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「有名なりたい!」という若い人たち② それでは俳優にも、歌手にも、作家にもなれない? [映画業界物語]

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「有名なりたい!」という若い人たち② それでは俳優にも、歌手にも、作家にもなれない?

学校生活では成績がよくないと認められない。評価されるのは一部の生徒だけ。だが、成績優秀な彼らも、もっと優秀で彼らの行けない一流大学に行く連中がいることを知っているので満足できない。あとは運動会や体育祭で活躍するくらいしか注目されない。

会社員になっても代わりが効く仕事がほとんど。1人の活躍で大きな事業を成し遂げることは少ない。集団の仕事。個人は評価されにくい。特に女性は会社で認められ、褒められることは少ない。日本社会はまだまだ女性に厳しい。主婦になっても褒められることは少ない。夫を懸命に支えても次第に当然のような顔をするようになる。

となると小学校時代に運動会で一等賞になるとか、学力テストで1番になるとか、そんなことでしか評価され、褒められることがない。子供が「ロボットの絵を上手に描けた!」といっても

「あら、上手ね。でも、勉強もしっかりするのよ」

と親に言われてしまう。今の日本。結局、褒められ評価されるのは一流大学に入学したとか、一流企業に就職したということくらい。ま、オリンピックで金メダルというのは評価されるが、それはさらに手の届かない世界なので置いておく。つまり、日常を暮らしていて褒められたり、評価されることが極めて少ない。そのために多くの若者が自己確認=アイデンティティの確認ができない。分かりやすくいうと

「自分なんかいなくてもいい。必要とされていない。ダメな人間だ。何の役にも立たない」

というコンプレックスに苛まれ、悩み、苦しむ。生きている実感がない。「私なんか死んで方がいいんだ」という感覚。最近の「エヴァンゲリオン症候群」も近い。喪失感。勉強もできない。運動もできない。そんな若い人たち。でも、そんな彼ら、彼女らが一気に挽回できるものがある。何か?

芸能人になること。

俳優や歌手や作家。そんなものになれば多くの人に愛され、賞賛され、尊敬され、チヤホヤしてくれる。そう、若い人たちがよくいう「有名になりたい」というのは、そういう状態。

だから「芸能人になりたい」となるのだ。アイドルになり、キャーキャー言われたい。テレビに出られる。コンサートでステージに立つ。そんなことでアイデンティティを確認できて、生きている実感を持てる。芸能人志望の多くは無意識にそれを求めているのだ....。(続く)



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