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俳優の演技力と経験値について考える② 本物は凄いがこんなマイナス点も? [映画業界物語]

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俳優の演技力と経験値について考える② 本物は凄いがこんなマイナス点も?

ある映画で凄く迫力あるヤクザを演じる人がいた。調べると安藤昇。本物のヤクザ安藤組の組長で、その後、俳優に転じた人だった。本物は迫力がある。寅さんを演じた渥美清さんも、本当にテキ屋のような仕事をしていたし「金八先生」の武田鉄矢さんは教師になろうとしたことがある。教育大で資格も取っている。そんなふうに経験があると、演技がリアルになり、迫力を持つ。

漫画家の本宮ひろ志さんは自作「男一匹ガキ大将」のように、子供の頃、野原で木刀を持って喧嘩していたというし、ジョージ・ルーカスは「アメリカン・グラフィティ」のエピソードと同じく、若い頃は街でチキンレースをしていた。

経験をしていれば表現した時に説得力が出る。なので、高校生がいくらミステリー小説を書いても、ドラマや小説で見聞きしたものを組み合わせて殺人事件を想像。物語を作るので現実味がなく、読者を満足させることが難しい。経験は大切。だが、問題もある。考えみよう。

「俳優になりたい。そのためにいろんなことを経験しておこう!」

と大学に進学、バイトやコンパ。卒業後にサラリーマンになる。途中で辞めて、いろんな職種を転々として、タクシー運転手から、工事現場、ガードマンから、トラック運転手まで。そこから芸能界に転身すれば、素晴らしい俳優になれるのか? それはNO。経験があればリアルな芝居ができるということではない。あくまでも演技をするときに生きるというだけ。

さらに仕事をしていることで、演技を磨く時間がない。仕事帰りに演技レッスンを受けても大してプラスにはならない。お稽古ごとではないのだ。何より俳優としてのチャンスが掴めない。事務所に所属するのに「今は会社員です!」で認められるか? オーディションがあるからと、会社を休めるか? 

それなら、事務所に所属した上で、いろんなアルバイトをする方が経験値のプラスになり、俳優業も展開できる。そう考えると経験値は最重要ではないこと分かって来る...。(つづく)


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