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明日にかける橋ー編集日記 編集作業は試合中のボクサーに近い? [「明日」編集]

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映画関連の連絡が続けてあった。基本的にプロデュサーが他からの連絡を受けてくれて、必要なものを僕に伝えてくれる。そのことで僕は編集に集中させてもらえる。あちこちから別々に連絡が来ると、僕がその全てに返信せねばならず編集作業に集中できないから。ただ、そのプロデュサーに返事するのにも時間がかかる。乗って編集しているときにメールすると、「編集モード」が切れて作業ができなくなる。

また、いろんな方からメール連絡をもらうと、失礼な返事をする訳にはいかず、文章を書くためにあれこれ頭を使う。事実確認のためにいろいろ過去の書類を探さねばならないこともある。カレンダーを見て日取りを確認する。他のことを考えてしまい、作業に戻ったら「編集モード」が切れていたと!ということもある。

だから電話を止め、メールを開かず、外出しても人と話さない。「トーキングモード」になったら編集ができない。映画のことだけを1日中考える。他の問題があると集中できないからだ。友人監督から試写会のお知らせ。知人から飲み会の連絡もある。が、申し訳ないが返事はしない。そのことで時間が取られた上に、集中力も失うから。映画だけのことを考える。

そういうと「お前は甘えている。仕事はみんな大変。連絡をもらったら返事するのは礼儀だ! 5分あればメールくらいできるだろう!」と知人(映画業界ではない人)から怒られたことがある。が、それは試合中のボクサーに「調子はどう?」と話かけて無視されたら「なぜ、答えない。失礼だ!」というようなもの。編集も試合もの凄い集中力が必要。戦いなのだ。

編集機のモニターに向かい作業する「編集」という仕事を、その人は会社員がパソコンに向かい仕事するデスクワークと同様だと解釈していたのだろう。会社員なら仕事中でも電話に出るし、同僚に話かられれば答える。だが、編集というのは先にも書いたように試合中のボクサーに近い。戦いの真っ最中。そこでメールに返事したり、電話をかけたりはできない。「1Rと2Rの間に電話くれ、休み時間だろ?」と言う人はいない。それが理解されずらい。なので毎回、編集に入るとこんな記事をFacebookやブログにアップして理解を求める。

しかし、どうしても対応せねばならないこともある。パンフレット制作は打ち合わせに出ねばならない。そのスタッフとは連絡をする必要がある。秋撮影の連絡がある。どーしても電話で話さねばならないときもある。宅配便が届くだけでもイライラする。他にもいろんなことで外部と連絡せねばならないことがある。

それは必要なことなのだが、そのことで「編集モード」に戻れず、何日も作業が進まなくなることがある。のたうち回る。時間だけが過ぎて行き、〆切がどんどん近づいて来る。が、作業ができない。多くの人が完成を楽しみにしている。万が一、上映会に間に合わなかったら....もう、神経が切れそうになり、吐き気が止まらなくなることもある。焦れば焦るほどに手が動かない。

毎回、そんな葛藤をしながら編集を続ける。それが映画作りというものなのだ。あと1ヶ月。そんな戦いが続く。

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