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俳優業とはどんな仕事なのか?=俳優とはオリンピック選手?ミュージシャンと同じである? [映画業界物語]

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俳優業とはどんな仕事なのか?=俳優はオリンピック選手?ミュージシャンと同じである?

僕の映画には幸運にも、大物俳優、ベテラン俳優、そして第一線で活躍中の有名俳優たちが数多く出演してくれている。だから、そんな凄い人たちの芝居を撮影現場の一番前で見ることができる(って監督だからそうなのだが)。そんな中で感じること。何度も書くが

「才能」なんかではない。

彼ら彼女らが試行錯誤しながら、コンマ1秒までの動きを考え抜いたプランを肉体を使って表現する。超高度な表現=それが「演技」なのだ。

「明日にかける橋」で言えば、鈴木杏さんの演技が強い印象が残った。本当に凄い。凄すぎる。子役時代から抜群にうまかったが、目の前で見るともっと凄かった。(その話。静岡東宝の舞台挨拶で杏ちゃんに直接したけど)女優というより、オリンピック選手という方が近い気がする。平行棒やアイススケートの選手。多分、演技も競技も同じなんのだと思える。

スケート選手はまず、流す曲に合わせて動きを決める。途中で3回スピンとかに挑戦するとか。最後のフィニッシュはこんな感じ。でも、あのスピード。氷の上を滑りながら。考えた通りにはいかない。そこでアウトプット練習。繰り返し繰り返し、頭で考えなくても、体が覚えるまで練習する。テレビの中継で見て

「おーー凄い!」

と僕らが思う以前に血の滲む特訓をしている。ああ、ミュージシャンも同じだ。例えばギター。僕は高校時代にコードのFが弾けなくて挫折したが、楽器というのはまず、あらゆる音階を弾く、吹けばければならない。コードを覚えるだけでも、音を出すだけでも苦労する。ミュージシャンはそんな楽器で曲を奏でる。下手なバンドの演奏を聴くとよく分かるが、演奏するのは本当に大変。

曲を奏でるだけでなく、感情や思いが込められて、音楽だけで泣けることもある。そこまで行く。それがミュージシャン。俳優も同じだ。体が楽器。

「声のトーンはどうするか? ボリュームは? 動きはこのくらい? いや、もっと激しい方が?」

楽器を弾くように、体や声で表現する。楽譜と同じくシナリオがある。セリフを覚えるのは当然。それをどんな風に話すか? ト書きに従ってどんな風に動くか? まさに楽譜を見て演奏を考えるミュージシャンと同じだ。素人が弾くギターは耐え難いが、プロの演奏は涙が出る。俳優も同じ。素人が読んでも何も感じないセリフを、名優だと心を揺さぶられる。

同じギターを弾いても全然違うように、同じ役を演じても、名優だと重みが違う。それは何か?というと、ミュージシャンが楽器を体の一部のように使い、音楽で「思い」を表現するように、俳優は体と声を使って「思い」を表現する。そう考えると分かりやすい。

「ミュージシャンになりたい。オリンピック選手になる!」

というと、かなり無理だなあ。と思う人は多い。が、ちょっとイケメンなら、可愛ければ、

「俳優になれるかも? 明日からでもドラマに出れるかも?」

と勘違いする。が、ミュージシャンになるには何年も練習を続けなければいけないように、俳優になるにも体という楽器を弾きこなすための練習が必要だ。

演劇学校では発声練習とかさせるが、それは楽器教室でギターを習うのと同じ。それだけでプロにはなれない。音楽家の宇崎竜童さんはいう。

「何ヶ月練習するより、1回ステージに立つ方が上達する」

俳優も同じだ。何年も演劇学校に通うより、舞台に立つ、カメラの前に立つ方が上達する。その繰り返し。劇団出身の俳優に力がある人が多いのはそのせいだ。

また、ミュージシャンもそうだが、1人で演奏する場合は少ない。いくらその1人が上手くても音楽は共同作業。演劇も同じだ。仲間とのやりとり、受け答えがある。ジャズで掛け合いの演奏があるが、演劇も同じだ。そんなノリで俳優を楽器に例えると、

常盤貴子さんはバイオリン。長門裕之さんはサックス。芳根京子さんはトランペット。宝田明さんはトロンボーン。田中美里さんはフルート。藤田朋子さんはピッコロ。時々、ホルン。

皆、持ち味があり、それらの楽器ならではの個性を奏でる。監督はそのアンサンブルを考えて、配置。映画を創り上げていく。だが、かっこいい男の子を見ると

「あなた俳優になれるんじゃない?」

というおばさんが時々いる。いかに世間では俳優業とは何か?が勘違いされているかが分かる。可愛いだけでミュージシャンにはなれないのと同じ。体という楽器を弾きこなす練習を続け、その技術と表現力を体得した人が俳優になれるのである。


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女優業はつらいよー多くの人が憧れる裏で過酷な世界を生きる女優たち [映画業界物語]

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女優業はつらいよー多くの人が憧れる裏で過酷な世界を生きる女優たち

「女優」と言う言葉には華やかな憧れが感じられる。一方「男優」とはあまり言わない。アダルトビデオの世界では「男優」と言うが、一般的には「俳優」と言う。なのに「女優」と言う言葉は一般的だ。男性より女性俳優の方が何かと注目をあび、華やかなイメージが強いせいかもしれない。

女優という仕事というのを超えて、ステイタスのようなものになっているのではないだろうか? 会社で言えば「外資系」ー「単なる会社でなく、うちは外資系です」みたいな。大学で言えば「東大」ー「単なる一流大学ではなく東大です」みたいな「他とは違うよ〜」という二アンスがあるように思える。

俳優の卵たちでも「女優になりたい」という子は何か、華やかな世界で活躍する仕事、タレントより一段上、きらびやかで多くの人に注目される存在として「女優」という言葉を使う気がする。「男優になりたい」という男は聞いたことない。「俳優になりたい」という女性の方が演技をしたいという気持ちが強い気がする。華やかな存在になりたいのではなく、芝居がしたい!という思い。ある女優さん。こういう。

「私は役者です。俳優とか女優とかいうと何か華やかな気がするけど、私は芝居がしたいし、役者というようにしています」

なかなか面白い。だが、いずれにしても女優という仕事は華やかなのは極々一部であり、他は本当に大変な仕事なのだ。僕がよく話すエピソードだが、誰もが知る大手事務所。そこは23歳までにブレイクできなければ、契約更新はしないという規則。冷たいなあーと思うかもしれないが、むしろ良心的。23歳までに売れない子が30歳を過ぎて、40歳になり売れるということはまずない。

そんな可能性が少ない子を所属させ、マネージメントしても採算が取れないからだ。それには背景がある。映画でも、ドラマでも、女優は年齢が上がると役がなくなっていく。10代は学園もので生徒役。「金八先生」のようなドラマなら、レギュラーで十数人、女子高ものなら30人は必要。ところが20代は? 30人ものレギュラーが必要なドラマはない。会社が舞台でもOL役は数人。刑事ものでも、捜査一課に女刑事は1人が定番。

30代になるともっと大変。ある大物女優さん。20代は大人気で、主演映画もいっぱいあるのに、30代後半から10年以上仕事がなかった。それが40代を過ぎてからお母さん役が来るようになり、今は CMでも大活躍している。主演を張る有名女優でも30台を超えると仕事がない。

40代は確かにお母さん役があるが、それも30人もの母親が登場するドラマなんてない。だから、20代まででブレイクした女優の中から、さらに厳選された人が40代で仕事が得られる。そう考えたら、実力とか、知名度だけでなく、そもそも、歳を取ると仕事の絶対数が減るというのが女優の世界なのだ。

それに対して男性俳優は10代は学園もの。20代以降は会社もの、刑事もの。映画ならヤクザもの、不良もの、戦争もの、と男ばかりが出演する作品は結構ある。小さな役でも同僚、友達、ライバル社員、上司、と一つのドラマに男性は何人も登場する。それに比べると女優は本当に大変だ。

例えば30代で女優業をしている子はそこそこ可愛い。あるいは美人。仕事がなくても、周りからはチヤホヤされる。監督やPも目を止める。が、多くがスケベ心で、真剣にキャスティングしようなんて思ってない。それが40代になると、声をかけるスケベ親父さえ少なくなる。それでも年齢を偽り

「30代でーす」

しかし、その手の子は20代でチヤホヤされ、小さな役だがそこそこ仕事して「いずれブレイク!」とか思っていた。ただ、可愛さだけで演技を磨く努力をしている子は少なく、歳を取ると何も残らない。これはOLでも同じ。また、バカなプロデュサーは口説き文句の代わりに

「君は才能あるよ!」「いつか君を主演にして映画を撮りたい!」

とか安易にいう。それを信じてしまうバカな子も多い。いつもいうことだが「才能」なんて存在しない。若いうちからの努力&こなした場数が全てだ。でも、

「私は女優」

と勘違いして、ささやかだが華やかな生活をしていると思い満足し、40代を過ぎてから現実に気づくことが多い。そんな風に「女優」ブランドは多くが憧れるが怖いものでもある。それとは別に本当に芝居がしたくて、がんばっている子たちいる。それでも役がない。演技力や個性があっても役は限られていて、20代までに知名度を得た女優たちが奪い去る。それが「女優」という世界なのだ。



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【携帯は持っているが、あまり使わない。メールがいい。「いや、電話してくれ」と言う友人もいる?】 [my opinion]

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【携帯は持っているが、あまり使わない。メールがいい。「いや、電話してくれ」と言う友人もいる?】

最近こんな記事を見た。

「携帯に電話する前にメールを出す若い人たち」

つまり、いきなり電話しては失礼なので、都合を訊くと言うのだ。それはある世代以下の人たちで、それ以上の人はいきなり電話するのは、当たり前と言う感覚なのだと言う。

なるほど、そう言う時代なのだと感じる。昔は固定電話。ベルの音も止められず(その後、調節はできるようになったが)夜中でも鳴り響く。誰からかかってきたか?は分からない。でも、受話器を取るのが常識だった。携帯時代になると、誰からの連絡か?は分かるようになったが、どこにいても連絡が来る。

人と会っている時に「ちょっとすみません」と言って携帯に出る人がいるが、なぜ、交通費を使い、街まで出てきて、時間を使い会っている相手に待たせて携帯に出るのか?違うんじゃない?と思っていた。でも、固定電話時代の慣習があるのか?電話があるとすぐに出る人が多かった。

僕は人と会っている時には携帯に出ない。よほど急ぎの連絡を待っていなければ出ない。1人でいても集中して仕事をするときは出ない。いつも書くように、そこで気持ちが切れてしまうからだ。よく会社で仕事をしながら、電話が鳴るとすぐに出る社員がいるが、真似できない。まあ、仕事内容も違うのだけど、「書く」「話す」は簡単に切り替えできない。

その辺でももう社会人失格なのだろうが、そんな中で携帯をかける前にメールする若者と言うのはよく分かる。自分が集中する方なので、相手に電話するときも気遣う。邪魔にならないか? 仕事中でないか? デートの途中でないか? でも、メールを出して予告はしないが、よほど急ぎとか、親しい人でなければ電話ではく、メールする。

受け取っても仕事の邪魔をしないし、余裕あるときに見てもらえる。僕も電話よりメールが助かる。でも、メールをなかなか見ない人もいる。

「え?いつ連絡くれました?」

と言われる。その人曰く

「メールでなく電話してください。メールはあまり見ないので」

別の人は言う

「LINEでお願いします!」

またまた別の人は

「Facebookで繋がってますよね?メッセンジャーが早いです」

年配の方からはお手紙を頂く。メールもやらない。携帯も持たない。だから、返事はこちらもお手紙。便利な時代になったが、いろんなツールで連絡せねばならなくなった。


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「明日にかける橋」ロケ地めぐりツアー参加者募集のお知らせ [12月ー2018]

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「明日にかける橋」ロケ地めぐりツアー参加者募集のお知らせ

(実行委員会より)


11月1日で地元での上映が終わりになった市民製作映画「明日にかける橋」

映画をご覧になった方からロケ地について質問されることもありますので、ロケ地巡りツアーを開催しちゃいます。

本日詳細告知解禁となりましたが、受付は明日11月2日10時からとなりますので申し込みはお待ちください。以下案内ごご確認ください。

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第1回しっぺいバスで行くロケ地巡りツアー参加者募集!

 2017年8月に遠州ロケを実施しまして、2018年全国公開となりました市民製作映画「明日にかける橋」思い出のロケ地をこの映画ファンの皆様と一緒に訪ねてみたいと思いましてツアーを計画致しました。

今後も遠州の四季折々の姿をバックにロケ地巡りツアーを開催していきたいと思いますので、ぜひご参加ください。

日程:12月8日(土)半日コース(当日のお楽しみ、ロケ地ミステリーツアー)
9:10  磐田市役所本庁舎南口玄関前集合
12:30 磐田市役所到着解散

参加費用:無料(当日の保険をかけますので保険代としまして50円のみ当日集金)

参加者特典:参加者の中より抽選で「明日にかける橋」台本を5名様にプレゼント
バス内メイキングDVD視聴 実行委員による撮影秘話
      (内容が変更になる場合もございます)

募集定員: 25名(申し込み先着順)定員になり次第締め切りとします。

申し込み先:実行委員会へメールで下記を記入してお申込みください。

ffc2017@yahoo.co.jp(受付はメールのみ)
受付開始 11月2日(金)10時~
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参加人数(席が必要な人数) 
参加者全員の氏名・年齢
代表者の住所
代表者携帯番号
駐車場 必要 又は 不必要か
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※参加者用駐車場 国分寺西側駐車場 (当日スタッフが入口にいます)
数に限りがありますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。

その他注意事項
メールアドレスは、必ず迷惑メール設定を解除するか、上記アドレスを受信許可お願いします。
受付完了となりました方には、メールで返信いたします。
キャンセルの場合は、キャンセル待ちがありますので、必ず早めに連絡をお願いします。

主催:明日にかける橋製作実行委員会 共催:磐田市
お問合せ:山本090-7955-3991


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