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明日にかける橋ー編集日記 藤田朋子さんとの出会い [「明日」編集]

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藤田朋子さんのインタビュー原稿が届き、読ませてもらう。かなり嬉しい発言があり、ニコニコ。そもそもの話だが、藤田さんと一番最初に仕事をしたのが、今から22年前! 日米合作の「GAIJIN」という大型時代劇だった。そのことを語るだけで大河ドラマになるだけの量で、ライター時代に「コスモポリタン」誌にルポを書いたことがあるくらいなので、今回は簡単に紹介する。

アメリカの三大ネットワークのひとつNBCテレビが制作した時代劇。大ヒットしたミニシリーズ「GHUGUN」の続編。あれで島田陽子さんが国際的なスターになった。それもあって多くの有名俳優がオーディションに挑戦。僕は当時、アメリカ留学から帰国。監督デビューを目指しながらアルバイト。個人的にシナリオを書いていた。

先輩からの連絡でそのオーディション・スタッフとして参加。ビデオカメラをまわしていた。数々の名優、大物、ベテランが参加。その全てを僕が撮影。そのビデオを見てアメリカ人スタッフがキャスティングをする。

その中に藤田さんの姿もあった。彼女は当時すでにブレイク。国民的俳優だったので日本映画に疎い僕も名前は知っていたが、そのルックス、歌も歌うことから元アイドルだと思っていた。それがオーディションでの演技を見て衝撃を受けた。日本にもこんな凄い女優がいたのか!と驚いた。いつか、この人に映画に出てもらいたい! そう思った。1995年のことだった。

その年は激動の年で、阪神大震災。円高が影響して、その日米合作ドラマは制作中止となる。その後、僕は脚本家デビュー、ドラマ監督デビュー、そして映画監督デビューして行く。いよいよ、藤田さんに出演依頼!何かの役で出てほしいと思ったのだが、彼女は国民的女優。ギャラも高いし、売れっ子でスケジュールもタイト。それなりの「これだ!」という役でないとお願いするのは失礼。

実はあのオーディションのときから、藤田さんに出てもらうとしたらどんな役がいいか? ずっと考えていた。が、これがなかなか難しい、すでに彼女がドラマで演じているようなキャラはダメ。今までに演じてない役をオファーしたかった。そんなことを考えている内に15年が過ぎた。そんなあるとき、彼女が出演する舞台を見に行き、楽屋にご挨拶に行ったときのことだ。ここからトコちゃん。太田組出演のプロローグとなるのだが、また長くなるので以前に書いたブログを読んでほしい。

こちら=>http://takafumiota08.blog.so-net.ne.jp/2012-07-11

こうして「青い青い空」に出演してもらったのだが、そのときは小さな役で、特別出演とのいうべきもの。いつか、ちゃんとした重要な役で出てほしいと思い考えたのが帰国子女のエリカ。そう「向日葵の丘」である。その映画のパンフで彼女はインタビューにこう答えている「太田さんの映画ならいつでも無条件で出演したい!」あーなんて嬉しい言葉。それを信じてて、今回も藤田さんの役を考えた。前回同様、出演OKをもらう前から当て書きで里美先生役を考えた。

前回のクールでヒッチコック好きの帰国子女とは違い、SF好きでおちゃめな化学教師の役だ。だが、多忙な女優さん。いくら本人が出たい!と言ってくれても、スケジュールが合わないかもしれない。心配になる。万が一、ダメだったら誰にオファーしようと考えた。他の女優で里美先生ができる人。あれこれ考えたがいない。例えば、美人女優はたくさんいる。可愛い女性もたくさんいる。二枚目刑事をできる俳優も多い。この人がダメでも、あの人にできる。

ところが藤田朋子という女優の代わりが出来る人がいないのだ。これは凄いこと。だからこそ余計に出てもらえるか?心配になった。が、オファーするとOKをもらえた。こうして3たび藤田さんに出演してもらえることになったのだ。そして昨夜、届いたインタビュー原稿。そこには今回の撮影現場での思いが綴られていた。あの台詞の意味もしっかりと理解してくれていた。なるほど。だからこそ、そのシーンを編集していて僕は泣きそうになったのだ。映画のメッセージをちゃんと理解し演じてくれていた。

そのインタビューが掲載されたパンフレットは12月下旬のロケ地での完成披露上映会で販売される。俳優たちがいかに熱い思いを抱いて撮影に臨んだか?がよく分かるインタビュー。ぜひ、読んでほしい。


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