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「クレヨンしんちゃん 爆盛!カンフーボーイズ〜拉麺大乱〜」は大人が観るべき涙の感動作。隠しテーマは「戦争」?ぜひ、お子様と! [映画感想]

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映画ファンなら知っている映画版「クレヨンしんちゃん」は名作の宝庫であること。涙と感動で、子供を連れて行ったお父さんが泣いてしまうという作品もある。今回もそれ! このタイトル。ポスターからは絶対に想像つかないが、クライマックスは涙と感動。

このシリーズ「大人帝国の逆襲」もそうだし「サボテン大襲撃」もそうだし、今の日本人が忘れている大切なことを伝えている。大人の社会派ドラマでさえテーマにできない現代の問題を描いている。今回もテレビドラマや大手映画会社が作る実写映画では絶対にできないテーマ。

そして、クライマックスはまさかの号泣。隣に座っていた父子。お父さんの方が泣いてしまい、子供が不思議そうな顔。でも、そうなんだ。それが「クレヨンしんちゃん」の映画版。この映画を見たある女性がいった。「もしかしたら、そんなお父さん、お母さんに向けて、この映画は大切なことを伝えようとしてるんじゃないかな?」

その通りだと思う。ネタバレになるのでオチは言えないが、今回の隠しテーマは「食品問題」と「戦争」子供たちは笑って笑って、ハラハラして映画を観られて、大人たちは最後に号泣。ぜひ、お子さんを連れて観に行ってほしい。

ちなみに「サボテン大襲撃」篇の解説はこちらで書いている。これはDVDで観れる=>http://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp/2016-04-02-5


(ネタバレー素晴らしいテーマ!)

 今回の作品。2つの隠しテーマがある。1つは先にも書いたが「食品問題」その中でも「添加物」それが入っていることで、子供達がキレやすくなる。落ち着きがなくなる。という問題がよく言われている。それをラーメンで再現したのが今回の「しんちゃん」。ファーストフードも同じで、添加物が慣習性となり、栄養もなく危険なのにまた食べたくなる。

それを指摘したのがドキュメンタリー映画「スーパーサイズミー」だ。アメリカ人の監督、自らが毎日3食、マクドナルドを食べ続けるという日々を記録したもの。次第に中毒になり、マックを食べずにいられなくなるが、体はどんどん悪くなり、落ち着きがなくなる。イライラする。と、まさに「しんちゃん」のラーメンだ。数週間後にドクターストップがかかり中止されるのだが、それがファーストフードの実態だと伝える。今もTSUTAYA等でレンタルできるので、興味があれば見て欲しい。

さて、2つ目のテーマ。こちらが素晴らしい。通常の物語なら、カンフー姉さんが力を得て、悪を倒してメデタシメデタシになるのだが、そこは社会派「しんちゃん」それでは終わらない。姉さんが暴走。些細な悪まで追求するようになり、いきすぎた正義を振り回すようになる。これは何かと言うと、アメリカを皮肉っているのだ。正義という名のもとに他国を攻撃。悪は滅びる!と世界に宣言する。

姉さんがやっていることはそれと同じ。正義なんて勝手なものであることを訴える。そして正義があれば、相手が悪であれば、攻撃し、懲らしめていいのか? それを訴える。つまり、姉さんを別のカンフーの達人が倒す、懲らしめても、それは同じ。正義を掲げ武力で相手を倒すことの無意味さを伝えているのだ。では、どうすればいいか? 従来の子供向けアニメでは、それでよかった。武力で悪を倒してバンザーイ!が全てだった。

しかし、今の時代は何が正義か? 何が悪か?が問われる。そこで映画「しんちゃん」が出した結論こそが、あのクライマックス。武力ではなく、ラブ&ピース。あの歌だ。僕が子供の頃には小学校の運動会等で輪になって踊ったことがある。まさか、それが来るとは!!!! しかし、なぜか、あのシーンで涙が溢れる。隣に座っていた子連れのお父さんも泣いていた。

でも、そうなんだ。武力で相手を倒しても残るのは恨みだけ、遺恨の連鎖が続くだけ。大切なのは正義を掲げることではない。戦争するとき、どちらの国にも「正義」がある。それを盲目に信じてしまいがち。それは違うよ!というのが、今回の「しんちゃん」映画のメッセージなのである。ぜひ、観て欲しい。



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