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シリーズ④ 「監督は映画と結婚した」という指摘はおかしい!? [映画業界物語]

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シリーズ④ 「監督は映画と結婚した」という指摘は正しくない!?

「監督は映画と結婚したんだね?」というコメントがいくつかあったが、それは正しくない。というよりおかしな表現であること解説する。結婚し、夫婦となると、片方が片方に尽くすだけではなく、互いに支え合い、相手を思いやり、人生を歩むパートナーとなる。

が、映画と結婚したなら、映画は何をしてくれるのか? 飯を作ってくれるのか? 疲れて家に帰った時に「お帰りなさい」と言ってくれるのか? 困った時に相談に乗ってくれるか? 嬉しい時に一緒に喜んでくれるか? 全てNOだ。映画とは結婚できないし、嫁にも、彼女にもならない。

あえていうと、映画は子供だ。映画作りは子育て。いろんな危険から守り、あれこれ教えて、栄養ある食事をさせ、成人させる。そうすれば、社会に出て人のために役に立つ。笑わせる。感動させる。大切なことを伝える。嫌な仕事を忘れさせ、2時間の間ハッピーにする。そんな世間に役立つ子を育てることと似ている。

言わば母子家庭。いや、父子家庭だ。両親はいない。父だけ。その手で子供を育てる。途中からはスタッフやキャストが加わるが、最後はまた父だけになる。映画「クレマークレーマー」のダスティン・ホフマンのような人生なのだ。

が、時々、子育ての援助をしてくれた人が現れて「この子の足は長すぎるから、切ってほしい」とか言い出す。「指は5本いらないから3本のしてほしい」と言われる。そんなことを言われて父親がはいそうですか?とは答えられない。子供を守るために戦う。最近はこんなことがあった。「この子は牢屋に入れて社会には出しません」苦労して育てた子供をそんな目に遭わせる訳には行かない。

それも子供を育ててほしいと言ってきたスポンサーだ。子供なんだと思っているのか? ある意味で殺せというのと同じ。その子が世間に出れば日本人の意識を変える仕事もするのに、牢に入れて外に出すな。関係者だけしか会わせない。それを父親は絶対に許さない。命をかけても子供を救い出そうとする。それが親だ。

その意味でも映画は子供であり、映画監督業とは父子家庭に近いもの。決して映画と結婚した訳ではない。ということでよろしく!


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