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【歳を取ると時代から置き去りされる。どうすれば時代についていけるか?オジさんたちには深刻な問題?】 [10月ー2018]

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【歳を取ると時代から置き去りされる。どうすれば時代についていけるか?オジさんたちには深刻な問題?】

小学生低学年の頃。図工の時間。段ボール紙のような厚い紙を作って何かを作るという授業があった。子供達はハサミで紙を切り、セロテープで貼り合わせて動物や車を作った。そんなとき先生がこんなことをいった。

「セロテープはいつか剥がれるので、のりを使いなさい」

子供心に何で?と思えた。テープは便利。のりのように乾くのを待たなくていい。だから、僕らはやたらセロテープで貼り合わせた。でも、のりもテープもいつかは剥がれる。先生のいうことは変だ。

それから30年以上。いうや、40年ほどが過ぎて、気づいた。たぶん、先生が子供の頃はセロテープがなかったのだ。のりしかなかった。自分が小学生のときはのりで貼り合わせた。

便利だからとセロテープをバンバン使う僕らに違和感を持った。便利だからとこんなもので工作しても長くもたない。ちゃんとのりで貼ることを教えないと!と思ったのだろう。しかし、のりもテープも同じ。1年ほどでそれら工作したものは壊れてしまった。

つまり、先生は新しいものに対する反感があったのではないか? 自分が子供の頃になかったものを安易に使う、当時の子供たちに違和感を持ち、自分の世代と同じのりを使うことを求めたのではないか?

もう、その先生の名前も思い出せないし、ご存命かどうかも分からない。お元気でも先生自身がその言葉を覚えていないだろう。でも、僕はその言葉がすごくきになり、今でも覚えている。そして、その理由がそれであろうと思えた。というのも、歳を取るごとに、新しいものが受け入れられなくなること。痛感しているからだ。

先日、Amazonプライムを始めたが、もうそのサービスが始まってからかなりの年月が経つはず。存在は僕も知っていたが、よく分からず、TSUTAYAに通っていた。パソコンを始めたのも遅かった。ウインドウズの新型が発売されるごとにニュースになったので、知ってはいた。

マックのスケルトンモデルはかっこいいと思っていた。が、手に入れたのは、90年代半ばだった。メールという機能があることを知り、驚いた。切手のいらない電子郵便。未来世界だと思った。が、当時はまだ、年配の世代は

「パソコンなんてなくても仕事はできる」

という人が多く。それを皮肉った4コマ漫画もよく見た。が、それから20年ほど。もう、パソコンなしで仕事はできない。携帯も同じ。いまやスマホだ。

そんな時代の流れを見ていると、年寄りが新しいものを拒否する。否定する。昔からあるものを大切にする。それと小学生時代の工作。あの先生の言葉がダブった。僕も若い頃は、新しい物好きで、製品というより、音楽や映画、新しいものを追い求めていた。が、映画評論家の人たちは最新のヒット作より、白黒の古い映画や過去の名作を褒めた。

「昔の***の方がよかった」

と言っていた。中学時代の頃(1970年代後半)だと思うが、「それなら、過去の名作を映画館で順番で上映して、新作映画は作らなければいいのに!」と考えた。が、ヒットするのは新しい映画だ。当時はリバイバルといって古い映画を再公開することがあったが、それも次第に減って行った。まあ、レンタルビデオの影響もあるが、若い人たちは新しいものを求めるのだ。

友人で誰よりも早く、ヒット曲を把握するやつがいた。1980年。僕は映画学校の学生で、テレビすらない生活。世の中の流行りが分からなくなっていた。そんなときにアルバイトで若手歌手のコンサートの整理員をした。女子たちが熱狂していたが、全然知らないグループだった。「たのきんトリオ」といった。
それを友人に話した。こう言われた。

「今はたのきんじゃなく、イモ欽トリオだよ」

はあ? 何それ?という感じ。テレビ番組の「欽ドン 良い子悪い子普通の子
から飛び出したグループだった。YMOが曲を作っていた。それを勉強して、友人に伝えると言われた。

「いまはこれだよ。ロングバケーション」

大瀧詠一だった。友人は坂本龍馬の逸話のようだった。「それって流行を追ってるだけだろ?」というかもしれない。そうでななく、新しいものから時代が見ててくるのだ。が、それから40年。その友人はいう。

「今はもう何が流行っているか? どんな歌手がいるか? 全然分からない! お前、モーニング娘。って知っているか?」

それは知っていた。というより仕事で一緒だった。今、友人の娘がそのファンだという。歳と共に感性のアンテナが錆び、新しいものをキャッチできなくなる。でも、人はそれを認めようとせず、興味がなくなったという。そんなものは必要ない。なくても生きていけると、受け入れない自身を正当化する。それが歳を取るということだと思えた。

が、映画を仕事とする者はそれではいけない。僕は30代になっても、ヒットチャートのベスト10に入る歌をレンタルCDして録音。仕事中に流して聞くようにしていた。ヒットした映画は趣味でなくても見に行く。雑誌も数冊。定期購読した。それでも40代、50代となると、仕事の忙しさも手伝い、ヒット作を映画館で見ることくらいしかできなくなった。

もう、どんな歌手が人気あり、何が流行しているか?なんて分からない。人気ドラマも(視聴率が低いとはいえ)まるで見ていない。「倍返し」も知らない。
若い人気俳優の名前も知らない。そんなことでいいのか?と思うが勉強する時間がないこともある。ああ、こうしてオジさんたちは時代から置き去りにされるのね?ということを痛感している。

ただ、昔のように「ザ・ベストテン」を見ればヒット曲が分かる時代ではない。そもそも音楽番組があまりない。昔でいう松田聖子のような国民的歌手もいない。趣味は細分化され、圧倒的多数が支持する歌手や歌が存在しない。

報道番組もフェイクニュースばかり。雑誌はどんどん売上が下がり、休刊が増える。何より週刊誌では時代の速度に追いつかない。つまり、昔通りの情報収集をしているようではダメということだ。

結局、今はネット情報だ。

が、短い文章でしか伝えないヤフーニュースを見ていても本質は分からない。ツイッターではデマが多い。そうなると何が本当か?という見る目が問われる。で、ついこの間も書いたが、「新しい情報」と「見る目」が問われる訳である。

「見る目」は経験で磨かれるのでオジさんには有利。でも、新しい情報をキャッチする力は若い人には敵わない。が、そこが現代の時代から置き去りにされないために大事なところだろう。

古い価値観を振り回さない。思い込みに陥らない。先入観を捨てる。一部の人の意見だけで判断しない。そんなことが必要だと思えている。


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