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春夏秋冬の映像は作品を数段押し上げるのに、企業映画では撮影ができない理由?(上) [映画業界物語]

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春夏秋冬の映像は作品を数段押し上げるのに、企業映画では撮影ができない理由?(上)

2年前「明日にかける橋」の撮影中、板尾創路さんに聞かれた。

「監督の『向日葵の丘』DVDで見せてもうたんですけど、四季の風景が出てきますよね? どうやって撮ったんですか?」

普通に聞いていると意味が分からない。「カメラで夏の風景や冬の風景を撮影したんじゃないの?」とか思うかもしれない。でも、板尾さんが言っているのをそういうことではない。彼は監督業もしているので痛感したそうだ。夏を舞台にした映画で春や冬の映像を入れようとすると、撮影終了後にその季節まで待たなければならない。


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その上、その時期にまたスタッフを雇い、カメラをレンタルしてロケ地に移動。キャスト抜きだとしても数百万の予算が必要。四季を全て撮るなら本撮影以外に3回ロケ地に行く。まあ、少人数にしても監督、カメラマン、カメラ助手、チーフ助監督、プロデュサー、制作担当と、6人ほどになる。

そのギャラ。そして、交通費。宿泊費。食事代。カメラのレンタル代。レンタカー。それらを全部入れると100万〜200万。それを3回繰り返す。だから、映画会社は

「予算がない!」

と、四季の映像を入れようとしない。春夏秋冬の絵が入ることで映画は数段クオリティが高くなり、奥行きができる。名作「砂の器」はまさにそれ。日本の美しさも伝えることができる。ただ、どうしても費用が大変。映画会社はその予算を捻出するのを嫌がり。シナリオに四季のシーンがあっても、会社はカットしてしまう。

しかし、太田組ではその四季の映像が毎回、登場する。「向日葵の丘」だけでなく、「明日にかける橋」「青い青い空」でも登場した。もちろんどれも超大作クラスの予算ではない。メジャー映画会社でもなかなか取れない四季が毎回登場。なので板尾さんも不思議に思ったのだ。その秘密とは....。(つづく)


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