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明日にかける橋ー編集日記 書き出して全編を確認。 [「明日」編集]

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詰め編集でラストまで作業。一度、全て書き出して1本の映像にする。一応仮の音楽も付けてあり、完成時に近い感じと成っているので、頭から通して見てみる。そのシーンだけ見ていると問題なくても、通してみると全体の流れを壊していることもある。さらに詰められる部分も見つかる。

ただ、ここまで来るとむずかしいのは、すでに各シーンを繰り返し見ており、感動シーンも何度も見ているので次第に感動できなくなって来る。その理由が何度も見たせいか? そのシーンを詰めたために感動できなくなったのか?が分からなくなって来るのだ。

これが一番怖い。最初に泣けたから...と、そのまま作業を進めてさらに編集。そのために泣けなくなることに気付かず。映画館で上映。観客の反応なし......なぜ? と思うが、最終の編集で感動を殺してしまったということなのだ。

だが、同じシーンを10回20回見ると、新鮮な感動がなくなる。そのときは最初の感動を信じて作業を続けるのだが、直しをするときに、この直しで感動が死んでないか?と気にかかる。映画館で見て反応ゼロと分かったときには手遅れ。これは本当に怖い。

シナリオを書くときに泣けて、撮影現場で俳優の芝居に泣けて、編集時に感動できれば、映画館で観客は涙を零す。これが「ここで恋人が死ねば、観客を泣かせることができる」とか考えてシナリオを書くとダメ。現場でも淡々と撮影できたり。編集で「んーーー音楽で盛り上げるか?」と思うならもうアウト。

経験上。上の3つが揃うと行ける。が、やはり編集で全てを台無しにすることもあるので怖い。通常の映画はラストにほろっとする程度でも「泣ける映画」と言われるが、太田組作品は1度2度どころか、3回も4回も泣ける。泣けるどころか嗚咽が上げるというファンがおり、毎回ハードルが上がる。

皆、前作以上の期待で見に来てくれる。毎回泣ける映画を撮る監督なんていない。いつかは泣けない作品も作ってしまう。その不安と毎回戦い。2時間ほどの書き出しが出来たので確認作業を開始。問題ある箇所の手直しをする。


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