地元の人は「明日にかける橋」を3度目で感動する理由? [地方映画の力!]
地元で作られた映画。地元の方は興味津々で観てくれる。「どこで撮影しているんだろう?」ワクワクしながら観るが、「全然、感動できなかった〜」という人がときどきいる。或は「ストーリーがよく分からなかった〜」という方もいる。映画が詰まらなかったのか? 難解だったのか?
そうではなく、地元の人は通常の映画とは違った見方をしてしまうからだ。本来は「ストーリー」を追う。「結末はどうなるのか?」想像する。主人公に共感。応援したくなる。ところが、地元映画の場合。地元の方の多くは「どこで撮影されているか?」をまず観てしまう。「え?ここ、どこ。あ、三丁目の公園だ! 映画で観ると立派ねえ〜」「あ、ここ知ってる。市役所の裏のお店。行ったことある!」と考えてしまう。
次に「あ、この人。鈴木さんだ! あーエキストラで出たんだ〜」「えー、川田君だー。台詞までしゃべってる〜」「山田さんまで、主人公と一緒の場面じゃん!」とか、友人に目が行く。さらに、出演をしている人は「あー私のシーン。カットされてないかな? 芝居が下手だから切られても仕方ないけど。次のシーンだよね。。。。どーかな??? あー出てる!!あーーアップになった〜ウソ〜」と思いながら観る。もう、お分かりだと思うが、
①町のどこで撮影されたか?気になる
②友人が出ているのを探す
③自分のシーンを確認する。
この3つに集中してしまうので、ストーリーが眼中にないことが多い。物語が把握できなければ感動もできない。こうして地元の人には「感動できなかった」「ストーリー」が分からなかったという人が出てしまう。
では、もう1回観る。でも、出演している人は自分のシーンがカットされていなことを確認しているので、次は友人のシーンを確認する。他にも誰か知り合いが出ていないか探してしまう。結局、2回目もそれに集中してしまい、ストーリーが分からない。よし、もう一度観よう! こうして、やっとストーリーが分かり、感動した。泣けた!と思える。
まあ、大変だが、これも地元映画でしか味わえない体験だ。さらに!今回の「明日にかける橋」は昨年末の地元・完成披露試写会から再編集!2分長くなり、音響効果も全てリニューアルした。というのも、試写会を開いたホールと、今後上映される映画館では音響設備が全く違う。映画館のスピーカーシステムは非常に優秀。段違いなので、音と音楽は全て5.1chステレオで録音し直した。音楽もさらに2曲追加。オーケストラで録音してある。
シネコンのシステムで上映すれば、素晴らしい音と映像が体験できる。ラストの花火大会など、まるで会場にいるかのような臨場感。音が客席を取り囲むように流れる。先日も試写会と東京の映画館の両方で観てくれた方がこう言っていた。
「音が違うとこんなに違うとは思わなかった。10倍感動して、10倍泣けました。本当に凄かったです!」
なので、ぜひ、地元の方は地元のシネコンでご覧下さい。10倍感動します。そして、試写会を観てない方はぜひ、2度3度観てくださいね。3度目に超感動するはずですから。
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