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無名監督ではいけない「有名になることは大事」という有名女優さんの言葉? [地方映画の力!]

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俳優になりたい! 歌手になりたい! 映画監督になりたい!という多くの若者は同時に「有名になりたい!」という思いを抱いている。若い頃に僕のまわりにいた友人たちも皆そうだった。が、僕はなぜか?そんな思いがほとんどなかった。映画監督にはなりたいーというより映画を作りたい。でも、有名になりたいとか、テレビに出たいとかほとんど考えていなかった。

「有名になりたい!」というのは、通常、自分をバカにして来た奴を見返してやる!とか、俺の本当に力を見せつけてやる!とか、リベンジ的な意味合いを持つ。親から認められないとか、友達がいない、バカにされる。そんな環境にいる若者がそんな思いを抱く。或は有名になれば、チヤホヤされるとか、注目される「モテるようになる♡」という思いもあるだろう。人には金がほしい、物がほしいというのと同じように、認知されたい欲求もあるので、それの強い人は有名になりたいという思いも強い。

どうも、僕はその辺の欲求に欠けているのか? 舞台裏の仕事が合っていて、ステージに立って拍手を受けたい、有名になりたいという思いがほとんどなかった。が、映画監督業というのは裏方でありながら、ある意味で俳優と同じように表舞台にも立たなければならない仕事。嫌でも人前に出るし、マスコミの取材も受ける。テレビにはあまり出たことはないが、多少は知られた存在になる。

それは仕事柄なので、それ以上のことは必要ないと考えていた。そんなあるとき、仕事でご一緒した国民的俳優にお会いした。彼女はとても有名でどの町に行っても、たいていの人は知っている。NHKの朝ドラマ、ゴールデンの超寿命番組と、国民的な番組にも出ており、顔を見たら多くの人が「あーー」という女優さんだ。

彼女は僕より若いがときどき説教される。「太田さん。それは違いますよ」と姉のように諭される。文句が多い僕だが、いつも納得する説教なのでおとなしく聞く。あるとき、僕が「有名になんてならなくてもいい。映画がヒットしてくれれば、それでいい」という話をしたら、言われた!

「太田さん。それは違いますよ。有名になれば、いろんな仕事依頼が来ます。自分がやりたい仕事を選べるようになるんです。有名になることは大切ですよ」

それから、いろいろ考えて、痛感することがあった。例えば映画の宣伝。僕の作品は何億円もかけてCMをバンバン流す映画ではない。が、宣伝することで多くの人に見てほしい。そんなとき自分に知名度があればいろんな宣伝ができる。有名ならテレビ番組で番宣。でも、無名の監督は余程のことがないと呼ばれない。

有名なら多額の宣伝費を使わなくても「あの有名監督の新作」というだけで観客にアピールする。知名度があるとは、そういうことなのだ。京都の町は知名度が高い。だから、宣伝しなくても観光客が殺到する。名もなき町は宣伝しても客が来ない。だから、観光収入を期待する多くの町は四苦八苦している。同じだ。無名監督が新作を撮ってもマスコミは大々的に取り上げない。スタンリー・キューブリックは新作を撮ると「ニュース番組」で紹介された。

そんな有名効果をうまく使っていたのが伊丹十三監督だ。もともと俳優だし。ヒッチコックもそうだ。監督の名前で客を呼ぶ。そのために彼が予告篇にも登場する。伊丹監督はそれを学んでいた。そう考えたとき、姉さん(?)のいうことは正しいと思えた。が、まあ、簡単に有名にはなれないので、難しいのだが、ここでも「知ってもらうこと」「知名度」の大切さが分かってもらえるはず。

知ってもらう大切さ。3回続けて書いてみた。ビジネス、観光、販売に関わらず全ての基本であるにも関わらず、意外と深く考える機会がないことなので分かりやすく説明しようと記事にしてみた。



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