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映画「明日にかける橋」来週前半にメインキャストをマスコミ発表! [7月ー2017]

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静岡県でこの夏に撮影される映画「明日にかける橋 1989年」ついについに! メインキャストが決定。マスコミを通じて発表させてもらう。

すでに田中美里さんと、宝田明さんの出演が決定している。地方映画としては現在も活躍する有名俳優が2人も出るだけで凄い!と思えるが、他にも有名俳優の出演が決まっている。繰り返すが今回は市民の寄付で作る映画。大手の映画会社が出資する作品ではない。

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にも関わらず、先のお2人以外にもテレビ、映画、舞台等で現在も活躍する方々が出演。そう、さらに2人の俳優が出演する。彼ら彼女らが袋井市、磐田市、森町に来て、この夏に撮影が行なわれる。地元実行委員会の方々の熱い思いと努力が彼ら彼女らを呼んだのである。


 実は地元イベントで先日、発表をさせてもらったのだが、参加者には「ナイショで!」と御願いしてある。皆さん、義理堅くFacebook等で誰も書かないでいてくれてありがたい。そのメインキャストをいよいよ来週マスコミ発表。乞う、御期待!


「明日にかける橋」は市民が作る市民映画。支援を御願いしています。詳しくはこちらを=>http://ffc2017.main.jp




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俳優と言う名の本当に過酷な生き方? でも、負けないでほしい! [7月ー2017]

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キャスティング。間もなく終了する。毎回、感じることだが、悔しさが溢れる。実力もあり、やる気もある若手俳優たちがいても、選べないことが多い。

 その理由のひとつ。今回の作品は20代、30代の女性役が極端に少ない。主人公が30代。その後輩が20代。ほぼその2人だけ。メイン中のメイン。やはり、有名俳優から選ばねばならない。どんなに実力があっても、努力家でも無名からは選べない。

宣伝や興行に影響するからだ。映画を見ればその子の実力が伝わっても、無名の俳優では宣伝時に「へーー***が出るんだ」にはならない。いくらいい作品を作っても、その映画が見たい!と思わせるには、知名度のある俳優、人気俳優が出ることが不可欠なのだ。

 では、メイン以外で若い女性の役はどうか? 今回はない。その2人だけ。では、40代、50代の女性役はというと、その辺は地元に市民俳優さんがたくさんいる。市民オーディションに参加してくれた方々にはかなり演技ができる人がいる。東京からプロを連れて行かなくても、彼女たちが十分に存在感を発揮してくれる。

 男性はどうか? 40前後の役がいくつかある。山田先生、誘拐犯、刑事、探偵、いくつかあるが、この中でプロに御願いしたいのは2人分だけ。僕のまわりにはアルバイトをしながら俳優業を続ける連中が何人もいる。小さな役でも、エキストラででも呼んで、撮影に参加させれば勉強になる。でも、それができない。

 つまり、撮影現場は静岡県。新幹線で行けば片道1万円。往復で2万円。一晩泊まれば安いホテルでも5千円。合計で2万5千円。それにギャラを1万円としても3万5千円。それだけの出費が必要になる。
 これは決して小さな額ではない。低予算の映画でこの額は真剣に考えねばならない。10人呼べば35万だ。それだけの額があれば、そこそこの有名俳優を1人呼ぶギャラになる。


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 どんなにがんばる俳優がいても、勉強のためという理由では現場に呼ぶことはできない。3万5千円払って勉強させることはできない。その分で技術部の機材をひとつ増やす。弁当のおかずを1品増やす、それでなくてもスタッフも厳しい状況でがんばってくれている。そんな環境で新人の育成というのはなかなかできない。

 今年、開催したワークショップ。本当にたくさんの参加者があり、思いを持った俳優たちと出会った。正直に言えば全員を何らかの役で出したい。もし、都内の撮影なら「ギャラはないけど、小さな役があるから来い!」といえる。でも、静岡県まで来るのは大変。彼ら彼女らはアルバイト生活。交通費を自腹で!とはいえない。そうなると、本当に必要な役で、実力のある役者のみしか呼ぶことはできない。

 結局、僕が知る俳優たちで選べるのは男性2人しかいないのだ。さらに、そこそこ知名度がある俳優が何らかの経緯で、その役に興味を示し「出演したい」といってくれば、その人に依頼する方が作品のプラスになる。

 10代の俳優も同じ。ワークショップに来てくれた中学生や高校生。本当に健気。どこかのシーンで出演させられないか? 何ヶ月も考えたが、やはり難しい。今回は静岡の映画。まず市民の方々に出演してもらうのが筋。それを自分が知る子たちを優先するのは違う。地元の方では演じられない役にだけプロを採用するのが筋なのだ。

 結局、監督だからと、自分が応援する若手俳優を、独断で出演させることはできない。「何とかしたい」「応援したい」と思う子たち、連中がたくさんいるが、僕のまわりにいる若手たちで今回の映画で起用できるのは2人だけだった。「ノーギャラでも出たい!!」という子たちも何人もいたが、それでさえ連れて行く事ができない。

 では、狭き門をくぐり抜け起用された無名俳優たちはどんな男たちなのか?実力もあるが、キャラクターもある。シナリオにある役に限りなく近いキャラを持っていた。言い換えれば、抽選にあたったようなもの。運の強さも大事。俳優というのはそんなことも大切なのだ。

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 毎回、思うのだけど、俳優は実力だけでなく、キャラがあり、運がある。その3つが揃わないと役はもらえない。ワークショップから選んだ1人も、ここ3回のどこかで参加したからこそ、選ぶことができた。もし、参加していなければ選ぶことはできない。また、ある30代の俳優。ワークショップのある回に参加。「いいな!」と思っていた。次の回でもよければ「起用!」と思っていたら、来なかった。そんなことでも運命が別れる。

 参加者たちの1人1人を思い出し、何とか現場に連れて行き.....と思い、ありとあらゆる役を考えたが、結果、連れて行けるのは2人だけ。「太田監督ならきっと、僕を選んでくれる!」「監督の作品にどんな役でもいいから出たい!」と思ってくれているのに何もできない。悔しい......本当に悔しい....。先日の東京オーディションに来た10代の若き女優たち。ほとんどが僕の過去の作品を見ないで参加した。比べてワークショップに来た子たちは全員が僕の作品を見ている。でも、連れて行けるのは2人だけだ...。

 ただ、これが映画の世界。役者たちもそんな悔しい思いを何度も何度もして、チャンスを掴む。その中で当たり役を取ってこそ、ブレイクし、出演依頼が来て、スポットライトを浴びるのである。本当に過酷な世界。宝くじを買い続けるような世界。でも、負けないでほしい。今回の出演がなくても、見るべき人はあなたを見ている。必ずチャンスは巡って来る!



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