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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること④=見ているだけで「私の方がうまく出来る」と勘違いする若手たち? [映画業界物語]

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俳優になるにはまず、プライドをズタズタにされること④=見ているだけで「私の方がうまく出来る」と勘違いする若手たち?

何度も書いて来たが、俳優を始めとする表現の仕事をするには、インプット作業がまず大切。たくさん芝居や映画を見ることで見る力は育つ。そのことで他人の欠点を見つけることができるようになる。が、アウトプット作業(自身で表現すること)をして鍛えていないと、表現の仕事はできない。多くの若手が陥るのは...

「有名俳優の欠点を見つけた」=>「彼はそれに気づいていない」=>「私はそれに気づいた」=>「私なら彼よりうまくできるはず」

と考えがち。だが、欠点を見抜いた=自分には出来るではない。それはインプット能力が高いだけであり、アウトプット能力には繋がらない。そこを勘違いする人が多い。

人のことはいえない。僕も経験がある。監督デビュー前、生活のために居酒屋でアルバイトをしていた。親方からホタルイカの骨抜きという作業を頼まれた。骨を抜かないと生で食べられない。目の前で実際にやって見せてくれた。

親方はいとも簡単に骨を抜く。「わかりました!」と、皿ごとホタルイカを受け取り作業。が、全くできない。骨が抜けない。親方が楽々とやることができない。様子を見ていた親方が「もういいよ!イカが緩くなっちまう」と取り上げてしまった。

見ていると簡単そうでも、自分でやるとできない。親方は若い頃から見習いとして働き。20年以上も板前として仕事をしてきた。そこにイカを食べたことしかない僕が、見よう見まねで作業をしても簡単にはできないということ。「表現」の仕事も同じ。演劇も同じ....。見ているだけだと勘違い。

「これなら私にだって出来る...ずっとうまく出来る。プロって大したことない...」

そこに陥る若手俳優はとても多い...。

(つづく)


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