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わっかない白夜映画祭。本当に楽しく、美味しく、素敵な映画祭 [2019]


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わっかない白夜映画祭。本当に楽しく、美味しく、素敵な映画祭

映画祭。いろんなんところからご招待を頂くが、「行かなきゃよかった〜」というところもある。監督作を上映してくれるのはありがたいが、映画祭側が経験不足、また映画祭とは何か?を理解しないで開催する町もあって悲しい思いをすることもある。

そんな中、今回、ご招待頂いたわっかない白夜映画祭は本当に嬉しいものだった。まず、スタッフさんたちの気遣い。熱意。何よりも上映会場が映画館であること。というのは、映画祭と名乗りながら、小さな会議室、視聴覚室で上映ということもある。カーテンを閉めて正面に置いた移動式の小さなスクリーンに映す。小学校の理科の時間と変わりない。

カーテンの間から外光が入り込んで、室内は薄明るくなりスクリーンが見辛い。映画人としてあまりにも悲しい。巡回映画でも体育館やホールだ。それが稚内では映画館!シネコンが会場だ。画面も大きく、サウンドも素晴らしい。ほぼ満員の観客が入っての上映。静岡県西部で作られた「明日にかける橋」が日本の最北端。稚内の映画館で上映されること。感無量だった。

観客の反応もかなりよかった。東京、大阪、静岡で多くが感動した場面と同じところで観客は涙を拭き、おかしな場面は笑い声が上がる。僕も最後列で見せてもらったが、2時間以上ある上映時間。観客は画面に見入り、真剣に見てくれていた。退屈だと、足を組み直したり、体を伸ばしたりして、動くので、後ろから見ていると、よく分かる。

上映後は僕と出演者のお1人。栩野さんとトーク。1時間ほど映画の成り立ち、撮影、映画界の話をさせてもらった。ほとんどお笑いトークになってしまったが、笑い声が絶えず。「楽しかった」という感想をたくさん頂いた。お客さんたちはほとんどが地元稚内の方。もしかしたら、一生、ロケ地である袋井市も、磐田市も、森町も、その地名さえ知らずに終わったかもしれない方々。茶畑、古い家並み、大きなお寺、太平洋と、映画に登場する素敵な風景を見てもらうことができた。

「明日」を作ったのはそれらの町のおばちゃんたち。彼女たちは「ふるさとの魅力を全国に伝えたい」というところから、映画作りを始めた。その思いは多くの人に支えられ形となり、今回は日本最北端の町で故郷の風景を披露できた。「明日橋を見に行きたい」と言ってくれた方もいた。おばちゃんたちの映画は下手な広告代理店に頼む以上の力を発揮している。

上映後は地元スタッフの方々が地元の海産物をご馳走してくれた。東京の居酒屋では絶対に食べることのできない新鮮で美味しいものばかり。この瞬間だけで「来てよかった〜」と思える。さらに上映時間までの待ち時間には稚内を車で案内して頂いた。どこも映画のロケ地になる素敵な風景ばかり。時代劇から文芸大作まで何でも撮れてるだろう。吉永小百合さんの近作もこの町で撮影されている。高倉健の「南極物語」も一部はこの町でロケしている。

「いつか、稚内で映画を撮りたい!」

と思っていたら、もう帰京の日。どんな物語がこの町にはふさわしいか? 飛行機の中であれこれ考えていた。稚内の皆様。本当にありがとうございました。



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