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映画作りは本当にオーケストラと似ている。 [映画業界物語]

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映画作りは本当にオーケストラと似ている。

監督は指揮者。俳優は演奏者。シナリオは楽譜を書く作業。キャスティングは演奏者を選び。ピアノは常盤さん。チェロが藤田さん。美里さんはビオラという感じ。

俳優は演奏者で、役が楽器だ。「向日葵」では藤田さんにチェロを演奏してもらったので、「明日」ではクラリネットだ。とか考えた。その俳優さんが、その楽器をどのように弾きこなすか?それを考えて楽譜を書き、依頼する。

でも、1人が演奏上手なだけではいけない。共演する相手との相性や掛け合いも大事。ピアノとバイオリンの掛け合いなら、ピアノだけが上手くてもダメ。両者の息やセンスが合ってなければ、その演奏は感動を呼ばない。

長台詞や見せ場のシーンはコンサートいうソロ演奏だ。他の演奏者はお休み。ピアノが延々と続く楽章。力のあるピアニスト。つまり、俳優を選ばなければならない。

そんな場面の撮影は楽しい。常盤さんが3分以上の長台詞がある「向日葵の丘」映画館でのスピーチシーン。同じく「向日葵」で芳根京子が高校を卒業して家を出る場面。「明日にかける橋」のクライマックスでまちの人たちと父母に延々と思い伝える鈴木杏の場面。「朝日のあたる家」での山本太郎さんの長台詞。どれも素晴らしい俳優たちの本領発揮場面。

現場で見ていても圧倒され、涙が溢れる。まさにピアノ独奏。バイオリンのソロ演奏。天才たちの力を見せつける場面になる。だが、コンサート中に一度しか叩かれないシンバルも大事。その辺の楽器も疎かにできない。それがオーケストラだ。先の「蜜蜂と遠雷」を見ながらそんなことを考えていた。

予告編。本編の良さはあまり感じないけど=>https://youtu.be/b9z6NcS5Wwc


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