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俳優の魅力を引き出すシナリオ=その俳優に合わせて役を書く、役を直してしまう?! [映画業界物語]

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俳優の魅力を引き出すシナリオ=その俳優に合わせて役を書く、役を直してしまう?!

当て書きの話を書いたが、思い出すと太田組作品は当て書きが多い。「ストロベリーフィールズ」の主人公・なつみは当初、元気な優等生だった。が、佐津川愛美さんが決まってから、彼女の作品をあれこれ見て大きく直した。消極的で孤独な少女にした。周りからは「この段階で役を直してどうするの!」と厳しく言われたが、結果、彼女は見事な演技を見せ、完成したときには誰もが賞賛。役を直したことを誰も覚えていなかった。

それが最初だったと思うが、以降も俳優が決まると、その人の魅力が出るように役や台詞を直した。さらに一歩進み、特定の俳優さんに合わせて当て書き。前もって出演承諾はなし。当て書きしても、本人が気に入らなければアウト。でも、そんなスタイルで進めた。「青い青い空」の八代先生も当初は真面目な先生だったが、途中で関西のヤンキー兄ちゃんにした方が面白い!と思えた。

前作「ストロベリーフィールズ」で大活躍してくれた波岡一喜くんのイメージで書いた。「向日葵の丘」も出てもらえることはないだろうと思いつつ、常盤貴子さんのイメージで書いた、駄目元でお願いしたらオーケー。先の波岡くんも超多忙なの中。出演してくれた。「朝日のあたる家」も山本太郎さんで当て書き。こちらも出演いただけた。

彼らだけではない。僕の作品に2度目出演の方は皆、当て書きと思ってもらっていい。「向日葵」の保安官と「明日」の花火師を演じてくれた栩野さんも同様。おまけに毎回、名前は「ジョー」。「朝日」の斎藤とも子さんは関西弁ができると知り、当て書きで「向日葵」にも出て頂いた。俳優にとって、自分にピッタリな役と巡り合うことは難しい。自分の魅力が全開になる役はなかなか来ない。それならこちらが本人に合わせて役を作れば名演技ができるはず。それが太田組の発想である。


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