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メイキング編集は続く④ 大切なのは反省と分析。前向きに考えるのはそのあとだ。 [映画業界物語]

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本日も朝から作業。現在は撮影の順にメイキング素材を確認。使えそうなものを選んで行く。6日目の病院ロケを作業中。何度も書いている通り、この作品は予算の都合で映画学校の学生君に頼んだもの。上がりはかなり酷い。でも、そこから現代の若者像が見えてくるので、記事にしている。

以前はこんな記事を書くと、業界の先輩が「内輪の恥をネットで晒すようなことをするな!」とか怒られたが、先輩も今は行方知れず。注意がくることもなくなった。彼は記事を読むと「愚痴を語るな」「恥を晒すな」「個人攻撃をするな」などとよく言ってきた。

が、全て当て外れ、愚痴ではなく反省。恥ではなく、トラブルをいかに克服したか?を綴っているのだし、個人攻撃ではない。固有名詞をあげていないし、彼がダメなやつだと指摘するのではなく、その背景にある教育を問題視しているのだ。

先輩は非常に日本人的というか、古いというか? 内輪の問題は隠すべき。外部に漏らすべきではない。という観念があったのだろう。ま、60代だし、古い価値観に縛られており、後輩がバカなことを書いている。注意してやらねば恥をかくぞ。という思いで連絡をくれたのだと思える。後輩思いではあるが、やはり彼の価値観は古いと考える。

映画監督を目指す若い人が数多く、僕のFacebook記事を読んでくれている。後輩のディレクターや監督たちも注目してくれている。その人たちに対して、華やかな映画界の部分だけを伝えていいのか? 特に今は予算削減。信じられないような製作費で映画を作る会社が多い。その中で、どうやって質を落とさずに安く上げるか? 学生や一般の人の力を借りてがんばるか? その際の問題。プラスやマイナスをあげて分析。伝えることこそ、学校では教えてくれない勉強になりはしないか?

内輪の恥を晒すとか、個人攻撃と考えて闇に葬ってしまうことに意味があるのか? それは時代と逆行している。問題が続発しているのに、いいことしか伝えないのは大本営発表であり、どこかの政権がまさに今、行っていること。それでは新しい時代を乗り切ることはできない。問題や事件を正面から見据えて、その背景や原因を追求する。そして解決策を考えることこそが映画の仕事だけでなく、大切なことなのだ。

だから、先輩の苦言を聞くたびに日本の企業や役所の隠蔽体質を思い出してしまう。その先輩も今どこにいるか?分からない。業界でも噂を聞かない。悪い人ではない。お世話にもなったし、感謝感謝の方だ。でも、古い価値観を振り回す人たちは、やがて淘汰されていくことも感じる。「いつまでも悩んでいても始まらない。今度のことは忘れて前向きに考えろ」とよく言っていた友人もいるが、過去に向き合わず、同じ失敗を繰り返していたことを思い出す。

大切なのは失敗から学ぶこと。事件を分析すること。予算がなかったから.....で済ませてはいけない。まず反省。分析。そしてどうすべきだったか?を考えること。そしてなぜ、彼があんな映像を撮ってしまったか?を検証することだ。それが次の仕事に生きるはずだ。


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