SSブログ

悪意のない人たちのために時間が奪われる。どうすればいいのか?反省と分析で同じ過ちを止めたい。 [映画業界物語]

IMG_2081.jpg

おかげさまで「明日にかける橋」地元静岡県で大ヒット!この映画の最大のイベントとなる舞台挨拶ツアーも終えた。残るは横浜公開の舞台挨拶だけ。これでようやく通常の生活に戻れる。

が、めでたし、めでたし!ではない。「明日」のテーマでもあるが、僕は振り返る。常に振り返って反省をする。あの 問題は なぜ起きたのか? 何がいけなかったのか? 誰に責任があるのか? もちろん、映画の最終責任は全て監督だ。しかし、責任転嫁をするのではなくなぜ、あんな結果になったか?の過程を検証し、何が、誰が問題だったのか?を把握することは大切だ。

そういうと、ある先輩は「愚痴をいうな!」と怒った。が、愚痴ではない反省であり、問題の再検証なのだ。調べると=>ぐち【愚痴・愚癡】  言ってもしかたがないことを言って嘆くこと=なのだ。僕がいうのは反省なのだが、先輩はそれを愚痴と指摘する。「いつまでもグチグチ言わずに、さっぱり忘れて前向きにいけよ」という友人もいた。が、友人も先輩も毎回同じ失敗を繰り返し目標を達成したことがない。「俺は愚痴を言わない。前向きに行くといいながら、要は反省いないので同じ失敗をするのだ。反省し、分析し、検証し、次に同じ失敗を繰り返さないルールや体制を作ることが大事。

現段階で一番の反省は、やはりメイキング。地元の方々が放送を見て大感動してくれたので、やった意味はあり「無理!」と断らなくてよかったと思える。が、実際、その期間にするべきだった仕事ができていない。そのために2ヶ月近くの時間を奪われた。本来、まともな素材なら1ヶ月もかからない作業である。

そのあとに編集した宣伝用の素材も最悪で、普通は数時間でできるものを4日もかかった。2つの恐怖の素材を編集していると、なぜ、手抜きやマヌケな失敗を取り戻すために、通常の何倍もの時間や労力を使わなければならないか?自問自答してしまう...。

その時間があれば、もっと映画宣伝をする。録画したニュース番組を見る。次の仕事をすることができたのだ。もう、数ヶ月。新聞もテレビも観ていない。DVDレコーダーで録画してあるが、ディスクがいっぱいで7月頃で録画が止まっている。作家として時代を把握することはとても大切。スポーツ選手が毎日ランニングするようなもの。それが全くできていない。

また、大阪公開で映画を観てほしい友人たちに連絡することもできなかった。ネットをやっていない人。年配の人には手紙を出すしかない。が、その時間がなかった。宣伝だけでも忙しいのに、あのメイキングを編集したために、さらに余裕がなく、過去にお世話になった方々に知らせることもできなかった...。彼らの多くは「明日」を見ていない...。幸い、大阪での続映が決まった。が、それでめでたし...ではない。

編集はものすごい集中力が必要。通常は電話もメールも止めて作業する。が、今回は静岡公開、大阪公開、アメリカの映画祭があり、配給会社からもバンバン連絡が来る。必要で電話してきた関係者にイライラが頂点で怒鳴ってしまったこともある。また、そんなときに限ってFacebookに「静岡市での上映は何時からですか?」とコメントしてくる奴もいた。「自分で調べろーーー!」と思える。編集時は精神状態が普通ではない。おまけにあのメイキング作業時は毎日、怒り心頭。睡眠時間を削り、長時間の作業。体も心もボロボロになっていた。

そして、その間にも、いろんな人からメールやメッセンジャーが来る。が、返事を出す余裕がない。嬉しい連絡もあるが、いちいち言ってくれるなというのもが多い。最近はFacebookで無神経なコメントがほとんどなくなり「友達」たちにはとても感謝している。が、ときどき、新規の「友達」はそれを理解しておらず、無神経なことを書いて来る。先日もとても失礼なコメントがあった。本人は言葉使いを知らなかっただけだが、第三者が見れば誤解を招くもの。悪意があれば無視するが、実際に会っているし、いい奴なのだ...。

なのでイライラが頂点の中。怒りを押さえて長い説教文を書いてメールした。そんなことに時間を使える余裕は本来ないのだ。また言わなくていいことをわざわざ連絡してくる関係者もいて、これで何回目か!あまりに頭にきたので「友達」から削除してやった。先のメイキングと同じで、悪意はなくても、深く考えずにコメントする人たち。余計なことを伝えてくる輩。そんな連中ためになぜ、時間を費さねばならないのか? 

もっと作品をよくしたい。もっと映画の宣伝をしたい。ニュースや新聞も見ないと時代から遅れて行くなのに、その種の対応に時間を奪われる。しかし、こんなこともあった。あまりにバカなことを言ってくる奴を「友達」から削除したら「監督に切り捨てられた! 応援しているのに!」と被害者気取りであちこちのFacebookに書き込みをされたこともある。事情を知らない人は「それは酷いなあ!」と何人もが賛同し僕を批判してきた。

Twitterを見ているとよくいるが、デマに乗せられて「それは許せない!」と相手を攻撃する人たちがいる。尻馬に乗って批判する人たちも多い。その情報が本当なのか? デマなのか? 考えずに反応する。ネット社会だけではない。そんな人たちを今回の「明日にかける橋」でも描いた。金持ちの大豪寺に言われると疑うこともなく信じ込み、弟を救おうとする主人公たちの邪魔をする。純粋無垢な人たちが結果として、弟の死を推し進めている...。

話を戻して、あれこれコメントをくれる人も、メールして来る人も、悪意のある人はほとんどいない。でも、だからこそ大変で。メイキングの学生君やプロとは思えないカメラマンもそうだが、そんな人たちが悪意なく、行なうこと、コメントすることで、結果として多くの時間を取られる。すでに別の作業が2ヶ月も遅れている。何が問題だったのか? あのとき、どうするべきだったのか? と言って、これがいい!という方法論はなかった。でも、それを考えて、同じ悪夢を繰り返さないようにしたい...。


明日スクエア.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。