「明日にかける橋」DVDが発売初日amazonで売り切れ!申し訳ありません。現在、追加プレス中です。 [「明日」DVD]
昨日が発売日だった。amazonで予約していれば、当日、あるいは翌日に届くのが普通である。それが届かない。メール連絡が来て発送は2月下旬になるという。「なんじゃそれはー」「はよ、言わんかー!」とお怒りの方も多い。
というのはamazonが仕入れたDVDの数を超える予約が入ったからだ。「それなら、早めに足りない分を取り寄せればいいだろう?」とのご指摘も多数。その辺の事情を説明させて頂く。
ここ数年、DVDが売れない。いや、日本映画は以前から売れなかったのだが、特に売れなくなった。背景にはamazonプライム等の映画配信サイトの普及。TSUTAYA店舗の閉鎖が続いていることがある。なので、メーカーは損をしないように、過去の数字を元に売れそうなだけDVDをプレスする。
それをamazon、楽天等に納入。TSUTAYAやDVD店に送る。メーカーの長年の経験から、その枚数で事足りる。それでも売れずに返品があるのが普通だ。それがネット通販に来た予約の数がジワジワと増えていったようだ。
「ん? 予約順調だな。よしよし」
「仕入れたDVDの数。予約だけで結構さばけそうだな?」
「あれ!まずい。予約が仕入れ数を超えそうだ」
という展開だったようだ。僕が話を聞いたのが最後のあたり。そこでamazonは「追加お願いします」とメーカーに連絡。メーカーもビックリ。「え? 追加?」と通常の日本映画ではなまずないこと。特にマイナーな地方映画ではありえない。
地方映画の場合。DVDになること自体が少ない。それでもメーカーは「この映画は意外に売れそう」と踏んで、発売を決めてくれた。その予想に合わせて多めに枚数も決めたのだが、それを上回る予約が来てしまった。
地元の団体からまとめてドカーンではない。それなら組織動員だが、今回はそんな大手組織の応援はない。予約は個人が1枚、2枚という注文。その数がメーカーの予想を超えたのである。通常、amazonに納品したものは数年間残るだけの量。それでも足りなくなった。といって、メーカーも
「はい。では明日、追加を送ります」
とは言えない。想定した枚数しか刷っていないからだ。在庫はない。そこから工場に連絡。追加プレスをお願いする。工場も工場で、前々から依頼されている他の映画のDVDプレスがある。それらを済ませてから「明日」の追加プレスだ。
ということで、数週間必要。現在、amazonでは1ヶ月待ちということになっている。届いてない方から聞くと1月19日に予約したという。予約受付告知が地元アンコール上映の翌日だったので、1月12日。1週間後の19日でーもう、売り切れということだ。
これは多くの方が「明日」をDVDで見たいと思ってくれたということ。ちなみに、地元の方が多く予約したかとも考えたが、地元は地元で先行発売。実行委員会が予約を受け付けていたので、amazonは全国からの予約が多いはず。
それが売り切れとは、予約してくれた方には申し訳ないが、制作サイドとしてはその人気。ありがたい。そんな事情で発送が遅くなっているが、現在、工場で再プレス待ちなので、もう少しお待ち頂けるとありがたいです。
お詫びー「明日にかける橋」DVD、売れ切れ続出! [「明日」DVD]
「明日にかける橋」DVDー祝・本日発売です!=故郷映画数あれど、大成功した稀有な作品。 [「明日」DVD]
「明日にかける橋」DVDー祝・本日発売です!=故郷映画数あれど、大成功した稀有な作品。
とうとう、2月2日の発売日を迎えた。が、amazonで予約した人の多くは昨日の間に到着しているようで、すでにTwitterやこのFacebookでその声を聞いている。映画は映画館で見るのが一番だが、DVDはまた別の楽しみ方がある。何より繰り返し見られる。5年後、10年後も見られる。そして関係者には思い出のアルバムとなる。
思い出すの3年前の秋。ロケ地の実行委員から連絡を頂き、何度か会合を重ねて製作がスタート。翌年の春に製作発表、夏には撮影。年末に完成披露試写会。翌年の夏には東京の映画館で公開。そして全国公開。さらに地元静岡県での公開。9週間に渡るロングラン上映。ロサンゼルスの映画祭で受賞。年明けには地元の映画館でアンコール上映。
そして今日。DVDが発売された。物凄い展開だ。何度も書いたが地元実行委員の奮闘の賜物ーと言っても、最初は3人のおばちゃんからスタートしている。その中に大手企業社長の奥様がいるとか、有力政治家の娘がいた訳ではない。皆、普通の主婦。そのおばちゃんたちが声が挙げ、ここまで来たのだから凄い。
あと、スタッフにも感謝せねばならない。今回は故郷映画。地元の方々の寄付で作られた。いつも彼らが参加する企業映画に比べると予算も低い。となると、機材の制約、助手の人数制限も出てくる。かなり不自由がある。ギャラも当然、いつもより安い。今回に限らず、地方映画というのは、そういう現実がある。
それでもおばちゃんたちが自腹を切って、走り回り、集めた寄付。その意味を理解してくれたスタッフが集まった。皆、映画界の第1線で活躍するベテランばかり。猛暑の中、全力でかかってくれた。そんなスタッフの活躍がなければ、感動作にはなり得なかった。監督がいくら1人で頑張ってもダメなのだ。
だが、通常の地方映画。スタッフが手を抜くことが多い。「ギャラも安いし、劇映画というより、PR映画だ。「適当でいいんじゃない?」と思いがち。第1線で活躍する人はなかなか参加してくれないし、そこそこのスタッフしか集まらないことが多い。地元も「良質な映画を作ろう!」というより「わが町の名産品と観光地を映画で紹介したい!」と押し付け。結果、映画館で入場料を払って見るPR映画になってしまう。
でも、今回の地元メンバーは違った。それを理解し、物語として素敵な作品を作ることを目指した。それが結果的に町のPRになることを把握していた。撮影現場でも連日、お手伝い。交通整理から荷物運びまで。ロケ弁は全ておばちゃんたちの手作り。その熱い「思い」を受け止めてスタッフも頑張った。企業映画の時より張り切ったと思えるほどだ。
本当にどちらか一方だけ頑張ってもダメ。両者が頑張らないと素晴らしい作品はできない。それが故郷映画だ。それが見事に結実したのが今回の「明日にかける橋」。だからこそ、東京、大阪でもヒットした。この手の地方映画は通常、地元でしかヒットしない。いや、地元ですら1日上映して終わりーが普通だ。
それが全国でヒット。ロサンゼルスでも受賞したのは、単なるPR映画ではなく、感動作品になっていたからだ。「地方映画で故郷PR」というのは、この20年くらいにいっぱいあったが、ほとんどが失敗。そんな中で「明日」は稀有の存在。「わが町をアピールしたい!」という町の方にもぜひ、見ていただきたい。
特典映像として収録されている。「メイキング」ではそんな地元の皆さんの活躍も描かれている。amazonでは間も無く売り切れとのこと。楽天でも売っているのでぜひ!
http://asunikakeruhashi.com