明日にかける橋ー撮影日記 最後の撮影は富士山? [「明日」撮影]
クランクアップの翌々日。次なる撮影に向かう。それは富士山。僕の映画はいつも富士山から始まる。静岡県の映画だし、海外で上映するときにやはり好評。富士山がある静岡での映画であることが伝わる。「インディジョーンズ」シリーズがいつもパラマウント映画のマークから山からスタート。じゃあ、こちらは富士山で!と考えたのだ。
帰京途中で富士山撮影。と思ったのだが、これが参った。夏の富士山はなかなか姿を現さないのだ。富士市あたりまで行き待機するが、雲が邪魔を続ける。写真奥。中央に本来は富士山が見えるのだが、全然ダメ。調べると早朝がチャンスという。これは泊まり込みで富士山狙いだ。
その2)
富士山撮影に富士市まで来たが、雲が出て見えない。晴れているのにダメ。日暮れまで粘ったが撮れず。考える。オープニングシーンに富士山は必要。別日に撮影するなら、カメラマンのスケジュールを聞き、決めた日にレンタカーを借り、カメラ機材を借り、ガソリン代と高速代を払い、富士山の見える町まで来なければならない。スタッフには食事も出さねばならない。
そう考えると経費がかなり大変。別日に来ても富士山が顔を出さないかもしれない。すでに現場費は残り少ない。まだ、計算していないが、もうオーバーしているかもしれない。黒澤明のように夕陽が出るのは何週間も待つような撮影は今の時代できない。それを考えて、この町に1泊。明日チャンスを狙うことにする。聞き込みによると早朝がチャンスらしい。
明日にかける橋ー撮影日記 いろんな方が応援に来てくれた! [「明日」撮影]
風景撮りから帰ると、サプライズな訪問。僕の映画「青い青い空」「朝日のあたる家」「向日葵の丘」の3本共に高校生役を演じてくれたトラちゃんが訪ねて来てくれた。
今回は残念ながら出演できなかったが、それでも会いに来てくれたこと。嬉しい。そして僕の1作目「すとろべりーフィールズ」から応援してくれている和歌山の方も撮影中。2回に渡って数日ずつお手伝いに来てくれた。
他にも浜松のFさんもボランティアスタッフ参加。Hさんは大量の差し入れ。Aさんは市民俳優として出演。名古屋のMさんは市民俳優出演とボランティアスタッフ。湖西市のSさんはお祝いまでくれた。以前の映画から応援してくれている方々が、今回の撮影にも来てくれた。
本当にありがたい。多くの方々に支えられて「明日にかける橋」の撮影が終了する。感謝。
明日にかける橋ー撮影日記 撮影は続く?風景撮り [「明日」撮影]
明日にかける橋ー撮影日記 美術部部屋紹介 [「明日」撮影]
「映画撮影の縁の下の力持ち」は美術部さん。小道具やセット。映画に登場するいろんなものをを用意してくれる。画面に出て来るものは、もともとあるものではなく、ほとんどが美術部さんが作ったり用意したものなのだ。
看板も、机も、ラジカセも、バス停も、みんなそうだ。でも、観客にそれを気付かれてはいけない。「あー、この時代のウォークマン。どこで借りて来たんだ?」と思われてはダメ。当然、そこにあるように配置する。セットも作ったと思われてはいけない。
だから「美術部いい仕事してるなあ」と思われるのではなく、それに気つかれないことが最大の賛美。そんな美術部さんの活躍で映画内の世界が広がる。リアリティが増す。今回もいっぱい助けられました。感謝です。