SSブログ

俳優と脚本家は似たような仕事?⑥終=「芸能人って変わってるよな?」「我がままだ」と言われる理由 [映画業界物語]

20070618662.jpg

俳優と脚本家は似たような仕事?⑥終
=「芸能人って変わってるよな?」「我がままだ」と言われる理由

俳優というのは大変な仕事で、あらゆる人に気を使わねばならない。スタッフ、ロケ地の方々。先輩俳優。撮影中は神経がすり減るほど気を使う。その上で、芝居をする。役作りのために集中していても、地元の人が「見ましたよ!この間のドラマ」と声をかけてきたら「ありがとうございます!」と笑顔で答えなければならない。

無視したら、いろいろ揉める。Twitterで悪口を書かれるかもしれない。撮影の邪魔をするかもしれない。本音は「ほっといてくれよ〜芝居してんだから!」なのだ。僕自身でいえば執筆中。そして編集中に同じことがある。こんなことがあった。メッセンジャーで連絡して来た友人がいる。

「監督。おひさしぶり。今度、飲み会します。来ませんか〜」

メッセンジャーというのは、開いてなくても、パソコン画面に表示される。それ見てブチ切れて

「うるせーーーーーーー。今、いいところなんだよーー!!!!許せねーー」

と、その友人をFacebookから「友達」削除したことがある。彼は何も悪くない。僕がネットを止めておけばよかったのだ。でも、想像の世界に入っているともう普通ではない。下手したら、パソコン自体を叩き壊したかもしれない。

そんな状態が俳優にとっては撮影現場なのだ。もちろん、いろんなタイプがいて、本番直前まで冗談をいう人もいる。が、そうではない人も多い。だから、監督の仕事はいかに俳優に集中させて、芝居をやりやすくするか?を考えることだと思っている。

だから、先に紹介したベテラン俳優さん(山本太郎さん)は「太田監督は俳優の生理をよく分かっている」といってくれたのだろう。いずれにしても、表現の仕事とはそういうもの。理解されにくい。でも、そんなビビットな感受性を持つからこそ、俳優たちは素晴らしい演技ができる。

ただ、鋭過ぎる感受性があると、日常生活が生き辛い。有名人やアーティストに気難しい人が多いのは、感じ過ぎる感性を持っているので、一般の人が何でもないことで耐えられなくなるから。でも、まわりは理解できない。

「芸能人って変わってるよな?」「我がままだ」「よく分からない」

有名な人なら「だから芸能人」と解釈されるが、無名だと

「あいつ、頭おかしいんじゃないか? 異常だよ」

ということになる。俳優業も監督業も大変でしょう?

(了)


61328389_2713611712046449_5637045108852391936_n.jpg




nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。