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映画の「音効」とは何か?どんな仕事なのか? [映画業界物語]

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映画の「音効」とは何か?どんな仕事なのか?

昨日、音効さんと打ち合わせ。温厚というのは音響効果の略。劇映画の場合だと、パトカーのサイレンの音とか、銃声、爆発音とかが音響効果。というのも公道を走る時、劇用のパトカーがサイレンを鳴らしてはいけないのだ。本物と勘違いする人がいるから。だから、赤ランプだけ回して、サイレンの音は後で入れる。

銃声や爆発音も同じ。モデルガンも火薬を使っているのでパン!という音がして煙が出るが本物と音が違う。なので、激しい本物の音をスタジオで入れる。爆発も同じ。それだけではない。例えば撮影現場で音を録れない時がある。そんな時はアフレコをし、音は画面に見えるもの一つ一つに音をつける。それも音効さんの仕事。

「明日にかける橋」でいうと、高校生みゆきが二階で家での準備をしている時、一階のダイニングでは家族がテレビを見ながら食事をしている。そのテレビで「ニュースステーション」(?)を放送しているのだが、撮影時にそのニュース原稿をスタッフが読む。それにより俳優たちがニュースを聞き、テレビを見ている感を出した。

ということはスタッフが読む声が現場に流れる。それを録音すると当然、その声も入ってしまう。なので、後でその声を消して、久米宏?役を演じてくれた俳優さんのセリフに入れ替え(これは後日撮影したもの)さらに、ご飯を食べる時の茶碗や箸がぶつかる音を音効さんが作って、画面に合わせて入れてくれている。

映像の中で当然ある音が聞こえると観客は疑問を抱かない。当然だと感じ気づかない。が、その音がないと誰もが「あれ?」と思う。だから、一つ一つ、そんな音をつけていく。ケンタが立ち上がりコロッケを持ち去る部分なら、当然、椅子を引いて立ち上がる。その音も入れる。ダイニングから出て行く足音も入れる。音効さんの仕事は地道だが、本当に大変なものだ。

以上が劇映画の場合。では、ドキュメンタリーではどんな作業をするのか? それは僕の次回作「ドキュメンタリー沖縄戦」を見た時のお楽しみで。


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