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久々に余裕ある日。と書くとヤバい!という話 [映画業界物語]

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本日は久々に余裕がある日。いや、また怒濤のように頼み事が来るといけないので正確に書くと、明日は宣伝会議。そこから夏に向かってまた戦いが始まる。

なので本日は久々に洗濯。そして少しばかり部屋の片付け。昨年秋から「明日」の編集をスタートしてから掃除等は一切できていない。シンクにも皿とコップが山積み。夏物と冬物の衣類が散乱。掃除機も半年以上かけていない。また、ここしばらくも、連絡をくれる方々に毎度、詫びてばかりだが、電話やメールをくれてもなかなか返事ができない。

ひとつは忙しくて時間がなかったこともあるが、編集等の集中した作業をしているときは外部を遮断する。現実に引き戻されてしまい、作業が再開できなくなる。若い頃はそれでも大切な電話のときは無理して出ていたが、そのために精神状態がガタガタになり作業ができなくなることが何度もあってから、もう何があってもすぐに返事はしないことにした。

秘書かマネージャーでもいてくれればいいが、とても給与を払う余裕がないので無理。そんな状態なので、ときどき関係者から「監督、部屋で死んでんじゃないかな?」と思われることがある。「生きてます」と連絡するのも変。なので最近はFacebookかブログの更新でそれを伝える。1週間以上更新がなければ死んでいると思ってほしい。その記事に近況を書くので「あーまだ生きているなあ」「仕事してるな〜」と思ってほしい。

また、難しいのは「明日」制作発表以降は「編集中」と言えば「明日」の作業をしていると伝わるが、映画は制作発表をするまでは内緒!ということが多い。あまりに早く発表するといろいろ大変なのだ。内容をあれこれ尋ねられたり、俳優たちから売り込みがあったり、別の会社に物語をパクられることもある。

また、撮影にも入っていないのに「どこの映画館で上映しますか?」「大阪はどこですか?」「舞台挨拶はしますか?」という問い合わせが来る。おまけに間違った情報を発信されたりして、本当に大変。だから、マスコミ発表まではなるべく極秘で進める。少なくてもFacebookで記事にはしない。

問題なのはその間。シナハンをしてても、そのことを記事には書けない。以前も打ち合わせで京都に行っただけなのに「次回作は京都ですか!?」とコメントが来た。それを真に受けて「時代劇ですか?」とか別の人がコメントしてくる。友人までが「京都で映画撮るんだって?」と言い出したことがある。

だから、下手に記事を書いたり、写真を載せたりできない。でも、何も書かないと「監督、寝込んでるのかな?」「死んでるかも?」と心配されてしまう。いろいろ難しい。といって、本当に1週間くらい寝込んでいると「これは密かにロケハンでどこかに行ってるな?」とか想像されたりもする。いずれにしても困る。

また「余裕がある」と書くと頼み事をして来る人が出る。「シナリオを読んでください」「自主映画を見てください」でも、本当に僅かな余裕であり、久々にほっとできる時間だったりするのだが、「だったら!」とその余裕も奪われかねない。なかなか、難しい。とりあえず本日は洗濯ができた。早く掃除機をかけたいが、もう疲れたので明日以降。あ、明日は打ち合わせか。。。


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明日にかける橋ー合成素材待ち!あと2歩で完成! [3月−2018]

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最終MAが終了。音と音楽が入ったデータを編集室に持ち込み、再編集した映像と合わせる。あと、ここに合成したカットを入れ込めば本当に完成。それが映画館で上映される。

が、合成素材を入れる前に音楽に合わせて、何カ所か編集。音楽は映像に合わせて制作してくれているのだが、音楽の進行と編集をより合わせるために、音楽を優先して編集を直すことがある。音楽は単なるバック・グラウンド・ミュージックではない。映像とのかけ算で2倍、3倍面白くなる。

この「明日にかける橋」で5作目の監督作。映画が公開されると必ず映画館にこっそりと行き、お客の反応を確かめる。笑うシーンで、お客は笑うか? 泣けるシーンでお客はちゃんと泣いているか? 演出や演技が受け入れられいるか? 見に行く。

試写会だけでなく、公開してから数日後。中日。最終日近く。これまでの作品は全て、多くの観客が涙して観ていた。もちろん「どこが泣けるの?」と全く感動してもらえない人も少しはいたが、半分以上の観客が涙を吹きながらスクリーンを見つめ、鼻をすする音が聞こえる。

しかし、泣ける映画を作るのは本当に大変。それが前作「向日葵の丘」まで4作共に多くの観客が涙してくれた。今回は5作目、もうダメか?と思ったが、昨年末の完成披露試写会でも多くの人が感動し涙していた。そして、最終MAでのプレビューを観て、今回も感動溢れる作品になっていること。確信した。

東京は先行公開。6月30日(土)から有楽町スバル座で。全国は秋頃から公開。お楽しみに!


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