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お客様は神様です!ーでは済まない時代。矢沢永吉の決断は正しい。 [映画業界物語]

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お客様は神様です!ーでは済まない時代。矢沢永吉の決断を考える?

矢沢永吉が特定のファンをコンサート出入り禁止措置を発表した。でも、昔から「お客様は神様」と言われる。そんなことしていいの?と思う人もいるだろう。でも、映画製作をしていると、矢沢の気持ちが、とてもよく分かる。まず、そのニュースを紹介しょう。 (J-CASTニュース、ORICON NEWSより)

矢沢永吉さん(69)の公式サイトが、迷惑なファンの一人を「コンサートへの一切の出入り禁止やファンクラブの強制脱会等の措置を取らせていただきました」と発表。その理由を「私設応援団を名乗る一部の集団が威圧や強要、一部のファンの飲酒による周囲への迷惑行為」が後を絶たないためと説明

矢沢永吉の目指す『どなたでも来場しやすいコンサート』への長きに渡る取り組みに対する妨害行為と判断せざるを得ない内容」といい、「これを看過することは、矢沢永吉の方針を自ら否定することにもなりかねません」

今後、A氏は「コンサートへの一切の出入り禁止やファンクラブの強制脱会等の措置を取らせていただきました」と報告。2019年1月21日の発表によれば、この人物は私設応援団の総会長をつとめている。だが、公式では私設応援団の結成は認めていない。(ニュース記事より)

上の記事を読めば「当然だよ!」と思えるかもしれない。が、芸能界では「お客様は神様です」という思いもあり、なかなかファンに厳しく言えない。逆恨みしてデマを言い触れ回る人もいる。こんなツイート見たことはないだろうか?

「今、人気の若手女優A子。この間、街で見かけたので手を振ったら、無視された。いい子だと思ったのに幻滅。二度と応援しない。ドラマも見ない!」

この手の人は本当によくいる。そもそもなぜ、道で知らない人が手を振ったら、それに応えなければならないのか? 「サイン頼んだら断られた」とかいう話もよく聞く。それもイベントでもないのに、道で頼まれてサインする必要はない。それにサインすることで、他の人が気づき、多数の人が集まって混乱ということもある。サインしてはいけない場合もある。

しかし、ファンの多くは「あの人は絶対に応えてくれる」「いい人だし、ファンを大切にしている」という思い込みがある。手を振らないだけで幻滅され、その後、ツイッターであれこれ悪口を書きまくる人もいる。人気商売。それは困るので、手を振り返す。嫌でもサインするという芸能人も多い。そこに矢沢が一石を投じる。

記事を読むと確かに酷い話と思え、矢沢の決断は支持できる。実際、僕もコンサートには何度も行っている。昔は本当に凄かった。暴走族の集会か!と思うような客が多かった。それが最近ではその手は激減しているように感じていたのだが、主催者側から見ると、まだまだ問題ある客がいるということだ。昨年のコンサートが矢沢の誕生日に当たった。ファンの一人が

「会場で『ハッピーバースデー』をみんなで歌い、クラッカーを鳴らして永ちゃんのお祝いしよう!」

とツイートした。それに賛同したファンが次々にリツート。それを読み「ファンに愛されているんだなあ」会場でファンから「ハッピーバースデー」を歌われると矢沢も嬉しいだろうなあと考えた人もいるだろう。そのあと、主催者側からやめてほしいとの発表。コンサート演出に支障が出て、他のお客に迷惑というのだ。

「えー、せっかくのファンの思いをー」

と思う人もいるだろう。が、違う。コンサートは矢沢の歌を聴く場であり、そのために演出があり、構成がある。それを客が勝手に途中で歌い出す。コンサートが中断してしまう。この曲が来て、あの曲が来て、トークなしで、ヒット曲!と続くから盛り上がる。それを突然に客が歌い出すのはどう?

ファンの集いではなく、コンサートだ。矢沢のファンだけでなく、音楽を聞きに来る客もいる。それを一部のファンが「おめでとう」の場にするのはおかしな話。でも、ファンからすると「永ちゃんにお祝いを伝えたい!」という熱い思い。「みんなで祝福したい」と思うのも分かる。が、それがコンサートの妨害行為になっている。

そんな背景もあり、迷惑ファン出入り禁止ということにも繋がってのだろう。とても、よく分かる話だ。映画を作っていても、応援してくれる人が多い。本当にありがたい。でも、中には暴走して、やってはいけないことをやってしまう人もいる。例えば、

「監督の映画に感動したので歌を作りました! それを毎週、喫茶店で歌っています。***のイメージソングと説明して歌います。応援になると嬉しいです」

これも先に「ハッピバースデー」と同じ。応援してくれる気持ちは嬉しいが、違法行為だ。便乗商法になってしまう。映画という商品を無断で使い、そのイメージソングだと言って歌う。著作権法違反でもある。「これはトトロのイメージソングです」と勝手に歌を作るのと同じ。ジブリに告訴されても仕方ない。

悪意はない。それでも、その歌に感動がないと「きっと映画もそんな感じなのね!」と思う人もいるだろう。素人の歌だと、「映画も素人の作品」と思うかも。応援にならない。それをスポンサーや関係者が聞けば

「え? イメージソングなんてあったの?」「誰が許可したの?」

と揉めるだろう。一部の矢沢ファンと同じ。応援のつもりで、いろんな人に迷惑をかけている。悪意がないので厳しく注意はできない。やんわり言っても分かってもらえない。厳しくいうと逆ギレして

「じゃあ、もう応援しない!」

になり、熱い想いがある人ほど傷ついてしまう。応援が迷惑になっていること伝えるのは難しい。慎重に対応する必要がある。

と言って、映画製作の場合。スタッフにそんな係がいる訳でもなく、時間も余裕もない。何より好意で応援してくれているので、あれこれ言わずにおきたい。矢沢にもそんな思いがあったはずだ。でも、そんな暴走ファンのために新しいファンがコンサートに来れない。迷惑する。と考えた時、長くライブをやるには、決断をせねば!と考えたのだ。

芸能人ばかりではない。政治家も同じ。自分を支持してくれる人。でも、その人が他の支援者に迷惑をかける。出入り禁止にしたい。けど、その人が激昂して、あることないこと言い触れ回るかもしれない。アーティストも同じ。皆、それによる反動。批判。ファン離れを心配してしまう。本当に難しい。

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