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表現の仕事は憧れだけではできない。「命がけでやる!」という思いがある者だけが成功する世界④ [映画業界物語]

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表現の仕事は憧れだけではできない。「命がけでやる!」という思いがある者だけが成功する世界④

日本人は10年間、与えられるだけの勉強をする。バイト先ではマニュアルを守って仕事。そんな生活を続けて来た多くの若者は、その種の価値観に縛られてしまい、自分がやりたいことがあっても、店や会社やまわりの人々に気遣い、我慢し、耐えて、同じ日常を繰り返そうとする。また、そんな価値観を刷り込まれていることに気付かない若者が多い。

もし、彼らがサラリーマンになるというのならいい。が、俳優になりたい。映画監督になりたい。歌手だ。小説家だ!というのなら、それではダメ。身近にもこんな若者がいた。本気で役者になろうとしている俳優の卵。応援していたが、「バイトがあるのでオーディションに行けない」いう。

また、店や同僚のためにオーディションに行くのを我慢できるということは、それほどの情熱がある訳でもないということ。もし、それで店長に叱られて「クビだ!」と言われてもいいじゃないか ? でも、彼はオーディションに行かない選択をした。つまり「俳優業」より「生活の安定」「まわりに迷惑をかけないこと」が大事ということ。

では、彼はバイト以外に何をしているのか?というと、演劇学校でレッスンを受ける。ワークショップに参加する。これも10年間の価値観に沿ったもの。何かをするにはまず学校。演劇や映画作りが学校で学べないことに気付いていない。こんな若者もいた。仕事依頼が来る。

「すみません...前々から決まっていた友達の結婚式があるので行けないんです...」

俳優業より、友達の方が大事ということ。どれだけ真剣だといっても、彼の中の価値観は「演じる」ではなく、「友達」が上なのだ。そのことで彼に声をかけた業界人は「彼は真剣に俳優をしたい訳ではないな...」と判断する。二度と声をかけない。その話は関係者に伝わり、彼はさらにチャンスを失う...。

つまり、本気なら「今日は同窓会だから」「友達と飲み会あるし」「本日はゆっくりしたいから」「バイトがあるから」なんて考えない。チャンスがどれだけ貴重なものか?知っている。

大手テレビ局の仕事なら、誰でも大きなチャンスと思うだろう。しかし、そんな展開はいきなり起きない。小さなチャンスを大切にして、それを繋げて行く。それが大きなチャンスに繋がる。タダ働きもある。それでも顔を覚えてもらえれば...とがんばる。

でも、アルバイト生活をしてきた彼らは1時間いくらの価値観。技術も実力もないのにせっかくのチャンスを逃してしまう。10年間の学校時代に刷り込まれた価値観が邪魔をして、映画界や芸能界で前に進めない典型的なパターンとなる。

大切なのは、死んでも撮りたい映画があるのか? どんな小説を書きたいのか? 芝居がどこまで好きなのか? 他の何よりも、その表現をしたい。そんな強い思いがあるかどうかだ。世間の価値観に縛られてはいけない。心を解き放ち。本当に自分がしたいことは何なのか?それが何よりも大切なものなのか?それをまず確認することだ。

だから、死の物狂いで走り続ける映画バカや俳優バカが生き残る。ブランドやまわりの視線が大事な人、マニュアルに捉われる奴は消える。憧れだけではできない。人が何というか?なんて気にしてはいけない。死んでもやるか?と自分に問うところからがスタート。そこまで出来ない...というなら表現の仕事をやるべきではない...。

(つづく)


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