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監督との出会いが俳優の運命を決めたケース。オーディションを受けるだけではダメ。 [映画業界物語]

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監督との出会いが俳優の運命を決めたケース。オーディションを受けるだけではダメ。

「アメリカン・グラフフィティ」に主演。のちに「グッバイガール」でアカデミー主演男優賞を取ったリチャード・ドレイファス。決して2枚目でもないが、演技派として高い評価を受けている。そんな彼がまだ有名でない頃、スピルバーグの出世作「ジョーズ」に出演した時のこと。サメを調べる海洋学者の役だ。

撮影中に監督のスピルバーグから次回作はUFOの映画。そのあらすじを聞いて強い興味を持った。「出たい!その役をやりたい」だが、スピルバーグはジャック・ニコルソンのような中年男性をイメージしていてあっさりと断られた。が、その後、ドレイファスは撮影の間中、スピルバーグを口説き続けた。年齢を下げてもその役は成り立つ。僕ならできる!

その情熱に負けたスピルバーグはシナリオを書き直し、そのロイニアリーの役をドレイファスに依頼した。それが「未知との遭遇」だ。彼はそれで一躍注目を浴び、アカデミー賞俳優への道を驀進する。俳優のきっかけは監督との出会いであること大きい。その後、スピルバーグはドレイファスと再び組んで「オールウェイズ」を監督する。

大杉蓮さんも監督との出会いが大きかった。映画ファンでも知らない俳優。それが北野武監督に見出され、毎回出演。次第に大きな役になり、「HANABI」では準主役という感じ。そのことで注目され、あちこちからオファーが殺到。北野作品に出る余裕もなくなるほどだった。テレビ、映画、何を見ても大杉さんは出ている時期があった。寺島進さんも同じ構図。北野監督が彼らの魅力に気づいたことが大きい。

俳優はオーディションに行く以外にアピールする機会はなかなかない。だから、努力のしようがないこともある。それでもあれこれ考えれば機会はある。僕の知る若手俳優たちも、そんな機会を無にしている子達が多い。ダメと言われて大人しく引き下がる。力を見せる機会をみすみす逃してしまう。誰もが認める実力なんてなかなかない。

ある監督がそれを認めたことで、他の人たちも注目する。他からも仕事が来る。その最初の監督が北野武ではなく、無名の人かもしれない。小説家も同じ。あの編集者でなければ、その作家の魅力は気づかないということがよくある。宮部みゆきも、京極夏彦も最初、多くの編集者は出版を考えなかった。ある編集者との出会いがベストセラー作家への道を開いたのだ。映画も同じ。監督との出会いが大きい。



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