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「私の実力を認めて!」と主張する前に、皆のために何ができるか?を考えることが大事② [映画業界物語]

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「私の実力を認めて!」と主張する前に、皆のために何ができるか?を考えることが大事②

(2015年記事より)

劇団で頑張る20代の女性。

小さな役だが映画に出演しないか? ノーギャラだが勉強になる。というと「ノーギャラってどういうことですか?」と聞かれた。

それは出演料がないという意味だ。理解しているはずだ。要は「プロの仕事に出るんだから、それはないでしょう?」という言いたいようだ。もちろん、余裕があればギャラは出したい。が、僕の映画は毎回、ギリギリの制作費でやっている。

いや、僕だけではない。

今、ドラマも映画も節約に節約を重ね撮影をする。プロでも小さな役はバイト料と変わらぬ額だったりする。それでも1本の映画に出演できると、皆、全身全霊で芝居する。なのに、実績もない、有名でもない、彼女がギャラを要求していた。

ここで本来はアウトだが、

自分の立場を勘違いしているのではなく、プロの世界を知らないのだと思い、説明した。映画の世界はバイトではない。1時間900円とかで仕事をする世界ではない。実績と実力がものを言う。実力があっても、なかなか認められない。俳優事務所からは「タダでもいいので、ウチの子たちを何かの役で出してください」とよくいわれる。それでも出れない。

小さな実績を積み重ねて、

いろんな人と知り合い、チャンスをもらって、階段を上って行く仕事。いや、最初は仕事と捉えてはいけない。チャンスだと思ってほしい。僕にできるのは、小さな役だけど台詞もある。勉強になる。A子なら出来る役なので、お願いした。と話した。

彼女は不満そうだったが、納得。出演した。その後、現場はとても勉強になったと喜んでいた。が、さらなる問題があった...。

(つづく)


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