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映画はこうやって宣伝する?!大作は1年前からスタート? [映画宣伝入門]

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映画の宣伝というのはいろんなものを使う。チラシ、ポスター、それらのデザインは新聞、雑誌広告としても掲載。或は予告篇ーそれらは映画館やCM、ネットで流される。その中で一番強力なのはやはり予告篇である。何といっても本編の映像が使われているので、印象が強い。「おーこれは観たい!」と思わせる。が、使い方によっては大変なことになる宣材でもある。

映画の宣伝は大作だと1年くらい前から始まる。そして公開3ヶ月前くらいから大々的に行なう。現在、上映中の「スターウォーズ 最後のジェダイ」も昨年の正月くらいから宣伝をスタート。公開前の秋くらいから本格的になった。というのも、1年前から大々的に宣伝すると、まずいことになるからだ。

例えば「SW」の予告篇を観る。レイが、ルークが活躍している。ライトセーバーを振り回す。ミレニアム・ファルコン号が飛ぶ。そんな映像を観ると「おーーー今回も面白そうだ!」と多くの人が思う。しかし、その予告篇を1月に観ても映画館公開は12月。「観たいーーー」という気持ちは12ヶ月も続かない。

おまけにその予告篇を映画館に行くたびに観ていると、次第に感動は減って行き、いつしかすでに映画を見た気にさえなってしまう。結果、映画館で上映される頃には興味はなく「え?」今頃上映しているの? という感じになってしまう。これでは宣伝どころか、映画を観る気をなくすキャンペーンである。

そうならないように、初期の予告篇にはあまり本編映像は出て来ない。その作品のイメージを伝える映像が流れるだけで12月に公開ということを伝えるだけの、俗に「特報」と呼ばれるものが流される。出演者は誰で、どんなジャンルの映画なのか?をテロップ等で紹介。そのあとに本編映像が入った予告篇が作られるが、これも見せ場は使わず、本編のそれなりの部分だけ。或は映像でやっと出演者が紹介される。

そんな風に公開に近づくほどに「おー」と思える場面が入って来たり「観たい!」と思える映像が入った予告篇になっていく。そして3ヶ月前になると最終版。「これは観なければ!」と思わせる予告篇になる。映画館で予告篇が流れるだけでなく、テレビやネットでも流され多くの人に目が触れる。そうやって映画館に来てもらうという戦略だ。

つまり、公開の1年も、半年も前から最終版の本格的な予告篇を流すと、公開までに映画を見た気になってしまうので、結果映画館には来てもらえない。少しずつ情報を出して行き、タイトルを覚えてもらい、映画の中身を知ってもらい、公開前に観客の気分が最高潮になり「早く観たいーー!」と思わせることが大事なのだ。繰り返し長期に渡り、宣伝することでより多くの人に関心を持ってもらうことも大事。

ただ、同じ宣伝を半年以上くり返していると「まだ、やってるのかー」と興味を失う人も出て来る。だから、毎月何か、新しいニュースを出すことも大事。予告篇でいえば、少しずつ見せ場が出て来る。宣伝でいえば上映映画館が決まる。映画祭出品が決まる。マスコミ試写会での評判が伝わる。そんなことで映画の噂を広げることも大切なのだ。

いずれにしもて映画宣伝はとても大変だし、むずかしい。けれど、そのことで多くの人が映画を観て感動する。劇場でヒットすれば日本各地の映画館に上映の輪が広がるし、海外上映も可能になる。DVD、ケーブル、衛星放送という展開も出て来る。その第1歩が最初の映画館公開。そこで惨敗すれば、その後の展開はなくなる。だから、最初の宣伝がとても大事なのだ。

明日にかける橋」特報③=>https://youtu.be/7t0YZDRhl64


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