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俳優の演技力と経験値について考える① 人生経験があるということ? [映画業界物語]

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俳優の演技力と経験値について考える① 人生経験があるということ?

俳優業のみならず、表現の仕事。歌手でも、作家でも、映画監督でも、鋭い感受性が必要であること。前回までに説明した。今回は「経験」の話をしよう。実は「俳優」と「作家」というのは共通したものが多くある。そこでその両者の例を上げながら説明していく。

例えば「作家になりたい!」と、高校時代にミステリー小説を書く人いる。が、何だか軽いものになることが多い。本屋で売られている小説と同じような話なのになぜか軽い?ウソっぽい。それは殺人事件を描いても、テレビ報道で見ただけの知識で書くから。刑事と会ったこともない。警察の情報も刑事ドラマから。何も経験がないのに、見聞きしただけの情報で書いても説得力がないのだ。

高校生なので、学生生活は経験している。が、それ以外はなし。大人の世界のリアルなドラマは書けない。演技も同じ。自分が知らない役を演じた場合。説得力を失い。というのも読者や観客というのは鋭く、その経験がなくても、こう思う。

「何か違うんじゃないかな?」「本当にそうなのかな?」

逆に事実であれば、詳しく知らなくても伝わる。本物の迫力というものが存在する。まして、その世界に詳しい人たちが読者や観客だと大変。「刑事はそんな行動を取らない」「被害者はそんな場面に立ち合わない」「警察官がそんな口調で取り調べはしない」と知らずに書いたこと、演じたことがバレてしまい。

「こんな小説は読めない!」「こんな芝居は見てられない!」

逆にいうと、その種の経験がある人が表現すれば、強い説得力が生まれる。松林宗恵監督の戦争もの「太平洋の嵐」「太平洋の翼」「人間魚雷」等は戦争の悲惨さや悲しみが重くのしかかる。それは松林監督自身が戦争に行き、それを体験しているからだ。では、俳優の場合はどうか? (つづく)



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