルがいい」というのは違う。

また、その中からどれが一番いいか?というと、ある人は「これが最高だ」別の人は「こちらの方が上だ」「いやいや、こちらだろう」と議論になるが、そのほとどが趣味と感性で選んだだけ。「これがいい」「これは良くない」というのを好きか嫌いだけで判断している。これでは決まらない。最終的に選ばれるのは大抵、最大公約数となる。

「皆が好き」ではなく「嫌いない人が少ない」といなりがち。良くないものではなく、悪くないもの。批判が少ないもの。「まあ、これが一番無難ということで」と選ばれることが多い。そうしないと1つを選ぶことができない。

そんなタイトルは多くに支持されない。所詮、最大公約数なのだ。それより仲間の中で1人が「絶対にこれだー」というもの。他、全員が「えー」というものを選んだ方が浸透するタイトルになることが多い。

1人が熱烈支持すれば、同じように強く支持する人が他にもいるということなのだ。10人の1人が支持ということは、1万人で1000人が支持ということ。これは歌でも、物語でも同じ。みんなで選んだものは、世に出すと支持されない。誰かの熱い思いがある作品が支持されることが多い。アートは民主主義で選べないのだ。

実は別の尺度もある。先の例は学生なので、趣味嗜好で揉め議論ができない。そんな時の尺度。また別の機会に紹介する。


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浜松が舞台の青春書道映画「青い青い空」=豪華キャストの感動作! [My Movies]

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「青い青い空」(2010年)

 出演:相葉香凛・草刈麻有・波岡一喜・鈴木砂羽・袴田吉彦・藤田朋子・長門裕之・松坂慶子 

 監督&脚本: 太田隆文(第2回作品)

浜松を舞台にした涙と感動の青春書道映画!

2011年の書道映画ブームのきっかけとなった作品。2010年にロケ地浜松市で大ヒット4ヶ月に及ぶロングラン。涙と感動の映画と話題になり、3万人を動員。

翌2011年に東京公開されたが、5日目に東日本大震災で上映中止。全国公開も行なわれずに終了。幻の作品となった。が、その感動的な物語からDVD化の声が絶えず、太田監督の新作「向日葵の丘」のヒットを機会に待望の発売が決定した。

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ジャパン・フィルム・フェスティバル・LA 2011招待作品 

ふじの国映画祭2017招待作品

DVDは宅配ゲオ等でレンタル中

 監督ブログ=>http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp

 予告編=>https://youtu.be/3qK8Q8o-pyY



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「男たちの旅路」の脚本家・山田太一さんから学んだこと? [映画業界物語]

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「男たちの旅路」の脚本家・山田太一さんから学んだこと?

山田太一さん。大好きな脚本家で、学生時代はテレビ欄で彼の名前を見つけたら必ず、そのドラマを見ていた。オリジナル脚本。名作ばかり。「男たちの旅路」「ふぞろいの林檎たち」「沿線地図」「岸辺のアルバム」「輝きたいの」「時には一緒に」「早春スケッチブック」「深夜にようこそ」どれも凶悪な犯罪や大きな事件の起こらない日常の物語。なのにハラハラドキドキして、見ずにいられない面白さ。

時には考え込み、自身を振り返ってしまう。打ちのめされ涙が止まらないことも。倉本聰や市川森一らも活躍した時代で、テレビドラマが完全に映画を超えていた。入場料を払っても、それらを超える感動ドラマを映画館で見ることはできなかった。脚本家たちが素晴らしいドラマを次々に生み出したのだ。

そんな山田太一さん。どうやってあんな凄い脚本を書いたのか? 彼のエッセイやインタビューを読み漁り、その答えを探した。まず、徹底的な取材。彼のドラマを見れば分かるが、背景となる会社や仕事を非常に詳しく調べ描いている。「男たち」ではガードマン会社。「深夜に」はコンビニ。さらに学生の気持ち。老人の気持ち。主婦の気持ち。見ている同じ層が「あー一緒、一緒!」と共感してしまう。

当時40代だった山田太一さんがどうやって、10代の女子高生の気持ちを理解し描くのか?と思っていたが、通勤電車で話す女子高生たちの会話に耳を傾けて取材したそうだ。そして、あれこれ取材したものを一度、全て忘れてシナリオを書く。情報に囚われると物語が死んでしまうという。そして、書くべきドラマに近い映画をビデオで見まくる。そうやって物語の世界に入り込んで、一気にシナリオを書く。という手法。

僕もそれを学生時代から実践。プロになった今も続けている。ただ、映画を見て、その世界に埋没すると、そこから帰って来れなくなることがある。日常生活に支障を来す。神経過敏になっているので、人との接触やコミニュケーションが難しい。

これは俳優が役を演じているときに近い状態だろう。追い詰められやけっぱちになるヤクザを演じると、その撮影の間、俳優は常に役と同じ気持ちになってしまうことがあるという。「いつも陽気でいい人なのに、最近変ね」と思われる。その切り替えが大変。アルパチーノは撮影が終わっても、役を引きずり、自分に戻れなくて苦しむという。麻薬中毒患者を演じた「悲しみの街角」ゲイの街に潜入する刑事を演じた「クルージング」想像しただけでも大変。

シナリオを書くときも同じ。だから、その期間はなるべく人と会わない。電話しない。メールも出さない。主人公が怒り狂っている場面を描いているとき、電話が来たら大変なことになる。でも、書くのは最後の作業。まずは物語の世界観を作るために、あれこれ映画を見る。山田方式。今も実践している。


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映画タイトルを決める上で大切なこと(その2)目で見て、耳で聞く? [映画業界物語]

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映画タイトルを決める上で大切なこと(その2)目で見て、耳で聞く?

映画のタイトルを決める上で大切なことを前回紹介した。他にもいろいろある。目で見ていい時(タイトルを文字で読む時)の印象。声に出して耳で聞いた時の両方が大事だ。

「コロンボ」のタイトルで「パイルDー3の壁」というのがある。文字で読めば犯罪の証拠となる何か?という感じと「壁」が犯人を捕まえる上での大きな問題をイメージしていると思える。が、耳で聞くと違う「ぱいるでぃさんのかべ」ーなんのことだか分からない。ある人は「パイル爺さんの壁」と聞こえたらしく、ミステリーらしくないなあと思ったらしい。

耳で聞いても「いいな」と感じことも大切なのだ。その際に濁音が入っていると力強く、タイトルしていいと言われる。「ゴジラ」=「ジ」「用心棒」=「じんぼう」「大脱走」=「だいだっそう」もちろん濁音のないタイトルで名作もあるが、良いタイトル。覚えやすいタイトルにはいろいろ法則もある(これは前回紹介)

「風と共に去りぬ」がもし「南北戦争」というタイトルなら、文劇作品でもロマンス少なめの物語に思えてしまう。「2001年 宇宙の旅」も単に「宇宙の旅」だと、リアルなSFではなく、ファンタジックな冒険ものだと思えるだろう。同じような意味でサブタイトルが補足するものもある。

「俺たちに明日はない」は「ボニーとクライド」女性の名前が入ることで単なるギャング映画でない感じがする。「男はつらいよ」だって「奮闘編」とかいうのより「ハイビスカスの花」とか「寅次郎 忘れな草」とかの方がどんなエピソードか思い出しやすい。あと、タイトルはタイトルだけで考えてはいけない。ポスターのビジュアルとのマッチングも大事。

「ジョーズ」は今でこそ「サメ」だと分かるが、本来は「アゴ」のこと。それをあのサメが海から出てくるイラストイメージで「ジョーズ」の印象が刻まれた。「ジュラシックパーク」だって、タイトルだけだとよく分からない。あの恐竜の骨のイラストがあるから認識できた。ジュラシックはジュラ紀のこと。でも、恐竜が繁栄したのは白亜紀。でも、原作のマイケルクライトンは「白亜紀パーク」ではゴロが悪いのでジュラ紀にしたという。

話が逸れたが、ビジュアルとの兼ね合いも大きく、タイトルだけ聞いてピンと来なくてもビジュアルがあるとこで、伝わるものもある。言葉や文字だけに囚われてタイトルを決めてはいけない。


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