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原発事故の悲劇を描いた映画「朝日のあたる家」監督日記ー連載7年目。今もアクセス多数! [告知]

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●「朝日のあたる家」監督日記ー連載7年目。今もアクセス多数!

企画時から撮影、公開、DVD発売。その後の展開。

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山本太郎さん出演の経緯も掲載。

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最近は社会派の記事は全部、こちらにアップ。

安倍内閣、トランプ、原発問題、さらには精神病、アッキード事件、ディープステイトの件まで。

「朝日」路線の硬派記事を多く掲載。

現在、So-netブログ映画部門で今も9位。(2019年4月)

こちらで=>https://cinemacinema.blog.so-net.ne.jp

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歳を取っていいこと。意外にあるので面白い②=「成功する奴、しない奴」が分かる? [映画業界物語]

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歳を取っていいこと。意外にあるので面白い②
=「成功する奴、しない奴」が分かる?

若い頃。周りには「映画監督を目指す!」という連中以外にも俳優になる。ミュージシャンになる。脚本家になる。作家になる。漫画家になるという若い奴らがたくさんいた。そのほとんどが挫折し消えて行った。そして次の世代、そのまた次の世代との出会いがあり、共に夢を追いかけ。また同じ繰り返し。

僕は長い年月を経て監督業をスタートすることができた。業界で仕事をすると、僕と同じように、生き残った人たちがプロとして仕事をしている。例えれば草野球をしていて、高校野球をして、甲子園に行き、その中で数人がプロになる。そんな感じだ。また、俳優、ミュージシャン、作家、漫画家と、他のジャンルで生き残り、プロとして歩む人たちとも出会う。

そんな人たちを見ていて、また、夢敗れた友人たちを思い出して、共通点、違う点を考える。あるパターンがあることが分かった。成功する人としない人の違い。若い頃、それが知りたくていろんな本を読んだり、話を聞いたが、明確な答えを出してくれた人はいない。

「才能があるかないか?」「努力したか?しないか?」「運があるかないか?」

といろんなことを言われたり、多くが事実ではなく、それだけではないというものばかりだった。僕が長い年月、見ていて感じたこと。上げてみる。

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例えば俳優。本当に俳優になりたいのか? どうか? ま、そういうと全員が「はい!」と答える。だが、その多くはいろんなハードルでつまづき諦めて行く。「才能があるかないか?」ではない。例えば恋人と芝居のどちらが大事か? 

芝居よりも彼女や彼氏に時間や金を使っているなら、それはアウト。その人に取って一番大切なのは、恋なのだ。あるいは食えなくても俳優を続けるか? 僕の時代で言えば「風呂付きのアパートに住みたい。車も欲しい:であれば、芝居より生活が大事。だからアウト。究極の選択。何よりも芝居が好き。芝居がしたいという思いがある人が成功する。恋や生活を優先するのなら無理。

「でも、生活ができないと始まらない。生活を安定させてこそ芝居に専念できるし」

という人もいるだろう。そういう友人も何人かいたが、全員アウト。理屈ではそうかもしれないが、「芝居がしたい!」という思いがないとアウト。生活を優先するなら無理。安定からはクリエイティブは生まれない。

もう一つの側面。本当に俳優になりたいのかどうか? 皆また、「はい!」と答えるだろう。でも、本人も気づいていないことが多いが、芝居をしたいのではなく、俳優になりたいだけという人が多い。つまり、有名になりたい。女優と呼ばれたい。チヤホヤされたい。テレビに出たい。それが本心。芝居をしたいのではない。虚栄心を満たすために俳優になりたいのだ。これもアウト。

その種の人の多くは努力をしようとせず、手っ取り早くデビューしたいと考えがち。大手事務所に入ろうとする。業界の飲み会に参加する。業界人にアプローチする。下積を嫌がる。毎日の稽古をしたがならない。基礎を学ぼうとしない。いきなりプロデビューが可能だと思い込んでいる。それらのタイプも当然アウト。

もちろん、虚栄心が強く、モテたいだけで俳優を目指したが、何かをきっかけに物凄い努力をして成功するケースもある。それはどこかで芝居の魅力に気づき、チヤホヤされたり、テレビに出たりすることより、ずっと素晴らしいことがあるのを理解した人。それは極めて稀な例だ。いなくはない。

あと映画業界で仕事をして、いろんな業界の人と接して、感じたのは第1線で活躍する人は物凄い努力をしている。何よりもいい芝居をしたい。誰よりも美しい曲を演奏したい。一生忘れない物語を書きたい。

「そのためなら全てをなくしてもいい!」

と思うような人ばかりだ。金持ちになる。有名になる。チヤホヤされる。そんなことは二の次、三の次。問題にしない。

金や名誉を追いかけると逃げて行く。「そんなものはいらない!」と芝居や音楽。映画に必死で取り組むと、お金や名誉が後から付いてくることが多い。有名になりたい!と思うと、有名にはなれない。つまり、それらは結果。それを目的にしてはいけない。綺麗事を言っているのではない。

いい芝居をしたい。そのためには何が必要か? どんな練習ができるか? どんな考え方が大事か? それを考え続け、挑戦し続ける人がやがて力をつけ、どこかでチャンスを掴み、成功する。実力もないのに

「女優と呼ばれたい」「映画を監督したい」「大手出版社で小説を出したい」

と願っているだけの人は消えて行く。若い人は事務所、事務所と騒ぎ、全てお膳立てしてくれると勘違いする子が多いが、それではデビューしても、すぐに消えてしまう。

この業界は意外にフェアなのかもしれない。大手事務所にもクソのような俳優もいるが、やはりできる子を揃えている。大手に所属すれば道が開けると思うのは錯覚。実力がなければ大手に入れたとしても、すぐに消えて行く。

素人時代から、プロになり、いろんな人を見て来たが、先のパターンが多くに当てはまる。それも何十年も生きているから分かってきたこと。歳をとるのも面白い。


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第7回白夜映画祭2019 in 稚内にて招待上映決定! 太田監督と俳優・栩野 幸知さんによるトークショーあり。 [2019]

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[新月]明日にかける橋ー6月15日 北海道の映画祭で上映!

第7回白夜映画祭2019 in 稚内にて招待上映決定!
太田監督と俳優・栩野 幸知さんによるトークショーあり。


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歳を取っていいこと。意外にあるので面白い①=「才能」は本当に存在するのか? コロッケさんの言葉 [映画業界物語]

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歳を取っていいこと。意外にあるので面白い①
=「才能」は本当に存在するのか?

若い頃の疑問ー歳を取ることで、その解答を知ることがある。例えば、20歳前に共に「脚本が書ける映画監督」(コッポラやルーカスのような存在)を夢を見る友人とこんな話をした。僕はこう言う。

「才能なんてない。経験が大事。映画を作り続けるためにも、アメリカに行っていろんな体験をしたい!」

友人はこう言う。

「俺は俺に才能があると信じる。経験がなくても映画を作ることはできる。だから、このまま助監督を続けて日本で頑張る」

それから30年が過ぎた。結果、友人は監督になることはできず、数年前に故郷に戻った。もちろん、日本で頑張った彼がダメで、アメリカに行った僕が正解という意味ではない。日本にいても夢を掴んだ奴もいるし、アメリカに行ってもダメな奴もいた。見つけた答えは何か?というと「才能」なんて存在しないということ。

僕は監督になり、ある映画のプロモーションでお笑いタレント・コロッケさんのFM番組にゲストとして呼んでもらった。デビューより30年以上も第1線で活躍する人。新しい芸を次々に編み出し、観客を笑わせる。そのコロッケさんが事前に僕のブログを読んでくれたという。テレビに、ステージに、ラジオに忙しい日々を送る彼が膨大な量ある僕のブログを読んでくれた。

売れ続ける人の努力の凄さを感じたのだが、もっとすごかったのは、彼が一番印象に残ったという記事だった。それは「才能なんてない」ということを書いた僕の文章。番組中にご本人から直接聞いた。

「僕も本当にそう思って30年間やって来ました。弟子にも常々そう言っています。才能なんてないんですよ。努力です...」

誰もが才能の塊と思う大芸人コロッケさんの言葉は説得力が違う。彼の様々な芸の数々も、才能によるものではなく、努力だと言われた。物凄く納得。僕も10代からずっとそう思って来た。それが30年の時を経て、納得できる答えを聞くことができたこと。嬉しかった。

友人が夢を掴めなかった理由も「才能」がなかったのではなく、「才能」があると思い、努力しなかったからだと思える。助監督業は忙しい、新しいことを吸収したり、映画業界以外の経験をする機会がない。10代からその世界にいた。そうやって仕事で疲れ切り、書いたシナリオも何年経っても認められず。監督になることを諦めたのだ。

才能というものが存在しないことが分かれば、きっと彼は別の努力をしたはず。でも、当時、20歳前の僕らにその真偽を確かめる術はなかった。今、50代になり、友人の挫折。第1線で活躍し世間で「才能」と言われる人から「才能なんてない」と聞くことで理解した。若い頃には見つけられない答えである。それを見つけられたのは、長い年月を生き、いろんな人と出会ったからだ。その意味で歳を取るのも悪くないなあと思える。


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その道で成功する人と、しない人。何が違うのか?(改訂版) [映画業界物語]

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その道で成功する人と、しない人。何が違うのか?(改訂版)

20歳前後。退屈な映画学校をドロップアウトして、自主映画(学生映画=8ミリで映画を作る活動)をやっていた。なので、まわりには

「将来、映画監督になりたい!」

という奴がゴロゴロ。そんな1人。大学の映画科で学ぶA君がいた。実習で8ミリフィルム撮影せねばならないが、カメラを持っていないという。友人Bの後輩ということもあり、僕の8ミリカメラを貸した。

それから1ヶ月。友人Bと会った。彼も大学生だが、元々ミュージシャンを目指しており、かなり有名なバンドでプレイしていた。が、ミュージシャンで食って行くのはむずかしいので就職するという。苦渋の決断。おまけに彼が辞めてからバンドはブレイク。プロデビューして大活躍。複雑な思いだったようだ。そんな彼が後輩S君のことを話してくれた。

「A君は将来、映画監督になる!と言っているけど、違うんだろうなあ〜 あいつはお前に借りたカメラで実習をした。アパートが近いのでよく彼の部屋には遊びに行くんだけど、実習が終わるとカメラは棚に置いたまま。あれから1度も使ってない。こいつはダメだなと思ったよ。

もし、本当に映画監督になりたければ、実習をやって、はいー終わり!ではなく、自分の撮りたいものをどんどん撮ればいい。風景でも、電車でも、どんなふうに映るか?勉強するべきなのに、カメラは棚に置かれたまま。

あいつは映画を観るのが好きなだけで、作るのはさほどではないんだ。ただ、大学の課題があったので8ミリカメラを使った。それで終わり。もし、僕がギターを借りたら、毎日ガンガン弾いたよ。部屋に置いて触らないなんてことはない。でも、彼はカメラを置いたまま。そういうことだよ….」

その通りだ。プロを目指していた友人の着眼点は鋭い。彼だけでなく「将来は映画監督になる」といいながらも、シナリオを書こうとしない奴。映画は年に300本観るけど、学生映画すら作ろうとしない奴。映画より競馬が好きな奴。映画はテレビでしか観ない奴。でも、彼らは皆、口を揃えて言う

「将来は映画監督になりたい!」

ウソを言っている訳ではないが、勘違いしている。映画を作るより大事なことが他にあるのだ。夢だ。目標だといいながら、本当にやりたい訳ではなく。「おもしろそう」とか「憧れる」というレベルなのだろう。

A君はその後、どうなったか? 大学を卒業したあと、普通に会社に就職。映画監督にはなっていない。映画関係の仕事にすら就いていない。友人の言う通り、映画を観るのが好きなだけだったのだ。彼を批判するのではない。夢破れたとか、根性がなかったというのも違う。その種の人は多い。皆、映画を観るのが好き。音楽を聴くのが好き。漫画や小説を読むのが好きだっただけ。勘違いして

「僕も映画を撮りたい」「プロになって演奏したい」「小説を出版しよう」

40年の歳月を見つめて分かること。本当に夢を掴み、業界でスタートする奴は学生時代からおとなしくしていない。映画監督を目指すなら学生映画を作る。ギターリストが夢ならガンガンギターを弾く。バンドをやる。作家なら小説を書いて出版社に持って行く。誰が止めても止まらない。本当に好きか?どうかなのだ。好きなら行動する。

ミュージシャン希望ならギターを弾いているか? 

人前で歌っているか?一番大切なことは何なのか? 学業か? アルバイトか? 夢か? つまり、今、あなたが時間と人生とお金を、一番注ぎ込んでいることが、あなたが一番大切なものなのだ。

毎日、映画のことを考えている。音楽のことしか考えない。家族よりも、恋人よりも、大事。貧しくてもいい。結婚できなくてもいい。そんな思いを持った人たちが、その世界で成功する。

40年見つめて来たが例外はない。もちろん業界で成功することが人生の勝者ではない。安定した生活を選ぶことも人生だ。ただ、掴みたい夢があるなら、能書きはいいから行動してほしい。



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大手広告代理店の友人との会話。 映画「明日にかける橋」は1億円以上の故郷宣伝効果?! [地方映画の力!]

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大手広告代理店の友人との会話。
映画「明日にかける橋」は1億円以上の故郷宣伝効果?!

友人「監督。稚内の映画祭に行くんですって?」
僕「うん。昨年の『明日にかける橋』を上映してもらって俳優のトチノさんとトークショーしてくる 
 よ」

友人「また、『袋井市の3人の主婦が声をあげて、磐田市、森町の人たちも賛同して、市民の寄付で映画
  作りが始まった』という話をするんでしょう?」
僕「もちろん。今回は企業映画でなく地元の人たちの思いで作った映画だと伝えないと!」

友人「多分、稚内の方々は『袋井』も『森町』も聞いたことのない街だと思うし、『磐田』はサッカー
  で多少知られているけど、何もなければ一生、知ることがなすしね...」
僕「その街がどれだけ素敵で魅力的な街か?映画を通じて知ってもらうことも今回の映画の目的でもあ
  るから、稚内の映画祭での招待上映はとてもありがたいよ」

友人「もし、ロケ地の市役所が映画なしに北海道で『我が街』をPRをしようとしたら大変。イベントを
  開催しても、なかなか人は来てくれない。街の風景や歴史をパネルにして展示しても、興味を持っ
  てもらうのは難しい。職員が街の魅力を語ってもまず聞いてくれない。何より職員の交通費、宿泊
  費、資料代、展示資料代、会場代で何百万円は必要!」

僕「さすが広告代理店!プランナー。視点が違うね〜」
友人「でも、映画『明日にかける橋』があるので、交通費も、宿泊費も映画祭側が払ってくれて、会場
  を用意、客も集めてくれて、役所がイベントでパネルを貼る以上の宣伝効果を映画はあげる。多く
  の人が街の魅力を堪能してくれる」
僕「そーなんだよ」

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友人「役所の職員が北海道まで行かなくても、おしゃべりな監督と俳優が出向いて、がんがんアピー
  ル。地元でも役所の人の話より映画監督や俳優の話を聞きたがるから客も集まりやすい。それをま
  た監督や俳優がSNSで発信。監督のFacebook友達は4千人以上でしょう? 役所の観光課が1円
  も使わず、街の宣伝ができて、費用対効果は数百万円ということになるなあ。ふるさと納税に負け
  ない額ですよ」
僕「なるほどねー」

友人「観光客を呼ぶことも重要だけど、まず、我が街を知ってもらうことが難しく。名前を覚えてもら
  うだけでも、企業は何億円も払ってコマーシャルするんですよ。そう考えると故郷映画って凄い力
  を発揮しますよね」

僕「うん。北海道の映画祭で上映と聞いても、へーそう?と思う市民もいるかと思うけど、地元の人た
  ちが作った映画は物凄い宣伝効果を上げているんだよ」

友人「昨年までの全国公開、DVD発売、マスコミが取り上げ発信した情報、ちょっと計算したんですけ
  ど、軽く1億円を超える費用対効果。1億円かけて故郷を宣伝したと同じ! 市や県は地元のおばち
  ゃんたちを表彰するべきですよ!」
僕「その映画はこの先、10年、20年、50年、100年と残るから。延々とアピールになる。作ったおば
  ちゃんたち、やっぱ凄いなあ〜」



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24シーズン2、二度目、見終わる=やはり圧倒的だった!あれこれ豆知識を紹介する。 [ドラマ感想]

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24シーズン2、二度目、見終わる
=やはり圧倒的だった!あれこれ豆知識を紹介する。

最初は外出した時に電車の中、amazonプライムで見ていた。すでに一度見ているのだが、もう10年か15年前なので、細かい部分を覚えておらず、結構、初見のようにハラハラドキドキしながら見てしまう。後半戦に入るとさらに「どーなるんだろう?」という思いが強くなる。今回もまあ本当に酷い話だ。

テロリストがLAに持ち込んだ核爆弾。

それをCTUのジャック達が探すのが前半の話。従来のドラマなら、警察なり、FBIの捜査官がチームワークで犯人を追い詰めて行くのだが、「24」では敵だけでなく、味方も主人公達を邪魔する。そしてシーズン1で悪女振り全開だった、ニーナとシェリーも再登場。さらにイライラ!

かと思うと、有能だが、ジャックの邪魔ばかりする上司メイスンが前回に引き続き出ているのだが、今回は捜査中に被爆、24時間以内に死亡するという役柄。あれだけムカついた奴なのに、死を目の前にして性格が変わり、人生最後の1日を爆弾探しに捧げる。疎遠になっていた息子と再会する場面は感動もの。

いい奴!と思わせて内通者!

というパターンばかりでなく、こんんな設定で攻められると泣けてしまう。やはり「24」は家族物語だと痛感。メイスンと息子。ジャックと娘キム。事件に巻き込まれるケイトと妹、婚約者、そして父。(母はケイトが高校時代に死亡)パーマー大統領と元妻。そして、トニーとミッシェルの恋もこのシーズンからスタート。

そんな家族の物語が縦横無尽に紡がれていることで、単なる核爆弾をめぐる事件で終わらない。また、核の話は12話前後で決着。後半は別の展開になる。シーズン1が「大統領候補暗殺計画」だけで24話を見せたのに対して、今回は2部構成だ。

1アイディアで24話引っ張るのはなかなか難しいし。そこで今回はスタイルが前半と後半で変わるという新しさを持ち込んだのだ。後半の設定も面白い。LAで核爆弾が爆発。実行犯であるテロリストを支援した国がある。軍はその国に報復攻撃をしようと提案するが、パーマー大統領は慎重に対応しようとする。しかし、その証拠となるのは捏造されてもの。テロリストに黒幕国はいない。なのに、副大統領と軍が無理やり戦争をしようとする。

これって911と同じではないか? 

思い出してみよう。貿易センタービルが攻撃され。報復のためにイラクに攻め込む。でも、実際は証拠がなく、戦争したい連中が裏で暗躍していた。それとほぼ同様の設定だ。911テロは2001年の9月だが、このシーズン2の放送は2001年の11月。つまり、911以前にシナリオが書かれていた。そしてパーマー大統領は黒人だが、このドラマ放送から4年後の2005年にオバマがアメリカ初の黒人大統領に就任している。

非常に現実的な設定でシナリオが書かれていたのだろう。大統領の弾劾会議という展開も、なかなか他の作品では見られないし、核の描き方もアメリカは意外に無知なことが多く、放射能の存在が描かれていないことが多い。核爆弾というのは強い火力を出す兵器という程度の認識(「ダークナイト・ライジング」でも、「インディジョーズ4」でも同様)。その中で「24」はプルトニュウムによる被爆するエピソードがあるのが興味深い。

後半戦はもう、見出すと止まらない。

外出しなくても気になって、結局、部屋で残り全部を見てしまった。本当に良くできている。しかし、この後の展開はすでに知っているので辛いものもある。いろんな苦難を超えて恋を育んだトニーとミッシェルがのちに、あんな残酷な運命が待ち受けていると思うと辛い。そして意外なのはあのクロエがシーズン2でも登場していないということ。全シーズン出演かと思ったのに。

あと、ミッシェル役のレイコ・エイルスワース は、確か祖母が日系人。なので、名前は日本風にレイコなのだ。そして大統領の女性秘書を演じるのがタムリン・トミタ。あの「べストキッド2」のヒロインである。wikipediaによると

沖縄の嘉手納基地で生まれ、

アメリカ合衆国ロサンゼルスで育つ。1985年に2世ウィークの日本祭の女王に選出されたことで注目され、デビューした。とのこと。85年は僕もLAにいた!

1986年の『ベスト・キッド2』

に出演して知られるようになる。1987年には川島透監督の日本映画『ハワイアン・ドリーム』にも出演、時任三郎やジョニー大倉などと共演。1990年にはアラン・パーカー監督の「愛と哀しみの旅路」でヒロインを演じている。日系の人々が2人も活躍しているのも、また嬉しい。


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「24」の面白さを分析する=何がこれまでのドラマと違うのか? [ドラマ感想]

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「24」の面白さを分析する=何がこれまでのドラマと違うのか?

見だすともう止まらない。何時間でも見続けてしまう。0時を回り、2時3時になっても止まらない。主人公のジャックより見ている方が疲れて来るが「もう1話だけ見よう...」とまた1枚、ディスクをプレイーヤーに。気づくと外が白んでいる。そこまで夢中で見るドラマってなかなかない。

「あーー」「嘘だろーーー」「もうやめてくれ」「何でだよ」

と叫んでしまうドラマなんて他にない。本来、僕はドラマを作る側の仕事。どこかで冷静に見ている。

「これはスタジオで手持ちカメラか? このキャラはあの事件の伏線で登場させたな?」

とか考えるのだが「24」は普通の観客になってしまう。その凄さはどこから来ているか? 10年ぶりに見直すことで研究しようと考えた。

そもそも「24」は「刑事アクション」と思われがちだが、そうではない。レンタルDVDを借りた時に特典としてアメリカ版の予告編が収録されていた。それを見ると英語のナレーションで「スリラー」と言っている。制作側も「アクション」ではなく「スリラー」という認識なのだ。膝を打つ。

僕はアクション映画が大好き

ということはない。むしろサスペンスものが好き。ハラハラドキドキ。ヒッチコックのような映画。その意味で「24」はスリラーなので惹かれたのだ。刑事アクション映画のような銃撃戦もあるが、時限爆弾が爆発する=>そのタイムリミットとの戦い。大統領が狙われている=>どうやって阻止するか?というハラハラがメインなのだ。

見直して気づいたのは「24」は「刑事もの」のスタイルで捜査官が事件を追う形にはしているが、裏側は「家族ドラマ」になっている。通常の刑事ものは仕事に忙しく家族を顧みない主人公、という設定のためだけに、妻や子供が出てくることが多い。というのも家族にスポットを当てると話が逸れてしまうから。時間が取られる。それが「24」では「刑事もの」スタイルの中に家族ドラマを持ち込んでいる。

第1シーズンでは

主人公ジャックの娘と母が誘拐される。大統領候補暗殺に手を貸さないと殺されるという進行。その一方で候補者であるパーマー議員は息子の冤罪で家族がバラバラ。家族を顧みなかったツケを突きつけられる。さらに野心家の妻とのトラブル。家族の絆が試されている。そして敵側のテロリストも殺された家族の復讐。その家族を任務とは言え殺害したのがジャックだ。

そんな風に敵味方共に「家族との絆」を背負っている。通常の映画やドラマではあまりない設定。映画は2時間前後、そこまで描きこむ余裕がない。対して「24」は24時間のドラマ。脇のキャラクターも家族もしっかり描ける。そのことで単なる悪VS正義のドラマにはならず。また、家族が脅かされることで、よりハラハラさせられる。

背景の描かれていない通行人が

人質に取られても、観客は同情しないが、背景や家族関係が紹介されている妻や娘が人質になると「何とか助けて欲しい!」と願ってしまう。そのことでさらにハラハラドキドキ。そして「24」特有の展開。通常なら危機があっても、安易な方法で解決して「なーんだ!」ということが時々ある。対して「24」はより悪い方に展開し、重要な登場人物でもあったり死んだりする。

これまでのアメリカのドラマでは、レギュラーは絶対に死なないという暗黙のルールがあった。が、それがない。視聴者が好感を持ち、応援していたキャラも無残に殺されたりする。今までのドラマなら「この人はレギュラーだから大丈夫。絶対に死なない」どんな危機でも安心して見ていたが、容赦無く殺されるのが「24」ハラハラドキドキがさらに加速。

あと、「24」には必ず政治が絡む。

汚職や陰謀。政権争い。権力を悪用する人たち。そして味方の中に必ず裏切り者、内通者。「誰も信用できない!」そんな現代的な部分を反映した設定も魅力。まだまだ、書きたいことがあるが、そこがこれまでのドラマと違う部分である。続きはいずれ。


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「24」がアメリカのテレビ・ドラマ史を変えた? [映画感想]

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「24」がアメリカのテレビ・ドラマ史を変えた?

「24」が制作されたのは2001年。もう18年も前になる。僕が見始めたのはかなり遅い。正確な年は思い出せないが、「なんか話題になっているので、一度見ておこう」とケーブルテレビで一挙放送があった時に録画。それをかなり後で見た。ら、凄くて! 当時、VHSで録画していたら、1シーズン24話(24時間)が録りきれず切れず、途中で終わっていた。

「何だそれはーーー!」

とレンタル屋に走り続きを一気に見た。その後は毎年、新シリーズのDVDが発売されるたびにレンタル屋に走ったが、何十本もあるDVDが全て開始出し中だったりした。そんな「24」を今、「シーズン1」から見直している。というのも、この作品をきっかけにアメリカのテレビシリーズが以前と違うスタイルで大躍進をしたからだ。

昔からアメリカのテレビドラマは好きで、1960年代の白黒時代からあれこれ見ていた。「タイムトンネル」「宇宙家族ロビンソン」「スター・トレック」「600万ドルの男」「バイオニック・ジェミー」等のSFシリーズから、70年代に入ると刑事ドラマ。「刑事コロンボ」「警部マクロード」「刑事スータスキー&ハッチ」「刑事コジャック」「探偵キャノン」「女刑事ペッパー」

LA留学時もその辺のアメリカ人より詳しかった。流石にジョントラボルタが人気になった「ウェルカム・バック・コター」やマイケルJフォックスが出ていた「ファイミリータイズ」は日本で放送されてないので見ていないが、(のちに放送されたかも?)存在は知っていた。だから、USCで英語クラスに通っていた時に、スピルバーグ製作のテレビシリーズ「アメージング・ストリーズ」をオンタイムで見られたのは超嬉しかった。

話が逸れた。そんなアメリカのテレビドラマを変えたのが「24」だ。これは10年ほど前に記事にした記憶があるが、(それを探してコピーしようと思ったが見つからない!)それまでは1話完結ものだったのが、「24」あたりから続き物に、「つづく」で終わる連続物になった。それによって以前はできなかった物語や表現が可能になった。

が、実は日本ではその手のドラマは昔から存在する。山口百恵が出演した「赤い」シリーズがまさにそれだ。大河ドラマだって、連続物。それが意外なことにアメリカでは2000年代までなかったのだ。もちろん「逃亡者」等は「片腕の男」を探して旅するという一貫性はあるが、ドラマは毎回完結し、次の街へという形だ。

「24」はそれらを連続物にしただけでなく、これまでになかった様々な手法でハラハラドキドキのドラマを描き大ヒット。その影響で「プリズン・ブレイク」「ヒーローズ」等の同じスタイルのドラマが登場した。ま、本当の元祖は「ロスト」なのだけど、それを押し上げたのが「24」だと思える。また、本論を書く前に字数が多くなったので、また次回。


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「24」をシーズン1から再見。amazonプライムは強い味方? [ドラマ感想]

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「24」をシーズン1から再見。amazonプライムは強い味方?

amazonプライムが凄いのは自宅で、いろんな映画やドラマが好きな時間に観ることができる。iPadがあれば外出時にも、外で映画が見られる。が、映画人として、そんな形で映画を見るのは製作者に対して失礼だ。映画館で見るのがベストだが、DVDであっても、せめて部屋を暗くして真剣に見る。食事しながらとかではない形で見ない。

なので、外でiPadで見るのは、すでに観た作品。勉強のために、もう一度観なければと言う形だ。話は戻るが、amazonプライムは外で見るにはWi-Fi環境が必要。でも、事前にダウンロードしておけばWi-Fiがなくても観れる。(ただ、48時間以内に見ないと消去される)ウォークマンが発売されて音楽を外で聴けるとようになったように、映画やドラマを外に持ち出せる時代になったのだ。

で、最近は移動中の電車、バス。待ち合わせの時間に「24」を見直している。部屋の大型テレビで見るのは新作「ブラックサマー」とか「ベイツモーテル」「ウエストワールド」で、外では以前に見たもの。今は「24」だ。日本でも話題になり、レンタルDVDだけでなく、テレビ放送もされた。今年はリメイクで日本版が制作されるとの話も聞く。今も人気のテレビシリーズである。

僕が気づくのは遅くて、ブームが去った頃にケーブルテレビで見た。歳をとって感性のアンテナが錆び始めたことと、忙しくて新しい情報を得ることができない環境。等があった。が、前者が大きいだろう。身の回りでも若い映画人は皆「24」を見ているが、同世代で見ている友人はほぼいない。完全に時代からズレる世代となったのだろう。

その「24」について書こうと思ったが、ここまででかなりな字数となったので、別記事にて書かせてもらう。今回はamazonプライムがとても便利という話とする。ただ、「24」を見だすと再見であっても止まらなくなり、目的の駅で降りるのを忘れるで、電車で見るには相応わしくないかもしれない?!


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