明日にかける橋ー編集日記 あとこれだけの作業がある!? [ポストプロダクション]
残りの作業について書いてみる。編集作業は間もなく終了するが、その前に秋風景撮影のために地元へ。紅葉を中心に、秋らしい風景をいくつか撮影。それを持ち帰り、これまで編集した本編映像に入れ込む。これで地元の美しい四季を劇中で見せることができる。これは企業映画ではなかなかできないこと。四季撮影は多額の費用がかかる。太田組方式だからこそ僅かな予算で可能となる。以前に詳しく書いたので今回は省略。
音楽制作はすでにスタートしている。それとは別に効果音をつける作業が待っている。夏の物語なのでセミの声、虫の声。それだけでなく足音。扉の音。時計の音。撮影時に現場で録っているものもあるが、音も演出。その場ではしない音もつけることで物語が際立つ。
さらに「ドーン」とか「ガーン」とか、衝撃の展開があったときに聞こえる効果音もつけねばならない。そして、すでに録音されている音を「整音」する。映画館でみるときに観客が見やすいように、音を一定にして、小さな音は小さく、大きな音は大きく。それらをステレオにして、右から聞こえる。左から聞こえるというバランスをつける。
映像処理もスタートしたが、まだまだ時間がかかる。まずカラレコ。 3台のカメラで撮影しているので(いや、4台だ)それぞれに色合いが違う。それを統一する必要がある。また、同じカメラでも場所によって明るさが違う。それも統一。あるいは演出として画面を暗めにする。明るくする。赤みを強くする。画面を青くするいうこともせねばならない。
あと、合成。1989年が舞台なので、現在の街で見かける看板が写ってはまずい。劇中では当時の看板が上がってなければならないのだ。と言って、それをいくつも作るのは費用が大変。なので、合成で対応。劇中に登場する銀行も現在ある銀行を撮影するわけにいかない。架空のものにして看板を合成せねばならない。あと、花火を見上げる俳優たちの合成。花火大会で実際に俳優を呼び撮影するのは大変。なので、別に撮ったものを合わせる作業も必要。
こんなふうに完成まではまだまだ作業が必要だ。ただ、編集作業は僕が1人でやっていたのに対して、これらの作業はその道のプロフェッショナルが参加。進めてくれている。本当にありがたい。あとは時間との戦いだ。
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