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ギラギラした個性派俳優がいなくなった日本映画を感じる [映画業界物語]

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ギラギラした個性派俳優がいなくなった日本映画を感じる

「悪名」シリーズ「兵隊やくざ」シリーズと1970年代初期の大映映画を続けて見ている。脇役がとても魅力的。子供の頃に見た映画やドラマで顔は知っているが、名前は知らない俳優さんたち。本当に素晴らしい。個性的で、胡散臭くて、ズルそうで、いかにもヤバイ感じ。上田吉二郎とか、中村鴈治郎とか、本当に凄い。1カットしか出ない女中さんまでいい。

そう考えると、今は日本映画の俳優層が薄くなったということ。あの時代は映画会社に大部屋というのがあり、東映なら川谷拓三とか、室戸日出男とかいう個性派がいた。それが映画界が斜陽で俳優をかかえなくなった(東宝は今もわずかに俳優を抱えている)俳優事務所はCMに出られるような二枚目、可愛子ばかりを育てるようになり、先の個性派が出て来なくなったのだろう。

東映1971年の映画。鶴田浩二主演の「博徒 外人部隊」も俳優陣が素晴らしい。安藤昇、小池朝雄、室戸日出男、渡瀬恒彦、若山富三郎、敵の暴力団組長が内田朝雄。出てくるだけで皆、胡散臭く、怖い。一つには時代もあるだろう。戦後からの復興期に育った日本人と、バブルを経験して、不況が続くとは言え、従順になることを教育された今日の日本人。違ってくるのも当然かもしれない。

ワークショップをやっていても、普通の兄ちゃんが多く。この人ならでは!の個性がないことがある。その意味で昨年11月は非常に個性的だったが、俳優は演技力も必要。その両方が欲しい。そんな意味を込めて、個性を持たない若手には個性を探し。個性ある人には演技力の伸ばし方。指導させてもらう。俳優の魅力を見いだすのは得意。次の日曜日に行う。


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次の日曜はワークショップ。なのに応募者少なめ!?=でも、参加者にとってはお得! [WS]

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来週の日曜はワークショップ。なのに応募者少なめ!?=でも、参加者にとってはお得!

いよいよ来週の今日がワークショップ。3年ぶりに開催した昨年の11月に続く第2回目。前回は年齢層が幅広く、個性派揃いで楽しかった。評判も良く、俳優諸氏は「気づかなかった自分の力や個性を確認できた」と好評。そう、俳優は自分のことがなかなか分からないもの。実力を磨くだけでなく、自分を知ることも大事なのだ。

こちらもいろんな俳優さんと出会えたこと。ありがたい、いざ、次回作!となった時に「あー今回のこと役。ワークショップに参加してくれた***君。ピッタリだよなあ」と言うことがよくある。もちろん、オーディションをすれば何百人でも集まるが、1人20分少々しか時間が取れない。本当に力を見極めにくい。その点、ワークショップは4時間ほどできるので、その俳優の個性、実力、適正といろいろ分かる。また、印象的だった参加者に合わせて役を書くこともある。

そんな訳でで3年前の参加者からは3人。次回作に出てもらった。皆、期待通りでありがたかった。やはり、オーディションと違い、ワークショップで出会った俳優は間違いがない。そんな訳でで毎回、10数名の応募があるのだが、今回、募集が1月と言うこともあるのか?応募者が少ない。以前に来てくれた***さんとか、来てくれるといいな〜もう一度、その力を確認したい。と思うのだが、応募がない。

まあ、参加者にすれば少数の方が何度もセリフを読む機会ができるし、より時間をかけた指導を受けられるのでお得ではある。そんな意味で今回は参加者にはプラスの大きいワークショップとなる予定だ。まだまだ、間に合うので我こそは!と思う方はぜひ、応募してほしい。お待ちしている。

詳しくはこちら=>https://cinematic-arts.blog.ss-blog.jp/2020-01-29



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俳優の長所と欠点。分析します!=太田組ワークショップのマル秘レッスン? 【参加者募集中】 [WS]

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俳優の長所と欠点。分析します!=太田組ワークショップの[マル秘]?レッスン? 参加者募集中

映画監督業は探偵に近いという話を書いたが、ワークショップでも同じだ。俳優という職業はセリフを覚えて、それをしゃべるだけのものではない。簡単にいうと自分を探す旅を続ける人たち。他人をあれこれ演じることにより、自分を見つけようとしているのだ。その自分を知ることで、より他人を演じることができる。また、自分に近い役を演じることでより魅力的になる。

だが、俳優のみならず、自分というのは一番分からない存在なのだ。例えば長所と短所。それを把握するだけでも難しい。ある若手女優さんと話をしていて「私は声が魅力だから」というのだが、それは長所ではなく短所。その声質のために損をしている。

ある俳優は見た目がパッとしない。本人は背が高くて、細身の方がかっこいいと思っている。世間ではそうだ。でも、俳優業なら見た目が悪い方が得。カッコイイ奴はたくさんいる。芸能界ではデブ、チビ、メガネが強い。内山君とか、伊集院とか、松村とか、どれだけテレビに出ている? 逆にカッコイイJ系のタレント。何人生き残っている?

それらは分かりやすい例だが、そんな風に自分の長所を短所だと思い込んでいる俳優も多い。そんな人たちが多いので、僕はワークショップ時に、長所、短所を分析。本人に伝える授業をしている。監督というのは往々にして自分のイメージする役に俳優を当てはめ、その上で足りないものを指摘することが多い。が、僕は逆。その俳優の良さを分析して、そのための役を書いたりする。

だから、太田組作品に出る俳優たちは主役から脇役まで皆、魅力的だとよく言われる。自分のイメージに近づけても100%にはならない。でも、本人の魅力を生かしたら他の誰にもできない100%な演技ができる。それをワークショップでもやっている。どんな俳優でも、経験があってもなくても、今、演技力がなくても、必ず長所がある。短所もある。それを分析し見つける。

それに気づくことで俳優は大いに成長するし、欠点の克服もできる。演技力を磨くということはそういうこと。興味ある人はぜひ、ワークショップに参加してほしい。2月9日に2回目を東京で開催。

詳しくは=>https://cinematic-arts.blog.ss-blog.jp/2020-01-22




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オーディションが苦手な俳優さん。監督にアピールする方法レッスンあり。参加者募集中! [WS]

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太田監督による俳優のためのワークショップ=オーディション対策レッスンって何するの?

ワークショップの2回目を2月上旬に行う。通常の監督なら、何かシナリオを用意して、それを俳優が演じ、監督が指導する。あるいはエチュードをするというパターンが多いが、僕の場合は少し風変わりだ。

まず、オーディション対策コーナー。多くの俳優はオーディションを受ける。「500回受けて1回小さな役がもらえれば上出来」とかと言われる。俳優業はなかなか大変。だが、それを選ぶ側。つまり、私の立場も大変なのだ。時は20分で5人を相手する。1人で割ると4分。そんな時間でその俳優の演技力を見抜けるもの?

つまり、短時間に自分の力を発揮できる俳優が認められるのがオーディション。30分くらいあれこれ話して、緊張が解けると実力が出る俳優もいる。そんな人が5分のオーディションで実力を発揮できるか?そんなこともあり、長時間できるワークショップを企画している。が、現実は短い時間でオーディション。それをどう克服するか?というレッスンもする。

オーディションでは最初自己紹介。次にセリフを読む。その自己紹介でも、ちょっと考えてやれば全然違うのに、それに気づかない俳優が多い。日本の学校や会社では目立つと嫌われる。が、映画の世界。芸能界は目立たないと消えて行く。なのに、多くの俳優はバイトの面接のような自己紹介をする。何より自分自身を把握、長所短所を理解していないこと。明確な目標を持っていないことまで全て見えてしまう。

その段階でセリフを読んでもらわなくてもアウト。なぜ、そこを事務所は教えないのか?とさえ思うが、マネージャーたちも監督視点でものを考えることができないからかもしれない。であれば、監督はどんな視点で、どんな観点で、どんな部分を見て、俳優を決めるか?それを把握してもらう。そのことでオーディションに対する取り組み方が変わり、評価されるはず。

詳しくは太田組マル秘条項なので書かないが、これはどのワークショップでもやっていない。他にも色々あるが、別の機会に紹介する。俳優として新たな飛躍をしたい人はぜひ、2月のワークショップに応募してほしい。

詳しくは=> https://cinematic-arts.blog.ss-blog.jp/2020-01-09



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待っていてもチャンスは来ない世界。監督業も俳優業も同じ=嫌われても動かなければダメだ。 [映画業界物語]

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待っていてもチャンスは来ない世界。監督業も俳優業も同じ=嫌われても動かなければダメだ。

アメリカから帰国、映画監督を目指し、

アルバイトをしながらシナリオを書いていて時期がある。当時というか、今でもそうだが、監督になる王道、近道というのはすでに閉ざされていた。映画会社に入り、10年助監督をしたら監督になれる。という映画黄金期のシステムは崩壊していた。

高校時代から日米の監督がどのようにして夢を掴んだか?を調べ、できることをしてみた。シナリオを書いて売り込むこと。あの「ロッキー」のスタローンはあのシナリオを書き、ユナイトに売り込んだ。自身が主演するという条件で。

最近でいうと、ある青年が自作のシナリオをワーナーブラザースに売り込み。監督も任せられた。それがクリストファーノーラン。映画は「バットマン ビギンズ」だ。「今までのバットマンは違う。これこそが本当のバットマンだ」とプレゼンしたらしい。だが、そんな売り込み日本人は苦手。また、飛び込みでは会ってもらえない。相手にしてもらえないことも多い。

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学生映画コンクールで賞を取るとか、

親が芸能人であるとか、何かがないと、なかなか認められない国。おまけに僕は営業が下手。話すのは得意だが、自分や自身の作品を売り込むのは苦手。広告代理店の友人とか見ていると、その辺がとても上手い。そもそも、クリエーターというのはそこが得意でない人が多い。作品を作るのと、それを売るのは別の資質だ。

「空手バカ一代」を読むと、極真会を作った大山倍達はカラテでは誰にも負けないが、本部建設の資金を集めるために、資産家にお願いして回るのが一番辛かったいう。その気持ち。とてもよく分かる。そんな時、島田紳助さんがテレビで言っていた。

「努力した奴は必ず売れる。

芸人は皆そうや。ただ、芸をする。笑わせるというだけではアカン。岡本夏生でもレースクイーンで人気出たけど、当時から自分の写真入ったテレフォンカード作って、仕事したスタッフさんに配ってた。またお願いしますと頭下げてた。ダチョウ倶楽部も努力した。どっちも絶対に売れると思てた。あいつら売れたやろ?努力せな売れへんねん」

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いいシナリオを書くだけではダメ。

懸賞に出して待っているだけでは無理。テレフォンカード配らなくても、いろんな人に会って、アピールして、覚えてもらう。監督業も同じだと感じた。それは俳優業も同じ。思い当たることが最近は多い。太田組に出演した若手。

その後、一度も連絡ない。こちらから電話しようと思ったけど、勘違いするといけないから止める。次も呼んでもらえると思っているのだろう。あるいは2年前のワークショップで気になった役者。今回も来れば...と思うが応募はない。知らないのか?前回、役がもらえなかったからか?彼らの思いは分かる。

「僕なんか連絡しても」

「何度も参加したら嫌がられるかも」

「迷惑じゃないだろうか?」


そう思っているはず。僕自身がそうだった。シナリオを見せてダメだしされたら、もう一度!とは言いずらかった。が、それでは何も変わらない事。あの頃に痛感した。動かなければだめ。足掻かなければいけない。


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太田組作品に出演する俳優が毎回、輝いている理由?=そもそもの始まりはあの国民的女優さん! [映画業界物語]

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太田組作品に出演する俳優が毎回、輝いている理由?=そもそもの始まりはあの国民的女優さん!

「太田組に出る俳優さんたち。毎回、魅力的ですよね。もともといい役者なのに、太田組では特に輝いている。その人の作品ベスト3に入るものが多い。何で太田監督の作品に出ると皆、輝くんですかね?」

これも時々聞かれる。嬉しい話だ。答えは先の記事で書いた通り。ほとんどの場合。その俳優さんに合わせた当て書きだから。その人が輝くような役にして、物語にしている。それでいて他の作品では見せない。見られなかった魅力を引き出す役にしてあるから。

ファッションでいえばオーダーメイド。その俳優に合わせてデザインし、身の丈を図った衣装なのだ。多くの場合。役という衣装が用意され、それを着れるように俳優が頑張る訳だが、努力だけでは行かないことがある。痩せることはできても、背を伸ばすことはできない。それを演劇学校では「どんな役でも演じられる俳優になれ!」と教えるが、できないものはできない。

それなら、その人の魅力が発揮できる役を用意した方が有効だと僕は考える。始まりは藤田朋子さんだった。ある日米合作映画でご一緒して、その後、僕が監督デビューしたら「太田さんの映画に出たい!」と言ってくれた。国民的俳優が僕の映画なんかに出ないでしょう?と最初は冗談だと思ったらマジというので、考えた。

先の法則に従い、彼女がかつて演じたことのない役。それでいて藤田朋子の魅力が全開になること。もちろん、物語の中に役として定着することは当然だ。これはルービックキューブの6面を同時にあわすような作業。5年ほど考え、藤田さんが出演した舞台をヒントにある役を思いつく。「向日葵の丘」のエリカである。帰国子女、映画が好き、お茶目、でも、悲しい過去を抱えている。「けど、多忙な女優さんだし、事務所に断られたらどうしよう?」と不安だったが、出演してくれた。

それもお願いしてもいないのに、髪を金髪に染めて熱演してくれた。髪の色を変えるというのは俳優にとって大変なことで、他の仕事に差し支える。にも関わらず、そこまでしてくれたのは役に対する熱いものがあったからだ。藤田さんは見事にエリカを演じてくれた。そのあと「次回もよろしくね!」と言ってもらえたので、次の作品でもシナリオの段階で藤田さんの役を考えた。これまでに演じたことのない。それでいて魅力的な....。前回は5年考えたが、時間がない。

朝起きてから寝るまで藤田さんの役を考える。何日も考える。そして思いついたのが、「バックトウザ・フューチャー」でいうドク(クリストファーロイド)の日本版とも言える。里美先生の役。「明日にかける橋」だ。ドクとは違う、泣かせる場面もある。これもあとで「ドクは一番美味しい役じゃない?」と喜んでくれたそうだ。

しかし、国民的俳優である藤田さんに出てもらえる意味は大きい。作品クオリティが確実に上がる。名優の力は絶大。ありがたい。そんなわけでシナリオを書くときは、毎回、今度も出てもらえるのなら、どんな役がいいか?で苦闘する。嬉しいことだが、大変な作業でもある。


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ワークショプで出会った実力派たち。何が決め手で映画出演になったのか? [映画業界物語]

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ワークショプで出会った実力派たち。何が決めてで映画出演になったのか?

前回のワークショップ。探していた人材を見つけた。40代おじさん。10代男の子。あと、怪しい役1人。もちろんずば抜けていい役者がいれば、その人に合わせた役を作るつもりだった。あるいはすでに上がっているシナリオに登場する役を、その俳優に合わせて直すことも考えていた。

が、基本はワークショップ。若い人たちの勉強になればと思っていた。実際にやる気ある人材が見つかり、撮影に参加してもらった。残念な例もある。以前、僕の映画に出てくれた俳優も参加していた。彼の実力はよく知っている。「来なくてもいいのに〜」と思ったが、芝居を見て感じた。

「別のキャラだが、今回のあの役も彼で行けるかな?」

他にも候補者がいたが、彼がダントツ。最終日に決戦で決めようと思ったら、彼は来なかった。それはもう実力ではなく運がないと言うこと。残ったメンバーの中から決める。残り候補者3人の内1人は来れないと連絡。残りは2人。が、その内の1人は早引きするといい。決戦ができず、残り1人に決定か?と思ったら、来れないはずの1人が来て決戦。彼が勝ち残った。本当に誰を選んでもいいくらいに実力派ばかり。最後は運だった。

若手の方も、決戦となった。

実力は互角。ルックスも互角。後日、スケジュールを聞くと片方がアウト。もう片方はオーケー。それで決まった。3人目はもう向かうところ敵なし。他に候補になる役者はいなかった。ただ、彼も実力がある訳ではない。キャラがいい。それでも彼の演技を実際に見れたことで確信を持てた。行けると。

そんなことで、それぞれに鈴木杏や田中美里、板尾創路と言うすごい面々と共演してもらった。事務所が大手とか、売れている俳優とか、過去に有名作に出ているとか言う俳優たちではないが、第一線の人たちに負けない芝居を見せてくれた。こんな風に探せば、できる役者たちはいる。が、小さな事務所にはオーデイション情報がいかないことが多い。だから、チャンスがない。

あるいは5分10分のオーディションで実力発揮できない俳優もいる。でも、変に器用な奴より、そんなタイプに本格派がいる。その意味で今の映画界はなかなかの人材が見つけにくい環境。だからワークショップの意味は大きい。今回も名もなき実力派との出会いを期待している。(写真は前回の様子)

参加者募集中=>https://cinematic-arts.blog.ss-blog.jp/2019-10-28



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【参加者募集】太田隆文監督のワークショップ開催! ー「次回作に出てもらえる実力派俳優を見つけたい!」 [WS]

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【参加者募集】太田隆文監督のワークショップ開催! ー「次回作に出てもらえる実力派俳優を見つけたい!」

 3年ぶりのワークショップ。とても好評だったので、2回目を開催する。目的は若手俳優たちとの新しい出会い。映画製作のときは毎回、オーディションをするが200人もの俳優を1−2日で審査せねばならない。4人1組で、15分くらい。本当に短い時間だ。

 それでも、その中からキラ星のような新人を見つけ出すのだが、俳優の中には人見知りが激しいタイプや短時間で実力を発揮できない人もいる。時間をかければ、素晴らしい演技を見せる人。じっくりと説明を聞けば、的確な芝居をする人もいる。が、オーディションで時間をかけ、じっくりと説明することはできない。

 そして、やる気も実力もある役者なのに事務所が弱小。或はフリーなのでオーディションに呼ばれない人も多い。なので、ワークショプを開く。事務所がどこか?所属しているいないは問わない。時間をかけ、演技をしてもらう。

僕も時間をかけて説明。現場の話。出演してもらった有名俳優やベテラン俳優の話なども紹介しながらエチュードや台詞読みをしてもらうことで、短時間では見つけられない実力派を探したい。次回作に出てもらえるような俳優との出会いを楽しみにしている。

(日時)2月9日(日)午後1時30分〜4時30分

(場所) 東京 大塚(詳しい住所は参加者のみに伝えます)

(参加料) 5000円(当日払い)

(参加資格)自称プロの方。初心者向けのレッスンでなく、経験ある人のスキルアップが目的

(受講者数) 8〜10人くらい。


(講師) 太田隆文監督(実際に撮影で使った台本等を使い芝居をしてもらい、太田監督が指導します)

 希望者は以下のアドレスに、希望理由。名前。住所。携帯番号。所属事務所(フリーも可)等を書き、顔写真付きのプロフィール(履歴書)添付し送ってください。希望者多数の場合は審査の上で、連絡させて頂きます。

 (連絡先はこちら)メールを!=>青空映画舎 aozoraeigasya@yahoo.co.jp


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デビューから15年。ネクスト・ゲイトを目指すためには? [映画業界物語]

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デビューから15年。ネクスト・ゲイトを目指すためには?

映画監督業は80、90歳まで仕事をするという話を書いたが、誰もが出来るとは限らない。健康問題があるし、それ以上にヒットを取らないと依頼が来なくなる。80歳どころか現在でも、40代の監督でも多くは副業で生活している。年に1本監督できる人は日本に数人しかいない。そんな厳しい世界で、この先もやっていけるのか?と、不安になる。

今年は2020年。僕のデビュー作「ストロベリーフィールズ」を監督したが2005年。つまり15年目だ。ついこの間、デビュー10周年だったが、全く気づかずにその年を終えた。なのにもう15年。15年で6本。単純計算で2.5年で1本ということ。映画は企画から完成公開まで最低でも1年。下手すれば3年。そう考えると「まずまずね」と言われる。

ま、毎回、宣伝にも参加するので、そのくらいのスタンスになるが、先輩でも1本撮っただけで、その後は監督作品なし。10年間1本も撮っていないという人もいる。それに比べたら恵まれている。にも関わらず僕はワガママで、やりたい作品しかやらない。合わない作品。興味が持てない映画はしない。その代わりやるときは毎回遺作のつもり。過労で本当に死にそうなる。

でも、あまり真剣にやるから「ギャラいらないんじゃないの?」と言われたり、製作会社から「監督料安くても真剣にやるから、もっと下げよう」と思われたりもした。まあ、そんな連中とは距離を置き、いいもの作ろう!というスタッフとだけ仕事をするようにしている。が、そろそろ、もう一つ上のステージを目指し、よりいい作品を撮るにはどうするか?も考えていかねばならない。

現在の太田組スタッフは皆、素晴らしい。俳優部も毎回、素敵な面々が出てくれる。プロダクションと癒着しない。キャスティングも横槍はなし、人気があるからとアイドルを起用したりはしない。金を抜くことしか考えないPも排除。映画作り環境としてはかなりいい。では、次にすべきことは何なのか? あれこれあるのだが、考え中だ。


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映画人生を送っていると実感できない年月の流れ=でも、同級生は来年で定年?! [映画業界物語]

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映画人生を送っていると実感できない年月の流れ=でも、同級生は来年で定年?!

久々にテレビを見て、あれこれ感じた。どうも僕は未だに17歳の気分で、今も「だから大人は信用できない」とか言ってしまうことがあるが、お前こそが大人だろ?と言われる。来年にはもう60代に突入。信じられない。今、50代というのも信じがたく、40代も実感ないままに終わっている。30代?それならありかな? でも、発想は未だに17歳から進歩していないだろう。

実感がない理由には結婚をしていないということがある。子供の成長を見つめることで、年月を感じるものだ。また、会社員なら、新入社員が入ってきたり、課長や部長に昇進したり、定年を迎えたりで実感する。映画の仕事を、それも結婚せずに続けていると、時の流れを感じるのは難しい。髪はすっかり白くなったが、年齢による老化をあまり感じない。

でも、考えてみると身の回りでは月日が流れている。友人の娘。この間までモーニング娘。の矢口ファンだと言う中学生だったのに、今は働いて家計を助けているという。静岡の友人は来年、定年なのですでに準備を始めたと年賀状をくれた。お世話になった方が定年後も会社で働いていたが、春から完全にリタイヤーとか聞くと、やはり時代の推移を感じる。

撮影現場でも今や僕が最年長。19歳の時に映画の仕事を始めたので、(その後、留学してブランクあり)あの頃は20代が周りにおらず、上の先輩は30代。「ウエストサイド物語」公開の年に生まれたというと、先輩たちから「ついこの間だろ!」と言われた。が、今や、現場の後輩たち、俳優たちは昭和、どころか平成生まれ。あと十数年で令和生まれも出てくるだろう。

僕が子供の頃に、2時代前というと明治。そう、明治生まれのおじいさんと仕事するようなものなのだ。しかし、実感がない。矢沢永吉は昨年で70歳だが、まだステージに立ち続けている。それでも秋のライブでは体調不良で公演延期。デビューして初めてのこと。「60後半から体のあちこちに問題が出てきた」という。だとしたら僕はあと5年後くらいからだろう。まだ、実感しないが、そういう年齢なのだ。



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なぜ、人は夢を否定したがるのか? 若い人を抑え付けようとするのか?=自分の知らないものを否定、拒否してしまう日本人 [映画業界物語]

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なぜ、人は夢を否定したがるのか? 若い人を抑え付けようとするのか?=自分の知らないものを否定、拒否してしまう日本人

高校時代「映画監督になる!」というと、あらゆる人たちが反対した。親、親戚、教師、友人、近所の人。だから、なるべく彼らとは話さないようにしていたのだが、あれこれ言われた。

「世の中甘くない」「夢はしょせん夢だ」「そんな簡単に行かない」「才能あるのか?」「無理に決まっている」等々。

 しかし、あとで考えると、その大人たちの中で映画界で働いたことがある人は誰もいなかった。友人が映画の世界で仕事していたという人もいない。つまり、自分たちが知らない世界のことをあれこれ、「厳しい」とか、「才能が必要」とか、「甘くない」とか想像で言っているだけだったのだ。

 要は「諦めろ」「やめておけ」といいたい人ばかりだった。いずれにしても自身がやったことがないこと。経験のないことなのに、あれこれ注意、忠告してくるのだ。なぜ、何ら根拠のない、経験もないことをアドバイスしたがるのか? もうひとつ言えば、ほとんどが、こちらから相談した訳ではない。聞いてもいないのに先方から、あれこれ言っていることが多いのも特徴。

 その背景は友人や後輩。或は子供たちを「応援したい」「役に立ちたい」「酷い目に遭わせたくない」という本来、優しさから忠告したり、アドバイスしてしまうだろう。傷ついたり、人生を台無しにしたり、辛い生活を送ってほしくないという願いからの言動だ。
 
 だとしたら、なぜ、自分の知らない世界。或は経験のないことを「簡単じゃない」「世の中甘くない」と決めつけて、相手の夢を否定したがるのか? 自分がよく知る世界で、こんな問題がある。こんな厳しい側面があるというのなら分かる。知らない世界を、経験のないことを「やめた方がいい」と諭すのはどういうことか?

それを「親切心」だけで理解するのは厳しいものがある。本当の親切とは、自分ができることで応援する。知っていることを伝える。危険な部分を教えるということであり、知らないこと。経験のないことを忠告することではない。それは横暴であり、本人からすれば邪魔されているだけと思える。

人には自分が経験していない未知なものに対して不安感がある。その知らないものに関して、聞きかじった知識でも、勝手な想像をして、先の「親切心」という名目で止めようとする。が、それは単に古い価値観や自分が知る方法論から離れられないだけではないか? 自分の知らない世界や未経験のものを否定したいだけではないか? その発想が近年の日本をダメにしているのでは?と考えたりする。


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太田隆文監督作品。6点セット。2005ー2020 もう売ってないもの。まだ、売ってないものもありますが。。 [My Movies]

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太田隆文監督作品。6点セット。2005ー2020

もう売ってないもの。まだ、売ってないものもありますが。。



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「明日にかける橋 1989年の想い出」 本日2月2日 静岡県袋井市 浅羽東コミセンで無料上映 [告知]

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「明日にかける橋 1989年の想い出」上映情報!!

令和2年2月2日午前10時から
静岡県袋井市 浅羽東コミセンにて
映画「明日にかける橋」を上映してくれます。

袋井市、磐田市、森町が舞台の感動家族物語。

浅羽東コミセンさんのご好意にて、無料!
皆様是非ご覧下さい。

予告編=>https://youtu.be/4twaKgYVngA





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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ 第2回 ー2月9日(日) 参加者募集中! [WS]

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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ!第2回
(昨年の第1回が大好評、第2回を開催)

2月9日(日) 13:30〜17:30

場所、東京、大塚(詳しい場所は参加者に通知)

主催、青空映画舎

*オーディションに強くなるレッスン

*太田監督作品のシナリオで台詞読み

*あなたのどこが弱点でどこが長所か?監督が診断

*実力がある人は次回作に起用!


資格 演劇経験ありの方。初心者育成の講座ではありません。

 通常のオーディションに出すタイプのプロフィールをPDFファイルで添付
(顔写真。名前、住所ー事務所で可ー 所属事務所、身長、体重、3サイズ、学歴、出演作品等)

 参加希望理由を書いて、以下のアドレス(青空映画舎)宛にメールしてください。

 aozoraeigasya@yahoo.co.jp


 参加費5000円(当日払い) 領収書あります。


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撮影現場で大切な「状況把握力」=それに欠ける監督やPだと殺伐とした現場になる? [映画業界物語]

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撮影現場で大切な「状況把握力」=それに欠ける監督やPだと殺伐とした現場になる?

撮影現場での状況把握力エピソード。もう一つ紹介しよう。撮影を問題なく進めるためには俳優やスタッフの体調や性格も把握しなければならないという話を先に書いた。が、監督にとって他で状況把握をせねばならない場面がある。

撮影前に怒鳴っているベテランスタッフがいる。制作部の若い子が叱れれている。一見、若手がヘマをして先輩に注意されているようだ。が、本当にそうなのか? 特に我が太田組では「怒鳴る」行為は禁止。昔の現場では怒鳴るどころ「殴る」も日常茶飯事だったが、最近の若手はそんな目に遭うとすぐに辞めてしまう。

ひ弱というのではない。そもそも現場で殴る、怒鳴るは良くない。僕はその手のスタッフはできる限り呼ばない。現場の空気が悪くなるし、若手俳優が怯えて芝居ができなくなる。太田組はそれを大事にする。だから、もし、怒鳴っているベテランを見たら、よほどのことだ。状況を把握せねばならない。

ベテランだから正しい。若手だからミスしたとは限らない。ベテランが古臭い方法論を振り回すこともある。徹夜続きで、イライラが募っているのかも? 仕事量が多すぎる? あるいは叱られている若手以外に問題があり、その怒りを若手にぶつけてしまうこともある。監督は本来、作品を作るのが本分だが、スタッフやキャストが気持ちよく仕事ができる環境づくりも大事だと考える。

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ま、本来、それはPの仕事だが、僕はそれを兼ねていることが多いというのもある。弁当が不味い、少ない。ということでベテランが不満を持っているということもある。その原因を把握して解決しないと、同じ問題はまた起こり、現場の空気が悪くなる。作品クオリティを落とすことにもつながる。

原因となった人を叱っても解決しない。例えば弁当が問題なら、一度、どこかで宴会をする。地元の人に相談して焼肉パーティをすると皆、元気になることがある。大浴場のある風呂屋や温泉に皆で行く。そんなことでトラブルを乗り越えることができる。基本、スタッフは「いいものを作りたい!」という熱い人たち。問題があっても前に進もうと思ってくれる。

業界には「ギャラ安いから、このくらいでいいだろ?」という人もいるが、太田組にそんなタイプはいないし、絶対に呼ばない。そんな風に状況把握をし、原因や背景を突き止めること。映画撮影ではとても大事。その力に欠ける監督やPの現場は、よくその手のことで揉める。映画業界には大切な力なのだ。



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