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来月2月上旬に「太田隆文監督のワークショップ」第2回を計画中! [WS]

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来月2月上旬にワークショップ。計画中!

昨年、3年ぶりにワークショップを開いた。多くの参加者があり大盛況。怒涛の4時間だった。参加したのは全員プロの俳優。個性派が集結した。多くから「ぜひ、2回目も!」との声。さらに「今回は仕事で参加できなかったけど、2回目があるのなら」との連絡もいくつか頂いた。

そこで第2回を開催したいと考えている。まだ、決まってはいないが次回作に出てもらえる逸材と出会えるかもしれない。3年前のワークショップ参加者からは3人に太田組出演してもらった。オーディションだと15ー20分で判断せねばならないが、ワークショップは4時間以上やる。何度もやる。

そのことで参加俳優の個性や力量が分かり「それならあの役、頼めそうだ!」ということになる。大手事務所かどうか? 売れているかどうか?ではない。その俳優の個性と力から判断したい。その意味でワークショップは名もなき実力派たちとの出会いの場でもある。

早々に告知するので、スキルを伸ばしたい俳優諸氏は待っていてほしい。


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僕の監督作「明日にかける橋」沖縄のTSUTAYAでも!レンタル中。 [My Movies]

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僕の監督作「明日にかける橋」沖縄のTSUTAYAでも!

沖縄戦取材の時に見つけた。おもろまち駅側のTSUTAYA。ぜひ!


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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ 第2回 ー2月9日(日) 参加者募集中! [WS]

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太田隆文監督によるプロの俳優のためのワークショップ!第2回
(昨年、第1回が大好評で第2回を開催)

2月9日(日) 13:30〜17:30

場所、東京、大塚(詳しい場所は参加者に通知)

主催、青空映画舎

資格 演劇経験ありの方。初心者育成の講座ではありません。

 通常のオーディションに出すタイプのプロフィールをPDFファイルで添付
(顔写真。名前、住所ー事務所で可ー 所属事務所、身長、体重、3サイズ、学歴、出演作品等)

 参加希望理由を書いて、以下のアドレス(青空映画舎)宛にメールしてください。

 aozoraeigasya@yahoo.co.jp


 参加費5000円(当日払い) 領収書あります。


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どうすれば心に刺さる感動的な物語を作れるのか? [映画業界物語]

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どうすれば心に刺さる感動的な物語を作れるのか?

この業界で物語を作るとき。よくあるパターン。

「主人公は何歳にしよう? 映画を観にくる年代は10〜20代だから、若い男性にしよう。この世代は恋愛に興味があるからラブストーリー。スマホが絡む事件にして...昔のすれ違いドラマみたいなのはどう?」

と脚本家と監督が話をして商品開発のように物語を作っていく。が、机の上で作られたものはロクなものがない。

不思議なもので、理屈で作られた物語。感動する設定で、感動的なドラマにしても感動できないことが多い。対してアメリカ映画が好きなパターンで「This is a Ture story」とテロップが出るものがある。現実にあったことをドラマ化している。

「まじ? そんなことあったの!」

と言う内容でも、本当にあった話は重く、心に刺さる。これは本当に不思議なんだけど、それが事実だと知らなくても説得力が違う。山崎豊子の小説が重く、心に残るのは、物語のほとんどが現実にあった話だからだろう。「不毛地帯」「二つの祖国」「沈まぬ太陽」どれも忘れられない名作だ。

人は誰でも本物を見抜く力があるのだろう。机の上で作られた物語だと感動的でも、泣けない。けど、現実にあったことはリアリティがあり、心にのしかかる。だから、シナリオ講座や漫画セミナーでは「まず、自分の経験を物語にしろ」と言う。まだ力のない作家が頭で想像したことを描いても説得力がないと言うこともあるが、現実は強いと言うことでもある。

僕も修行時代(バイトをしながら毎日、シナリオを書いていた30代)あれこれ書いていたが、自分で読んでも絵空事のような物語。5年ほど書き続け、どうにか脚本家デビューはしたが、本当の意味で心に刺さる作品がかけたのは、さらに数年後のこと。それは机の上で考えたウケ狙いの物語ではなく、よく知る友人の悲劇を描いたもの。

本当の物語は心に伝わる。もう一つ大事なのは作家が心から書きたい!と思っていること。頼まれて嫌々、書いた物語。今時の若い人にウケそうなストーリーを書いても伝わらない。僕が10代の時に観た日本の青春映画が本当にクソだったのは「今時の若い奴はさあ。この手の話が好きなんだよぉ」と若者をバカにした中年親父が書いた物語だったからだろう。

大切なのは机の上で作った物語でないこと。作家が強い関心を持ち、心から書きたい!と思う題材であることだ。



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物語はどのようにして作られるのか? 名古屋で思いついた「明日にかける橋」 [映画業界物語]

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物語はどのようにして作られるのか? 名古屋で思いついた「明日にかける橋」

「太田監督は毎回、どうやって、あんな感動的な物語を考えるのですか?」

と聞かれることがある。

「と言うのも、通常映画はラストに1回ほろっとするだけでも泣ける映画」と言われるのに、監督の映画は何度も泣ける。1本の映画で3−4回感動する。それも5本の映画全てが泣けた。普通は感動作を作る監督でも、次の作品では全く泣けなかったりする。なのに何で毎回泣けるのか?どうやって物語を考えるのか?不思議なんです」

と言う。時々、ある質問なので書いてみる。多くの日本映画は原作がある。小説、漫画、翻訳物、それらを脚本家が読んで映像表現で伝える形に直し、シナリオ化する。が、僕の映画は全てオリジナル・シナリオ。原作ものはない。1から僕が物語を考えてシナリオにして、自分で演出する。

が、どうやって物語を書くか?と改めて聞かれると、どう説明していいか?戸惑う。「明日にかける橋」の場合は、2006年。今から14年前に名古屋で思いついた。僕の初監督作「ストロベリーフィールズ」の名古屋公開初日に合わせて、前日から現地入り。配給会社が経費を出してくれなかったので自腹で交通費、宿泊費を負担。

なるべく安いところ....と駅前のサウナに泊まった。そこの休憩室にいるのは中年のおじさんばかり。皆、疲れ果ていて、いや、人生に疲れていて、何に対しても希望が持てないでいるようだ。「この人たちがもう一度、熱く燃えて行動するとしたら、どんな時だろう?」と考えた。妻や子供からは粗大ゴミ扱いされ。会社での出世も見込めない。給料は安い。誰でも出来る仕事。「俺なんていなくてもいいんだよな〜」と考えているような人ばかり。

でも、若い頃はクラスメートの可愛い女子に、ラブレター書いたり、密かに憧れたりしていたんだろうなあ。と想像。でも、もし、その子が交通事故で死んでいたら、せっかく仲良くなったのにいなくなったなら、その悲しみを一生背負い。おじさんになった今も、その子のことを思い出すだろう。そのおじさんがもし、タイムスリップして、その子が事故に遭う前の日に戻ったらどうだろう?命がけでその子を救おうとするんじゃないか?

サウナの休憩室で、疲れた顔で缶ビールを飲む、おじさんたちを見て考えた。「これ次回作にしよう!」と考えたが、いろいろあって保留。その後、日本の不況がさらに深刻になり、辛いのはおじさんだけでなく、日本人全てが大変になり、希望が失われた。そんな時代にどんな映画を作るべきか?と考えていて、その物語を思い出した。

主人公だったおじさんを女性にして、交通事故を弟にして、そこから崩壊した家族を救うためにタイムスリップすると言う風に配置換え。それが「明日にかける橋」だ。そんな風に「物語を作ろう!」と言う感じではなく、あれこれ見ていて、想像していて物語ができてくることが多い。でも、そんなアイディアがバンバン出てくる訳ではない。そして物語を作るときはイタコの霊状態。何ヶ月も人と会わない、話さない状態が続く。なかなか大変な作業なのだ。


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映画監督の仕事は演技指導ではない。嘘を見抜くこと?=何でやねん!説明する。 [映画業界物語]

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映画監督の仕事は演技指導ではない。嘘を見抜くこと?=何でやねん!説明する。

何度も書いたが、映画監督は俳優に演技指導をする仕事ではない。自身が芝居できないのに指導なんて出来る訳が無い。そこをよく誤解する人が多い。では、何をするのか?というと、本物と偽物を見分ける作業をする。俳優が芝居をする。それがいい芝居か?どうかではなく、リアリティはあるか? 嘘はないか?を見極めるのである。

友人が死んだ時に、そんな顔をするか? 嬉しい時にどんな笑顔をするのか? 辛い時はどんな風に泣くのか? 俳優はシナリオを読み、設定や流れを理解し、その場面を演じる。監督はそれを見ていて、正しい動きであるか?喋り方はそれでいいか? 演技に見えないか? 自然に見えるか?を確認。判断する。それが監督の本来の仕事。

つまり、監督は演技ができたり、演技を指導する必要はない。日常生活の中で、あるいは通常でない事態の中で、人がどのような振る舞いをし、話し、動くのか?ということを日頃から観察し把握する。

それを俳優が演じた時に、その嘘を見抜く、不自然さ、リアリティのなさを見つける仕事なのだ。いかに上手に人を騙すか?を俳優は努力し、それをいかに見抜いてより巧妙にするか?を監督が指摘する。それが撮影現場なのだ。

だから監督は映画技術や映画の歴史に詳しいより、人を見る目、物事の真理を見抜く目が求められる。それが映画監督がするべき仕事なのだ。オリバーストーン監督が映画化のためにロシアでスノーデンと会った時。いろいろ話した。ご存知の方も多いと思うが、彼はアメリカの情報組織NSAで働くエージェントで、国内の重要機密を持って亡命した実在の人物。アメリカの陰謀を世界に暴露した。

彼を描いた映画を作るために、ストーン監督はスノーデン本人に会ったのだ。が、本当に彼は機密情報を持ち、本当にNSAで働いていたのか? 嘘で注目を集めているだけかもしれない。だとしても、それが嘘だと証明する手段はない。機密情報なのだから。ストーン監督はこういった。

「もし、彼が言っていることが全て嘘ならスノーデンは世界1の俳優だ。数々の名優の演技を見てきた私をも騙せたのだから」

ここにも監督業の本質が見える。演技指導ではない。嘘を見破る。見抜くことこそが映画監督の仕事。本質を見る。本物を確認する。それに秀でた者が監督に向いていると言える。



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日本の映画界にはクソ野郎が多いが、心ある人たちもいる=そこに希望がある! [映画業界物語]

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日本の映画界にはクソ野郎が多いが、心ある人たちもいる=そこに希望がある!

日本映画はなぜ貧しくなったか?という記事をシリーズで書いた。まだまだ、紹介したい酷い話もあるが、本ができるほどいろんなエピソードがあり、しっかりと分析もしたいので、大変な分量となる。だから前回で一度まとめた。言えることは、映画界のみならず、隆盛を極めた巨大組織、大きな業界は必ず腐るということだ。

今の政府を見ればよく分かる。本来、国民のための政治をするはずが、自分たちの立場を利用して私服肥やし、身内の利益ばかりを追求。国民は踏みつけ。嘘とごかましで逃げ回る。今、皆さんが見ている通りなのだが、政府に関わらず、大企業も、映画界も、長くつづく巨大組織は同じように腐っていく。

「沈まぬ太陽」でモデルとなった日航も同様。映画や小説でどれだけ腐っていたか?が詳しく綴られていたが、映画の世界でも似たようなことがあり、胸が痛んだ。ただ、それも映画界だけではなく、役所でも、宗教団体でも同じ。近年、仕事をした大きな組織も本当に腐り切っていて、自分で首を絞めるかのようで、終焉を早める努力しかしない。が、それが巨大組織の宿命なのだろう。

ただ、どんな腐った組織でも、それを立て直そうとする心ある人たちはいる。この数年、痛感した。あのどうしようもない宗教団体にもれいわ新撰組の候補者・野原さんがいたように、僕が仕事した腐った組織にも熱い思いを持ち、今も撤回に努力する人がいる。まさに山崎豊子さんが描いた小説と同じ。「白い巨塔」でも里美助教授がいたし、「沈まぬ太陽」では恩地さん。「二つの祖国」では天羽賢治。彼らのような人は小説だけではなく現実にも存在するのだ。

映画界でも同じ。安いギャラでも決して手抜きせずに、全力でかかってくれるスタッフ。有名俳優でも、作品の意図やテーマに賛同して出演してくれる方々もいる。「世の中金や!」と昔から言われるが、金だけでない、思いを大切にする人たちが映画の世界には結構いる。「戦争を止めたい」「戦争の怖さを伝えたい」「原発問題を考えたい」「自殺する子供達に希望を伝えたい」いろんな形で、何かの役に立てばと思い、映画を作る人たちがたくさんいる。

「そんなのドラマの世界だけ!」と思えるような素敵な人たちに僕は何十人にも会っている。そんな人々と仕事をするからこそ、素晴らしい映画が出来る。太田組のメンバーは皆、そんな思いを持つ人ばかりだ。僕の映画が評価されるのは、そんな仲間と作っているから。映画の世界にはまだ希望はある。また、この話、書きます。


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地方映画の作り方(最終回)費用対効果は数億円から数十億円!=街の宣伝が大いにできる    [映画業界物語]

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地方映画の作り方(最終回)費用対効果は数億円から数十億円!=街の宣伝が大いにできる           

地方を舞台に映画を作った場合。その映画によって町が宣伝されるだけではない。マスコミによるパブリシティ効果も大きい。説明する。映画を映画館公開すれば、必ずネットの映画サイトや情報雑誌が紹介してくれる。テレビ、新聞、雑誌でも映画紹介コーナーがある。

俳優たちは雑誌、新聞、テレビでインタビューを受ける。バラエティ番組に出ても告知してくれる。FMやネットの映画紹介番組もある。ラジオで番組を持っている俳優もいる。ブログ、Twitter、イスタグラム、でも映画のことを書いてくれる。

マスコミが映画のことを扱ってくれれば、ものスゴイ宣伝。おまけにどのメディアも宣伝費を取らない。これがパブリシティだ(逆にお金を払う宣伝をPRと呼ぶ)映画でないと成り立たない展開。街の魅力をアピールしたいからテレビに出して欲しいと頼んでも、よほどでないとOKは出ない。

テレビどころか新聞、雑誌だって無理。俳優に頼めば莫大なCM料が必要。でも、映画なら全てタダ。映画がアピールされるというのは、地元の魅力もアピールされるということ。映画以外ではあり得ない宣伝となる。

映画館公開、宣伝、テレビ、ケーブルの放送まで。これらを地元宣伝の費用対効果(お金を払って宣伝した場合だといくらかかるか?)で計算すると数億円から十数億円となる。現金で払えばそれだけの額がかかる宣伝が、1本の映画で出来たことになる。

だからこそ、多くの街が故郷映画を作ろうとするのだろう。そして何より、映画は100年先まで残る。何よりの記録となるはずだ。

(了)

写真は「明日にかける橋」地元映画館公開時の楽屋。主演の鈴木杏さんを囲んで監督と地元実行委員会のみなさん。この映画も大企業や自治体主導ではなく、地元のおばちゃん達が寄付を集め作り上げた故郷映画。映画館公開時だけで1億円以上の費用対効果を上げている。地元企業や自治体がやりたくても、なかなか費用面でやれない大きな故郷アピールをしたのである。


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板尾創路さん。そして「明日にかける橋」の想い出 [映画業界物語]

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板尾創路さんからの連絡。そして「明日にかける橋」の想い出

「監督。今、渋谷で舞台やってるんですけど、見に来ませんか?」

僕の監督作「明日にかける橋」に出て頂いた板尾さん。自らの連絡!昨年秋のことだ。「これは行かねば!」と翌日、お邪魔した。若い俳優さんと共演するコメディで、何度かすでに上演しているシリーズの1つ。ステージの上を出演者が走り回るパワフルな舞台。

で、入場時に受付でチケットを受け取ると「面会券」というのが付いていた。裏を見ると「いたお」と書かれている。多くのファンが楽屋に訪ねてくるので、関係者用に整理券が用意されているのだ。終演後。その券を持って、関係者入り口に並び、スタッフさんに誘導されて中へ。すでに関係者が板尾さんを囲み、盛り上がっていた。

お花を渡したり、一緒に写真を撮ったり。邪魔しないように少し離れて見ながら、「明日」での彼の名演技を思い出す。鈴木杏ちゃん演じる娘と思いを語る場面は本当に涙なしで見られなかった。単に板尾さんの芝居がうまいというだけではない。渾身のシーンとなった。

しかし、なぜ、板尾さんはわざわざ連絡をくれたのか? 通常、映画に出てもらった俳優さんの舞台があると、撮影直後なら僕はできる限り拝見する。鈴木杏ちゃんも、田中美里さんも、藤田朋子さんも、百川晴香さんの歌のライブも見せてもらった。

でも、俳優さんから連絡をもらったのは初めて。それも撮影が終わってすでに2年近い。そんなことを考えていると、最後の客がいなくな理、板尾さんが急ぎ足でこっちにやって来た。

「監督〜。わざわざ、ありがとうございます!」

本来は今見たばかりの芝居の話をまずしなければならないのに、なぜか?「明日にかける橋」の話をしてしまった。というのも、俳優さんは撮影が終わると、すぐに次の映画。映画館公開初日は舞台挨拶で来てくれるが、そのあとはさらに次の作品。と、映画がその後、どんな展開をしたか?を知らないことが多い。特に板尾さんは超売れっ子。あれから何本も映画やドラマに出演しているはず。

で、映画のご報告。アメリカの映画祭で招待上映になったこと。地元・静岡では9週間のロングランになったこと。さらに年明けにアンコールでもう1日だけ、映画館上映されたこととか。

「そら凄いですなあ〜。普通ないですよ〜」

と板尾さんも喜んでくれた。「明日」は企業映画ではない。地元のおばちゃんたちが手を挙げ、寄付を集めて作った故郷映画。毎日、おばちゃんたちが朝ごはんを作ってくれ、スタッフもキャストもそれを食べて撮影を始めた。いつもと違う、そんなスタイルの映画に板尾さんも感じるものが多かったようだ。

「また、静岡で、映画。やりたいですよね〜」

しみじみとそういう。ああ、きっと今回の連絡はこういうことだろう。「あれから映画。どーなったんかなあ。地元の人ら、元気かなあ?監督に連絡したら分かるんちゃうかな」と思い、くれたものではないか? それほどあの夏の撮影が想い出に残っているということ。

企業映画やテレビドラマは製作費も豊富。大きなトラブルもない。対して故郷映画は地元手動なのでいろいろ大変。予算も少ない。でも、そこに愛があり、真心がある。多くの俳優さんたちはそれを感じ、頑張ってくれる。板尾さんもそんなお1人なのだ。多くのメジャーな仕事をこなす人の記憶にも残る映画だったということ。映画は関わった人たちの素敵な思い出として残って行くのだと改めて感じる。俳優さんから直接、それを聞くことは少ないので、とても嬉しい瞬間だった。


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俳優との縁。大切だと思うこと。WSで出会った俳優たち? 参加者募集中! [映画業界物語]

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俳優との縁。大切だと思うこと。WSで出会った俳優たち?

プロデュサーという人種。キャスティングとなると、すぐに知名度の高い俳優や大手事務所の役者を入れたがる。もちろん主役は知名度が必要だ、大手事務所は宣伝等でバックアップしてくれる。意図は分かるが、そんな俳優ばかりでキャスティングするから、役のイメージとかけ離れた役者を呼ぶことにも繋がる。

ただ、Pたちの思いが分かる部分もある。ある程度知名度ある俳優はかなりの演技ができるし、経験値もある。トラブルを起こさないし、何でも器用にこなす。便利は便利。でも、お仕事的になりがちで「思い」がない人もいる。その手の俳優は便利で作品のクオリティを下げないが、上げることには繋がらない。

その意味で僕は日頃から俳優探しをしていた。太田組俳優部セピア(?)を考えていた。が、以前にも書いたように、親しくすると俳優たちに甘えが出る。「監督なら分かってくれる」と失敗しても許されると思うようになる。それで15年ほど前に止めた。が、無名でも、できる俳優は必要。そこで前回の「明日にかける橋」撮影前に7年ぶりのワークショップを開いた。

本当の目的は俳優探しだが、それは謳わずに開いた。3回ほど。毎回、20人ほどが集まる。皆、それなりの実力派だった。WSのいいところは時間をかけられること。通常のオーディションだと1人10分とか5人で30分ということが多い。じっくりと俳優の力量を見極めることができない。俳優にとっても5分で実力発揮はできない人もいる。その意味でWSは4時間でもできるので、両者にとって好都合だ。

前回のWSから3人を選んだ。皆、無名だが、事務所には所属しており、プロの仕事をしている。「明日にかける橋」ではかなり重要な役で出てもらった。演技力だけでなく、キャラも重要だからだ。3人とも大活躍。P的に知名度のある俳優からでは選べないタイプなので、僕も嬉しかった。

監督という奴は気にいると、また別の機会でも仕事を頼む。実力が分かっていれば安心だから。僕の場合はその俳優のキャラに合わせて次回作のシナリオを書いたりする。「明日にかける橋」では太田組レギュラーと言える栩野 幸知さん、冨田佳輔くん、草刈麻有さんらは当て書き。彼ら彼女らの魅力が生きる役にしてある。

ただ、前回は撮影直前のWSだったので、色々バタバタ。次は余裕あるときにしたい。例えばこの秋とか考えている。


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