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俳優業に必要な「感受性」とは何か?④ 一般社会では感受性は鈍い方が生きやすい? [映画業界物語]

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俳優業に必要な「感受性」とは何か?④ 一般社会では感受性は鈍い方が生きやすい?

一般社会を生きて行くには感受性は鈍い方が楽だ。小さなことで泣いたり、笑ったり、他人の不幸をいちいち悲しんでいたら社会人として生活が成り立たなくなる。

上司に叱られたからと1日塞ぎ込む。同僚が左遷されたら涙に暮れる。仕事にならない。逆にいうと、社会生活を送るには他人の悲しみは人ごと。喜びも悲しみも強く感じないロボットのようなタイプが日本の社会には適しているのだ。

それでも人は完全にロボットに成りきれない。悲しみや苦しみを押さえ、隠して仕事する。だからこそ、仕事帰りに酒を飲み感情を発散する。

そして映画や舞台を観る。主人公が泣き叫んだり、怒ったり、することに共感し、精神が解放される。だから感動する。カラオケで悲しい歌を歌ったり、喜びの歌を歌うのも同じ作用がある。

ただ、一般社会にいる人が映画や芸能に憧れて、プロの俳優を目指しても、すでに固まった感受性では勝負にならない。僕のワークショップに来た若い人たちを見ていて思うのは、プロの俳優を目指すというより、「喜び」も「悲しみ」も感じなくなりつつある自分に無意識に危うさを感じ。演技をすることで本当の自分を取り戻そうとしているのではないか?とさえ思える。(つづく)


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