【30代でOLを辞め「女優になりたい!」と娘。心配する父からの相談】 [映画業界物語]
【30代でOLを辞め「女優になりたい!」と娘。心配する父からの相談】
友人は映画業界で仕事をしている。娘が突然に「女優になりたい!」と言い出した。10代なら分かるがもう30代。勤めていた会社を辞めて芸能事務所に入ったという。どうすればいいか?という相談。
「俺も両親に散々反対されて、この世界に入った。最初は大変だったが、今はどうにかやっている。だから、娘のことも反対はしたくない。ただ、この業界がどれだけ大変か?もよく分かっている。その上、娘はもう30代。通常、俳優は10代でスタートする。仕事を得るまでに何年もかかる。
大手事務所では23歳までに売れなければクビというところもある。娘はすでに30代。そこからスタートするのは業界的には無謀。でも、娘は超真剣。自分で事務所を探し、研究生になったという。毎週のレッスンを受けている...。
聞いたことのない事務所で有名俳優は誰もいない。そんなところは見所がない子でも所属させてレッスン料を取り、収入源にしていることが多い...。
その事務所に何ヶ月もいるが、仕事はゼロ。オーディションにも行かせてくれない。なのに、社長は大きなことをいい、すぐにでも連ドラマに出れるような話をするらしいんだ」
話を聞いただけでも危険だと思う。が、僕もまた若い頃に多くの人に映画監督を目指すことを反対された。本格スタートは帰国後、30代からだ。その意味ではその娘だって、可能性はある。
ただ、その娘の場合。ドラマは好きで見ていたが演劇経験はなし。OLを10年ほどしただけ。ダンスも、歌も、やったことはない。なのに
「山口智子は30代でブレイクしたから、私もできる!」
というらしい。それは違う。彼女は20代から活躍していた。その後、30代でブレイク。30代から女優をスタートさせた訳ではない。その話を聞いて、業界のことがほとんど分かっていないこと感じる。娘はこういうらしい。
「社長は大丈夫だって言ってる。芸能界で力あるから、連ドラマに出してもらえる!」
そう反論する。それは所属俳優が辞めないようにする言い訳。レッスン料で事務所経営を支えているはず。友人はいう。
「男の子なら、多少のことがあっても、いい経験だけど、娘なので心配。ダマされて枕営業させられたり、悪い男にダマされたりしないか?それなら止めた方がいいと思うんだ...」
でも、夢を追い掛ける思いは理解しており、応援したいようだ。そんな話を聞いていて気付いたこと。僕が学生の頃。大人たちは、業界を知らないくせに反対した。僕も業界のことは知らなかったが、こう思った。
「何も知らないくせに反対するのか? 可能性が低いというのなら、何なら可能性が高いのか? 一流企業に入るのだって大変。可能性は高くない」
知らないことを聞きかじった情報で批判する大人が嫌いだった。が、友人は熟知している。彼の批判は全て正解だ。娘を案じて言っている。だが、娘にとって、その批判が正解か?不正解は問題ではない。自分の思いを否定することに苛立っているのだ。その意味では僕のまわりにいた大人も同じだ。
最初は無理なことでも、ある時期は可能になったりする。以前はテレビに押されて映画制作本数は激減。新人監督デビューのチャンスはほとんどなかった。バブル時代は多くの映画が作られた。監督になるチャンスが増えた。僕はそれを逃したが、結局、思いを果たした。時代は変わる。大人たちは、過去しか知らない。そのアドバイスが正しいとは限らないのだ。業界を知らないからこそ、挑戦できるということもあるだろう。僕も散々言われた。
「世の中、甘くない」「夢はしょせん夢だ」
でも、僕も、友人も、夢見た仕事ができるようになった。僕と違い友人は結婚までして、娘もいる。ちゃんと生活ができている。大人たちの指摘は外れたのだ。世の中甘くないのは本当だが、いつの時代も可能性はある。
30代を過ぎてのスタートははっきり言って遅い。でも、カーネルサンダースは70歳を過ぎてKFCを始めて、大成功した。俳優と事業は違うというかもしれない。が、本気で考えて、本気で走れば、できることはあると思う。もちろん、僕は多くの俳優の卵たちが潰れて行くのを見て来た。本人は「絶対に俳優になります」というが、数年で消えて行った奴が山ほどいる。
でも、夢を掴むことが全てではない。その過程で経験したこと。学んだことがあとあと役に立つ。娘なので友人は心配というが逆に30代なら、それなりの経験もある。傷ついても、夢破れても、嫌な会社員を続けるより、人生にプラスではないか?今は連ドラに出ることに憧れるかもしれないが、それが大したことではないことにやがて気付くはずだ。
ただ、愛する娘なので、心配になり、あれこれ言ってしまうのは良くない。どんな的確なアドバイスでも、娘はまだそれを理解しない。どんな素晴らしい助言でも5年後には意味が違ってしまうこともある。何も言わずに、自由にさせて、応援するのがいいのではないか? もし、女優になれず、別の仕事をするようになっても、それはそれでいいと思う。友人は納得いかないようだった。
「お前は娘がいないから、気楽にいうんだよ」
と言われた。そうかもしれない。が、誰が何をいおうが、本人が気付かないと意味がない。言われた通りする子では逆にダメだ。自分で考え、自分で選択し、自分で走る。そうやって経験したことが生きて来る。愛する人があれこれ心配することは当人にとって、理解してもらえないと思うだけのことが多い。距離を置き、遠くで見守ること。それが大事だと思う。
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仕事がらパソコンに向かって1日中ということが多い。それが何ヶ月も続く。シナリオ書くのも、編集するのも、連絡取るのも、ブログ書くのも、宣伝するのも、全部パソコンに向かう。そのため肩こりや腰痛が酷く。ときには毎週、指圧に通う。
が、その辺の痛みはまだ我慢しながらできるのだが、長時間作業すると背中が痛くなる。次第に激痛になり耐えられなくなり、作業を中断して横になる。酷くなると1時間作業すると限界。30分休む。また1時間やると、30分。耐えられる痛みではなく、それが何週間も続く。作業をしない日でも激痛が続く。
だから、長編映画の編集は地獄。毎日拷問?!激痛との戦い。アンメルツを塗り過ぎて肌が荒れたり、サロンパスも効果薄。1日何度も風呂に入り背中を暖めたり、週に何回も指圧に通う。毎日通ったこともある。その直後はよくなるが、翌日にはまた酷い痛みに襲われる。もしかしたら、パソコン作業のせいだけではないかも?といろいろ検査を受けた。
が、病院では特に異常なし。ある人は内臓から来ているのではないか?という。ストレスが何らかの形で背中に出る。ある人は骨格の歪み。指圧に行くと、表面的なものではなく、奥深くまで筋肉が硬くなっていると言われる。だから、表面的にほぐしても、すぐまた悪くなるというのだ。
ジェットバスが効くと健康センターにも行ったが、数日で痛みが再発。そんなことを20年ほど繰り返して来た。もう持病と諦める。それがまた先月から痛みが襲ってきた。今回は急ぎの作業なので、指圧や病院に行く余裕がない。
休憩時に体操したり、体をひねったりは昔からするが効果なし。痛みは次第に耐え難い激痛になる。時間がないのに作業が進まない。そんなとき、椅子の背もたれが壊れた。安物というわけではないのに、椅子って壊れるんだ....。
が、考えてみると、もうかなり使っている。いつ買ったのか? 20年くらい前? ん? 待てよ? 20年? 背中の痛みも20年? もしかしたら、この椅子が原因か? そう思い新しい椅子を購入。それで仕事。
おーーー、痛みが起こらない。やはり原因は椅子だ! 安物ではないが、決して高級ではないその椅子。そのために姿勢が悪くなり、背中に負担がかかっていたのだ。そんなことが20年も!!!!!アホだ。多少高くても、いい物を使わないとダメだなあ。と痛感。
とにかく、椅子を変えてから激痛はない。でも、困ったことは、そのためにさらに長時間作業をしてしまうこと。背中だけではなく、腰も酷いとよく言われる。ヘルニアまで最短距離と。背中の激痛はなくなったが、肩こりや腰痛が亡くなった訳ではない。ま、けど、20年来の問題が解決しただけでも嬉しい。