SSブログ

俳優と脚本家は似たような仕事?⑤ =表現の仕事。一般の人には理解されない。単なる変人。嫌な奴に見える? [映画業界物語]

38243743_2081671905240436_8902740367292497920_n.jpg

俳優と脚本家は似たような仕事?⑤
=表現の仕事。一般の人には理解されない。単なる変人。嫌な奴に見える?

俳優が撮影前に役作りをするときも苦労があるだろう。もし、アルバイトで生活を立てながら俳優をしている人ならどうするのか? コンビニで働きながら、役作りをしていて、上の空になる。お客が「すみません。これください」と言っても「うるせー」と僕のように答えたら大変なことになる。「だったら、バイトが終わってから考えればいい」と言われそうだが、起きている限りずっと考える。考え続ける。役作りも、シナリオも同じ。

「午後5時だから終了! あとはプライベートです」

それで出来る仕事ではない。会社やアルバイトでのルールや価値観は通用しない。1時間働いたから時給900円とか「勤務時間、もう終わったので」ということではない。つまり、まともな世界から見ると、俳優も脚本家も(作家や漫画家も)「おかしいんじゃないか〜」と思われてしまうのだ。1時間いくら。9時から5時。そんなことではない。

最近でこそ、僕も監督作が5本になったので監督して認証され、「まあ、監督する人は変わっているよなあ」と思ってもらえるが、以前は本当に大変だった。特に地方映画が多いので、地方で働くカタギの方々と接することが多く、あれこれ批判を受けたものだ。

「常識がない」「感謝が足りない」「意味が分からない」「わがままだ」「失礼だ」「結局、自分が映画を作りたいだけだ」「俺たちを利用している」

映画界と一般との価値観、慣習の違いからくるものだ。9時5時で仕事をする、例えば公務員の方から見ると、映画撮影は本当に信じられないことの連続。脚本執筆中は電話に出ない。メールの返事が出せないために、いろんなお叱りを受けたものだ。

そもそも、「東京の生活」と「地方の生活」からして違うのに、「一般社会」と「映画界」。さらには「創作作業」というもの。理解してもらうのはかなり難しい。多くの人はこう思う。

「才能があるから脚本が書ける」

まさかタイムスリップして過去の世界に漂いながら物語を作っているとは考えない。ただ、「監督や脚本家は変人!」と思われがちなので、多少は許される部分がある。だが、俳優はそうはいかない。ドラマや映画で正義感の強い、真面目な役を演じたり、良き妻の役が多かったりすると、一般の人は本当にそんな役通りの素敵な人だと思い込んでしまう....。(つづく)



61328389_2713611712046449_5637045108852391936_n.jpg
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。