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業界で生き残るタイプ。やがて消えるタイプ③歌手デビューを仕損なったスナックの人気者? [映画業界物語]

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業界で生き残るタイプ。やがて消えるタイプ③(改訂版)歌手デビューを仕損なったスナックの人気者?

20歳の男の子。田舎の小さな町のスナックで歌っている。なかなか上手い。作詞作曲も本人。ルックスもいい。ある業界の人が目をつけてレコードデビューを考えた。その人はレコード会社の友人を訪ね。デモテープを聴かせ、本人のライブを生で聴かせた。「なかなか、いいね。会議にかけてみる」トントン拍子に進んだ。が、レコード会社の人はいう。

「一発屋で終わらせたくない。今からドンドン新曲を書いてほしい。できたら聴かせてね」

それを本人に伝える。こう答えたという。

「デビューさせてくれれば、いくらでも曲くらい書いてやるよ。いいから早くデビューさせてくれよ!」

その相談を僕が受けた。彼のことを知っていたからだ。彼はイケメンだし、店でも人気がる。いい歌を歌う。抜群にうまくはないが、素人ではない。ただ、レコード会社の担当者のいうこともは正解だ。ヒット曲を出すことも大変だが、ヒットを続けることはもっと大変だ。そのためにはヒットしてから、新曲を書いていたのはダメ。なのに、その男の子は「デビューしたら、いくらでも書いてやる」という。わかっていない。自分は才能あると思い込んでいる。


これは一番始末に悪いタイプ。勘違い君は先に書いたようにテレビで歌手を見てて「俺の方がうまい」と思い込む。でも、人前で歌うと、すぐに気づく。でも、中には「俺はすげーんだよ。プロで通用するんだ」という根拠のない自信を持ち続ける人もいる。


だから、上から目線。態度がデカくなる。でも、少しばかり素質があるだけ。それを鍛え伸ばそうとはしてない。その程度ではプロの世界ですぐに木っ端微塵。だから、担当者は今から曲作りをさせて、プロの世界で戦えるようにさせたかったのである。が、彼は理解せず。

結局、デビューは見送られた。当然だと思う。僕のまわりにもそんなタイプはたくさんいた。小説家志望。映画監督志望。ミュージシャン志望。俳優志望。みな、そこそこセンスがあり、素質も感じられた。が、「俺はすげーんだよ」という優越感と勘違いで身を滅ぼしたのである...。


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