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太田監督の最新作はドキュメンタリー沖縄戦、=現在、製作中! [12月ー2018]

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すでに一部の方には告知させて頂いたが、新作が進行中であること。お伝えする。新作は劇映画ではなく、ドキュメンタリー。太平洋戦での沖縄で何が起こったか? 地上戦はどのようなものであったか?を描く作品である。

かつて公開されたことのない衝撃の事実を伝える作品ではない。だが、多くの日本人は沖縄戦があったことは知っていても、具体的にどうであったか?を知らない。僕もほとんど知らなかった。その歴史的事実を知るだけでも、胸を抉られるような思いの連続。

それをまだ存命中の体験者の方々の証言を中心に紹介する作品である。路線で言えば「朝日のあたる家」と同じ社会派。あの作品はドラマではあるが、劇中のエピソードのほとんどが実際に起こったことの再現。それゆえ、観客の心を揺さぶり、大反響があった。

今回はそれをドキュメンタリーでやる。体験者の方々の話は涙なしで聞けないものが多く、こんな悲惨な事件が当時の沖縄で起こっていたこと。本当に知らなかった。過去を見つめるだけではなく、沖縄戦を見つめることは、現代の日本。これからの日本を見つめ、考えることにもつながる。

来年の春に完成予定。沖縄での取材は2年がかり。先日、最後の取材を行った。これからは数ヶ月に及ぶ編集作業である。完成後は上映会等も予定している。沖縄の現実。多くの人にお伝えしたい。


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原発事故を描き大ヒットした映画「朝日のあたる家」がNetflixで配信中! [予告編]

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原発事故を描き大ヒットした映画「朝日のあたる家」がNetflixで配信中!

2013年に多くの映画館から上映拒否を受けながら、

心ある映画館が次々に手を上げてくれて全国23館で公開。

世界7か国で上映。

あの山本太郎も出演し話題になった問題作「朝日のあたる家」

Netflixで配信されています。


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明日にかける橋ー実行委員の奮闘は地方映画としての大成功のみならず、混迷の時代をいかに進むか?を伝えた。 [地方映画の力!]

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【明日にかける橋ー実行委員の奮闘は地方映画としての大成功のみならず、混迷の時代をいかに進むか?を伝えた】

完成披露試写会から間もなく1年。

昨年の今頃は地元試写会に向けて必死で編集していたころだ。そしてクリスマス前後の上映。3000人もの方々が会場に来てくれ、大絶賛。そのあとが今年の映画館公開へと進む訳だ。

多くの街で「明日にかける橋」は上映された。3大都市はもちろん。地方都市でも上映。とりわけ地元では9週間のロングランという記録的なヒットとなった。これは僕が作った映画の中でも、地元上映においては最高記録である。

地元の方々が製作する地方映画の多く、いや、ほとんどが地元で1日だけの上映で終わり。東京の小さな映画館でレイトショーできれば万々歳。3大都市公開なんてまずない。というのが普通なのに、なぜ、「明日」は大成功を収めることができたのか? 

いろんな理由があるが、一番大きのは地元、実行委員会の努力である。寄付による製作費集め、撮影のお手伝い、上映会の自主運営、映画館公開時の宣伝。それらの奮闘も凄かったが、一番というと、委員会メンバーが映画作り、映画宣伝を勉強し、理解してくれたことだろう。

どんなに寄付金を集められても、どんな宣伝しても、前売り券を何万枚売ろうとも、映画製作を理解していなければ全て無意味になってしまう。その映画製作を委員会の皆さんは撮影前から勉強し、疑問が出れば連絡してきて理解しようとした。何をするときには、必ず制作サイドに確認をとって進めた。多くの地方映画はそれをしない。あるいは力が入らない。

「わーー有名な女優さんが来たーー」

と盛り上がるが、そもそも映画製作とは何か?を勉強しない。楽しいところだけに参加する。もちろん、映画製作は難しい。いろんなルールがあり、面倒な決め事もある。手順、段取り、一般の人が理解するのは本当に大変だ。が、それが全く分かっていないのに、

「金を出したのはワシらだ。言うことを聞いてもらわんとな!」

と上から無理なことを言い出すことが多い。

「この店で撮影しろ」「あの女優を出してくれ」「宣伝なんてしなくても客は来るもんだ」

と映画製作や宣伝理論を知らない人が、自分たちの無茶な要望をぶつけてくる。あるいは自分のいる業界。建設業での常識や価値観。役所ならお役所論理を映画製作に持ち込み、進めようとする。考えれば分かるが、それでうまくいく訳が無い。アメリカに行き仕事をするのに、日本の生活習慣を前面に出して仕事はできない。同じことなのだが、多くの人はそれに気づかず、無理難題を押し付けがちだ。

結果、それは映画スタッフのやる気を削ぎ、映画のクオリティを落とし、中身のない詰まらない作品ができてくることになる。シェフに対して、素人が料理の作り方を指示するようなもの。うまく行く訳が無い。が、それが分からない。特に中年以上の男性が分からないようだ。長年自分が働いていた会社でのルール、価値観、方法論を押し付けてくる。

映画作りなのに、お役所の論理、建設会社のルール、地元での習慣の中で発言し、行動しようとする。そこに疑問はなく、

「俺は正しい。40年。これでやってきた!」

という自負さえあり、

「監督。お前は映画作りが分かってないないよ」

とさえ言い出す。確かに彼らはその業界では成功した人たちかもしれない。が、その方法論は映画作りに通用しないことがなぜ分からないのか?

これは政治にも言えるが、今だに不況というと公共事業!で対応する政治家たち。それは昭和40年代の方法論。今は通用しないのに昔のやり方から離れられない。新しいものを受け入れられない。それでいて「なぜ、景気が良くならない? 昔はこれで行けたのに?」という人たちと同じ構図なのだ。

では、「明日」ではなぜ、そうならなかったのか? 委員の皆さんが自分たちの価値観にこだわらず、「映画」を作るにはどうすればいいか? ゼロからスタートしたからだ。上から「映画作れ」というのではなく、

「私たちは素人だ。イチから勉強せねば」

という謙虚な思いをお持ちだったからだ。分からなければ聞く。間違いがないか?確認する。「何か違うんじゃない?」と思っても映画人たちのやり方を尊重する。

「自分たちは縁の下の力持ちだから」

とあれこれ指示したり、価値観を押し付けたりしない。そんな姿勢がスタッフに伝わる。

「信頼されている。頑張らねば」

と作品クオリティが上がる。本来よくあるのは、映画としては大した額でないのに

「あれだけの大金を払ってんだから、それ相応のものを作ってもらわないと、俺たちの立場がなくなるんだよ!」

と脅してくる人たち。製作費が豊富な企業映画を比較して文句を言う地元。そんなことがスタッフのやる気を削いでしまう。映画人はプライドが高い、脅しは逆効果。その人たちの業界では効果があっても映画人には通用しない。

そんな苦い経験は何度もあったので、「明日」委員の皆さんの行動は本当に驚かされるばかり。素晴らしいものだった。その背景を考えるとき、そもそも委員会のメンバーが女性3人からスタートしていること。市長に聞くと「街でも指折りの女性ですから」と絶賛していたが、それに加えてやはり女性ということが大きかったと思える。

と言うのは今の時代。男性はしがらみや目先のことに囚われて新しいことができないことが多い。マスコミを見ても活躍するのは東京新聞の女性記者である望月衣塑子さん。大ベストセラー「日本が売られる」の著者・ジャーナリストの堤未果さん。沖縄問題を描くドキュメンタリー監督・三上智恵さんと、注目を浴びるのは女性が多いように思える。

混迷の時代。男性たちは道に迷い、どうすべきか?分からずにいる。周りの視線を必要以上に気にして新しいことができないように見える。対して女性は

「ダメ元でやってみよう」「面白そうだ」「いいから、やっちゃおう」

と言う元気を持つ人が多い。そんなことも映画作りに大いにプラスとなった。もちろん、女性だけでなく、彼女らを支えた男性陣の力も大きい。名誉や収益のためというより、

「映画が好き!」

という方々の純粋な思いを現場でも何度も感じた。完成した映画が「感動した」「泣けた」と好評なのも、そんな人たちの思いと行動があったからだ。今回の「明日にかける橋」は大成功した地方映画というだけでなく、混迷の時代をどうやって進んで行くか?ということを伝える作品にもなったと感じる。



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