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映画の著作権って何? 映画って誰のもの? 地元映画の活用法 [地方映画の力!]

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映画の著作権って何? 映画って誰のもの? 地元映画の活用法

地方の団体が作った映画。謂わゆる町おこし映画。ときどき、こんなことを言い出すオヤジがいる。

「ワシら金出して作った映画じゃ。あとはどうしようがワシらの勝手だ!」

困った人だ。田舎で生まれ育った方で、一代で会社を築き、町の顔役になった人なのだが、文化芸術のことをあまりご存知ではない。ま、学校でも教えてくれないし、テレビの情報バラエティでも紹介されないので、知らないのも仕方ないところがあるが、自分の知らない分野を自身の価値観だけで判断するのは危険である。

映画は総合芸術と呼ばれるように、様々な芸術の集合体。同じく権利もあれこれ絡み合っている。説明しよう。映画は基本、製作費を出したスポンサーが権利(著作権)を保有する。と言って、映画が完成した後に、映画の1場面を使って地元銘菓のCMを作ったり、映画のスチールで地元企業のポスターを作ることはできない。

地元の権利は映画=作品の所有であり、全ての権利を持つ訳ではない。例えば俳優の映像や写真は肖像権があり、それは俳優=所属事務所の所有物、映画として使用する以外の目的で使うには許諾(追加ギャラも)必要となる。

そして地元といえど、勝手に映画の一場面を使った写真が入ったもの、映画タイトルが記されているグッズを作ったり、キャラクター商品を作るのは違法。売れば犯罪になってしまう。

映画を絵本化や小説化する。あるいは地元で舞台として公演する場合は脚本家、監督の許諾が必要。俳優の映像は使わなくても、物語を使用する。物語は脚本家が作ったものであり、映画にするということでギャラを払い、使用しする。

支払いをしたからと物語が地元のものになるのではなく、権利を借用しているという形。権利を買い取った訳ではない。著作権の売買は基本できない。あくまでも借りているだけ。

さらに音楽は音楽家が著作権を持っている。これも他と同じで映画以外で許諾なしに、その音楽を使うことは違法行為となる。そして、それらをまとめ統括しているのが製作会社。もし、別の用途で使うのであれば、製作会社を通して本人サイドの許諾を取り、多くは別途料金を支払い使用する必要がある。

クリエティブなもの。音楽、物語。そして個人の肖像権。製作費を出したからと、それら全てを買い取ったのではなく、映画の中で使用する権利を取得したというのが正確なのである。それぞれは著作権という法律で守られており、約束以外の使用は違法行為となる。

それを先のオヤジさんはまるで、商品を買ったかのように「映画はワシらのものだ!」と思い込んでしまった訳だ。では、地元は何ができるのか? 一番の収入が期待できる映画として映画館公開、イベント上映を開催することができる。DVD化も地元が権利者だ。ただ、どうしても地方団体は業界に詳しくないので、それら展開は必ず製作会社や配給会社を通して、相談して行うことが大事。

それをせずに外部の会社と契約をしてしまうと、後で違法行為と訴えられることもあり得る。一般に問題ないと思っても、映画界では絶対に許されない。法的にも問題ということはいろいろある。それさえクリアできれば、映画は様々な展開が可能。全国へ。世界へ発信できる。何億円分もの宣伝効果が上がる。頑張ってほしい。


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